世良真純の未回収の伏線がいくつかありますが、それを考察していくと「ラブコメ路線に進むか?」という予測も1つ成り立ってきます。
以前から、世良と灰原の対決なんかも、「思わせぶりにかいて実は恋愛ヲチなんじゃないか?」と冗談交じりに書いていましたが、わりと現実味あったり。
世良真純の初登場時
バスの中で園子が言ったセリフ──
園子:「ある日突然強力なライバルが現れちゃうかもしれないわよん?」 File:768
いかにも伏線っぽいセリフだが、実はこれが最初のフラグだったり!?
新一をめぐる蘭の恋のライバルのことであるが、相手はもちろん世良真純。
そして、以下の世良のセリフ
世良:「君は思ったより手強いって事がね!」
コナン:(空手の事か?) File:774
これは、小五郎に作家殺害の犯人を推理するように男が爆弾を持って立てこもった事件にて、事務所内で起きた蘭の行動を見た世良の発言となる。
狙撃隊が男を撃つ絶好のチャンスのところで、蘭はカーテンを閉めてしまう。
世良:「君・・・何考えてるの?」
蘭:「目の前で人が死ぬのが嫌なだけ・・・」
世良:「嫌って・・・」
蘭:「それに・・・」「新一なら誰も死なせたりしないから!」「絶対!!」
世良:ぽかーん
コナンは「空手のことか」と言っているが、もちろん格闘技が強いからというわけではない。
(この時点ではまだ世良の正体も分かっていなかったので、世良がコナンや灰原を狙う上で、気が強い蘭は邪魔になるなどの意味合いにも取れた。ベルモット編でも、蘭は灰原を狙うベルモットの邪魔をした。)
世良が驚いたのは、蘭の新一への絶対的な信頼。恋のライバル論で言えば、二人の結びつきが非常に強いために、新一を奪うには”手強い”と感じたのである。
少なくとも、世良が蘭に対してこう発言した何らかの意味はあるはずである。
サンデー原作には表紙やコマの端にコミックでは省略されているコメントが書かれているが、この回にはどちらも「世良の”手強い”発言・・・本当に空手の事かな!?」「ライバル出現・・・?」と、ポイントになるようなことが書かれている。もちろん出現したライバルは世良であり、本当に空手の事かな!?となれば、空手のことではない。
ちなみに・・・
灰原:「強いわよあの娘・・・」「あなたが思ってる以上に・・・」
コナン:「強いって、空手だろ?」
灰原:「・・・・・・」 File:484
過去にもコナンと灰原が同じような会話をしている。灰原は蘭が身を挺してまで自分を助けようと飛び出したシーンを回想して蘭の土壇場での度胸に感服。
状況的に立て篭もり事件の時と被る。そして、コナンは相変わらず「空手のこと」と同じボケを繰り返す始末である。
世良と灰原の表現する「強い」の意味はほぼ同じであることがわかるが、これは並列的な表現でもある。
問題は世良が蘭を手強いと感じた意味(今後何らかの障害になる可能性)であるが、今のところ世良はコナンや蘭一家に危害を加えようとしているわけではない。それどころか守ろうとしている描写すらある。
では、蘭は何の邪魔になるのか ── 世良の初恋相手?である新一と蘭の三角関係でなかった場合は灰原関連になりそうだが、蘭が灰原のことをを気にかけているのを世良はまだ知らないはずではある…
探偵たちの夜想曲
コナンが誘拐された事件では──
世良:「わっ!?」「よかったー!!」「無事だったかー!!」 File:800
と、泣きながら喜んでいる。ちょっと大げさすぎ。この時点では、世良=バーボンの可能性ががまだあったわけなので、コナンや周囲の信頼を得るための演技と捉えることもできなくもないが、現在はこの描写にそのような意図はないとわかっている。
誘拐されたコナンが無事だったことに安心する世良であるが、コナンの実力を知っている世良なら、コナンがそう易々と一般人に殺られるなんてことはないと信じても良い。
他人事であればあそこまでの心配はしない。というか、世良はやや薄情なところも。コナンの実力を疑ったというよりも、単純に好きな人の安否を心配したと考えることもできる。
詳細考察は↓
世良真純はコナンや蘭の心配をしている?
そして、コナンを助ける時も犯人の顔をバイクの後輪で強打するという、コナンも「ひっ、ひでー・・・」と驚くような無茶ぶり。好きな人を助けようとがんばりすぎた(気性の荒い本性が出た)結果だろうか。
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