スコッチと赤井に何があったのか?

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騎士団が敵に背を向けたのを不名誉なことと恥じるように、赤井が捜査官である自分が拳銃を奪われてすまなかったなんてことで謝られても、それはオレがもっと有能だったら助けられたと言っているようなもので、安室からすればそんな謝罪はむしろ余計にイライラするかも(笑)

もしかしたら、赤井は安室がスコッチは自殺だと気づいたのにそれを見て見ぬふりをしたことで、スパイだと思うようになったのかもしれないが… しかし、安室は赤井に報復したいわけで、赤井が組織に知られてはならない弱みを安室が握ったのなら、組織にいたころからもっと色々やりようがあったはず。安室は赤井に公安と確定されてしまったことで、それができなくなってしまったわけで。

ただ、あの時の赤井の心理は作中に一切描かれていないので、他の意図があった可能性はある。先述したように、スコッチは自殺だと安室が気づくであろうことはあの時点の赤井でも予測できるはずなので、スパイかどうか分からない安室に対して、自分が撃ったと思わせることでスパイではないと欺こうとした可能性は低そう。

自分が組織内でうまく立ち回るための嘘ではないとすれば、自分のための嘘ではなくてスコッチ、スコッチは死んでしまったので間接的になるが安室のための嘘ということになる。これは、安室がスパイだとバレないようにしてあげた。あるいは、安室がスコッチの自殺に関わってしまったことを悟らせないようにしたかのどちらか。

後者は先程書いたので、前者の場合。スコッチは仲間や家族のデータが入っていたかもしれない携帯ごと胸を貫いて自決した。このスコッチの犠牲により安室は守られたわけだが、赤井がスコッチを殺したとすることで、組織に「余計な勘ぐり」をさせない効果があったかもしれない。要は、「安室に余計な勘ぐりをさせない」ようにしたか、「組織に余計な勘ぐりをさせない」ようにしたかの違い。

スコッチが携帯ごと自殺したことが組織に知られれば、スコッチに是が非でも守りたい情報があると思われその捜査が始まり、もしかしたら、それはスコッチの仲間探しの尋問だったかもしれない。しかし、赤井の行動がそれを回避することになったのであれば、結果的に赤井は安室を救ったことになる。もちろん、あの時点でスコッチの仲間が安室だったと確信があったわけではないだろうが。

ただ、これでは赤井に非がないどころか、安室は赤井にお礼を言わなければならない。赤井は結果的にスコッチを利用することは事実となったので、それを謝罪したのかもしれないが。また、スパイはバレたら自決というのは常識的な行動なのでそれ自体は全く不自然なことではない。組織として赤井が殺そうが、スコッチが自決しようが、どちらでもその後の対応は同じだったとも考えられる。ジンがスコッチを殺そうが、スコッチが公安のスパイだったとわかった時点で鼠探しは行われる。

むしろ、灰原がAPTX4869投与リストのデータを書き換えたことが知られたら、工藤新一が生きていることがバレるように、赤井がスパイだと判明した時点で、赤井とスコッチの間に何らかのやり取りがあったと疑われてもおかしくはない。

ただ、そんな昔の話はどうでもいいというか、スコッチが携帯を破壊した以上はこれで機密保持は完了したのであって、赤井のカモフラージュが必須だったとも言い切れない。結局、スコッチが携帯を壊そうが、自分が携帯を壊そうがどこの誰だかわからずじまいだったのは同じこと。組織がデータ復元を試みる可能性があったとかは、さすがに回りくどい(笑)

スコッチが公安とバレた後に安室と通話をしていた。組織のメンバーで同じミッション中に通話をすることはおかしなことではないが、タイミングからして怪しまれる。だから、スコッチはデータごと破壊。赤井は組織がデータの修復を試みないように、データが破損したのは偶然であるように見せかけるため、自分でスコッチを殺したことにした。というのは、やはり説明がくどい印象。そもそも、データの修復が可能ならやるし、できるなら携帯を破壊したことに意味がない。

赤井が機転を利かせなければ、スコッチの行為は無駄だったということにもなる。スコッチは赤井を信頼していたのかもしれないが。しかし、スコッチがあの時とっさに引き金をひいたのは、仲間の安室を守りたい一心でのことだったのではなかろうか。

などと、じっくり考えると赤井が嘘をつく必要性が低いのであるが、読者視点でこれがあるから間違いないという否定・肯定の強い根拠があるわけでもなく、この辺はやはりどうにでもなるというか、作者がどうしたいのか、ということに尽きるのかもしれない。

スコッチの死、赤井への憎しみが安室に与えた影響

安室は登場段階から綿密な伏線が散りばめられているキャラであるが、安室がバーボンであり公安のスパイであるという所属だけでなく、性格や本心のような、設定面も深く作りこまれている。これは同じバーボン編で登場した世良も同じ。特に、キャラ設定に関しては登場1,2話が軸となるため重要。

この安室の行動やその規範となる人格のようなものがどういったものなのかが、緋色シリーズ、それから裏切りシリーズでほぼ読者にわかるようになった。

緋色の序章で、安室は英会話教師が事故に遭う前提の計画を立てていて、コナンの推理によると、自分で(他者を利用?)怪我をさせるつもりであった。偶然事故が起きたことでそれは回避されたが、これは唐突に安室の本性を出したわけではなくて、初登場(ウエディングイブ)の時もじっくり読めば事件が起きなければ成立しない計画(小五郎の弟子入り)だとわかる。それを読者向けにはっきりさせたのが緋色の序章。

また、第二話目(探偵たちの夜想曲)も、コナンが復讐と自殺を考えていた犯人を止めるべく一人で追いかけたのに対して、安室は部屋の留まり小五郎の観察を続けるという対照的な行動を取っているが、初登場、第二話と「自殺を止めない」ということで共通している。

そして、緋色シリーズでは、安室は赤井を組織に差し出して組織の中枢に入り込もうとしていたと、赤井への恨みとその目的が明らかになる。

事件の詳細は↓
安室透

なぜ安室がこうした行動を取るのか、その理由がわかるのが裏切りシリーズで、安室の人格を変えたのが赤井がやったと勘違いしている出来事。

赤井に対しての復讐は先述したように、赤井にやられたと思っていることそのまま。赤井はスコッチの自殺を故意に見過ごし、その死を利用して組織での地位を上げた。赤井のやったことは殺人に等しい、だから「殺したいほど」憎み、組織に差し出すという(組織に粛清される)ことにためらいがない。そして、それを利用して赤井がやったように、自分が手柄を立てて組織の地位を上げる。

初登場、緋色の序章での「事件の利用」は、赤井がやったスコッチの自殺の利用。特に初登場はそのまま。そして、初登場と第二話での自殺の見過ごしは、赤井のやった自殺の見過ごし。すべてこの裏切りシリーズでの過去に集約される。

赤井への報復はわかるとして、その赤井がやったことを恨んでいるのだから「事件の利用」と「自殺の見過ごし」は逆に自分が絶対にやらないことなんじゃないかのかとも思われるけれど、現に事件は利用しているし、第二話目でもコナンのように自殺を考えていた犯人を止めようとする意思は見られなかった。

本来なら、「赤井は最低な男だ!俺はアイツとは違う。どんな些細な命でも身を挺してでも守ってやる!俺が赤井に正義の鉄槌を食らわしてやる!」となるのだけれど、安室は情熱的な性格ではない。(純黒の悪夢でのインタンビュー)自分が受けたショックから、不の感情を溜め込んでしまったのかもしれない。

赤井にやられたことと同じことをしてまでスコッチの仇を撃つべく組織を潰そうとしているのか、自分が受けた悲しみに鈍感になってしまったのか、赤井への憎しみが社会への憎しみへと増大させてしまったのか、安室が具体的に何を思っているのかというのは心情が描かれない限りは具体的にはわからない。

ただ、過去にもシャロンが新一&蘭に会う前に日常事件の復讐計画に気づきながら放置したというケースがある。「人が人を助けるのに論理的な思考は存在ない」という言葉に突き動かされるまでは、理由がなければ助ける必要がないと思っていた。

これは、シャロンの生い立ちや悲しい出来事から形成された人格であるが、他人への無関心は社会や自分の運命に悲観した人間が取る行動の一つとして描かれている。

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更新日:2018-1-19

スコッチと赤井に何があったのか?」への4件のフィードバック

  1. 管理人 投稿作成者

    >>安室さんかっこいい! さん

    まあ公安は結構手段は選ばないところがあるので、FBIのメンバーを生贄にってのはありえなくはないですが、安室は個人的な復讐も含めて動いているようなところはありますね。そのほうが単に作戦としてやっているよりも感情的には同情の余地があるんですが、公安の人間の仕事としては失格なところがあります。

    赤井も自分に非があるようなことは感じているようなので、全面的に安室の勘違いってのはないかもしれません。株が下がるってのはわかりませんが、緋色の時もそうでしたが、漫画上コナンサイドと敵対することになったらどうしても最後はコナンサイドに軍配が上がってしまうので、最終的に安室が負けてしまうのは宿命なのかなとは思います。結果は見えているので、あとは一方的ではなくていかに緊迫感を出せるかという描き方ですね。これは安室だけでなくジンにも言えることですが。

    キールや赤井のように最初からコナンの仲間として作られたキャラであればいいんですが、安室の場合は影を持ったキャラとして描かれているので性質上完全にコナンと行動を共にして活躍していくのは難しいところがあります。そういう部分含めて彼の魅力であると思いますが、その代わり、ジョディなんかと違い仲間になったとたんに弱化ということもなく(笑)、赤井と同じ頭脳+武術の総合力で漫画上最上級のスペックが与えられています。まあ、なので株が下がるというか、最初の期待値が高すぎるというところもあります。あくまでサブキャラですので、瑛祐よりずっと恵まれていると考えたほうがいいかもしれません(笑)

  2. 安室さんかっこいい!

    赤井さんは今の所コナンにおいてほぼ完璧キャラ(明美さんを犠牲にしてしまいましたが)なので赤井さんが明らかに悪い事をしたとはあまり考えにくいですよね……。

    スコッチの件についてはよくて50:50であり、最悪全面的に安室さんがドジって早合点してたというパターンもありえなくはなさそうです。
    また、たとえ50:50であっても赤井さんはFBIのスパイとして当然の事をしたまでであり、その事について根深く怒り、進んで命まで狙おうとする安室さんは公安としての人格を疑われてしまいます。
    青山さんは安室さんの株をさらに落としたいのか(赤井さんを殺そうとしている時点でもともと高くはありませんが)赤井さんの影のある部分を少し掘り下げたいのか気になるところですね。

    私としては安室さんの株があまり下がらないことを祈ってます(笑)

  3. 管理人 投稿作成者

    >>ポムさん

    >狩るべき相手を見誤るな」と一喝していますが

    そういえばそうですね(笑)

    「思った以上に」というところからすればあまり負い目は感じていないのですが、大好きだったスコッチを飲むのを止めたりと、喪に服すというか、そんな行動はしてるんですよね。最新号を読んで思ったのですが、赤井とスコッチが知り合いの可能性もあるのかなと思いました。赤井としてはスコッチと自分の間で起きたことで、自分のほうが友人を失って悲しい。安室とスコッチはただの同僚としか思ってなかったとか。

    来年の映画は何かしら原作に繋がるヒントが出て来ると思いますよ。ラムも出るらしいですし(笑)

  4. ポム

    こんばんは。先日はお返事をくださってありがとうございました。
    緋色シリーズを観ていて、赤井さんと安室、この二人にはかなりの温度差があるなぁと感じました。
    安室は赤井さんとの電話で地が出て一人称が「俺」になったり、赤井さんの謝罪を聞いて激昂して震えていたりと、怒り心頭の様子でしたが、赤井さんは謝罪を電話で済ませたり、工藤邸での会話で「俺に対する奴の恨みは思った以上に根深いようだ」と冷静に分析するなど、あまり負い目には感じていない様子。
    管理人様の仰るとおり、二人の間には誤解や思い違いがあって、赤井さんはただスパイとしての仕事を全うしただけだと思います。
    少なくとも赤井さんがスコッチを組織に売り渡して手柄を立てようとしたなんて事は無いと思います。いや、赤井さんはそんな酷い事はしないと信じたいです!
    それに、赤井さんは自分を組織に売り渡そうとした安室に「狩るべき相手を見誤るな」と一喝していますが、もし過去に自分が同じ事をしていたらそんな台詞言えないでしょうしね(笑)
    早く真相が明らかになって欲しいです。
    来年の映画に二人が出るらしいとの事ですが、異次元の狙撃手の時のように原作とリンクさせてスコッチ関連の謎が明かされる…なんて展開はありませんかね?

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