ミステリーマガジン6月号(2011)

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絵という漫画ならではの表現も魅力だ。ビジュアルな暗号解読がその代表例だが、それに限らず、絵を用いるが故の技術も必要になる─

例えば灰皿が手掛かりとして重要だとしますよね。それをそのまま描くのでは証拠だということがバレバレです。そうではなく、小五郎が煙草の灰をおとす仕草を通じて描くなど、さりげなく見せることには注意していますね

それを実際に表現する際に欠かせないのが、ペンである。

「ペンのおしりのところにマークを付けてあるんです。〇・〇五ミリならサイコロの五とか。こうしておくと一目でわかる」

「それと下書き用のシャープペンですね。今回持ってきたものが一番使いやすい。軽くて、太くて」

やはり推理マンガのセリフは多くなってしまう─

「なるべく文字を減らして絵を多くしたいんですが、なかなかそうできない。なので、小説を書いているみたいなものです。挿絵付きでね(笑)」

連載が長く続いていることも文字が増える理由の一つだ─

「最初は、”ある部屋で男が刺されて死んでいる”で済むんですが、次にはそれが”ある男が寒い部屋の中で刺されて死んでいる”になるといったかたちで、なにかを付け加えていくことになるんです。それが大変で」

灰皿が凶器だった場合、灰皿が部屋にあることを描かなければならないけれど、そのためにいきなり灰皿を一コマ使ってドーンと描いたら「何だこの灰皿?」とバレバレですが、小五郎がタバコを落として灰皿に入れなおしたり、隅っこにさりげなく描いたりとかでさりげなく灰皿があることを示唆したりとかですかね。

漫画だけあって、その利を活かして日常編の画系伏線はかなり細かいところまで描かれていることも。小説だとできないし、ドラマだと一瞬しか映らないシーンでそんなことしても、ほとんど気付けない。

小説のように文字が多くても漫画だからここまで人気が出たのだろうけれど、小説のように奥深くできるから大人にも人気なのかもしれない。

時々、何度も読み返さないと話を理解できない、子供向けとしては難解な回もありますね。

青山剛昌は映画の原作も手掛ける。それも毎年一作、十五年も続けて、だ─

「関係者みんなに僕の家に集まってもらって、食事をしながら考えるんです」

最新作であれば、「雪ってどう?ミステリにはつきものだけど、まだやってないよね」という発言がきっかけで話が進んでいったのだそうだ─

・・・

一筋の足跡しかない雪原で遺体が発見されるのである。そう、雪の密室だ。その雪の密室だが、密室を構成する仕掛けそのものより、その状況を元に展開されるロジックがミステリファンにとっては魅力的であろう─

「みんなそこまで考えて見てくれるとありがたいです(笑)」

終盤で大ピンチに陥ったコナンは、ある手段で窮地脱出を図る─

「あのアイディアは、『相棒』の脚本家の輿水泰弘さんが出してくれました。スペシャル・サンクスですね」

「八年間意識不明だった少年は、身体が十五歳で心が七歳。コナンと逆の立場なんですが、それに関しては映画の脚本を担当した古内一成さんが考えてくれました」

圧倒的な迫力で見る者を一気に映画の内側に引きずり込んでくれる─

「今回の静野孔文監督はアクションが好きで、あの辺は盛り上げますよ”と言ってくれていたんです。なので、”盛り上げて下さい”って感じでした(笑)」

映画「沈黙の15分」についての裏話。「その状況を元に展開されるロジック~」すいません、理解していませんでした(笑)

映画はアクションばっかりに気を取られてしまい・・・ ミステリーとしてはそれはある意味皮肉なのかもしれない。

「子供のころはホームズやルパンを読みまくりました。最初に読んだのは『踊る人形』。小二か小三のときです。ワクワクしましたね。それに関連するんですが、今、コナンが中国や欧米で受けているんですね。暗号とか日本語なのに何故判るんだろう、と疑問に思っていたんですが、考えてみれば、自分も『踊る人形』をちゃんと判ってたよな、って(笑)。

「『名探偵コナン』の単行本で毎回紹介している名探偵は、基本的に自分の好きな順に書いています。V・1・ウォーショースキーとコーデリア・グレイは比較的早めに出ていますが、あれは灰原哀というキャラクターの名前のもとになったので、そうしたんですよ

中国でかなり人気ありますね。欧米では暗号とかはわからないこともあるそうです。

「名探偵」は好きな順。「好きな順」というのは、好きなように決めているということではなくて、好きな探偵順ということでしょうか。

V・1・ウォーショースキーとコーデリア・グレイの登場が早いのは灰原の都合。

これまでに名探偵コナンは、様々な媒体で他の有名な探偵とのコラボレーションを実現させてきた。金田一少年であったり、ルパン三世であったり、である─

「いつか新宿鮫とコナンを共演させてみたいんですよ。大沢在昌さんから人づてに鮫島を出していいよと言って戴いているんですが、実際にはなかなか出しにくい」『相棒』とのコラボも考えている。「水谷豊さんとも対談して、『相棒』の杉下右京さんとの共演という話もしたんですが、こちらもやはり出しにくい(笑)」

過去には松尾貴史が登場したことも─

「松尾さんが僕の家に取材に来たときにそういう話が出たんです。松尾さんはミステリがお好きだそうで、コナンに出たいと。なので、アニメになったら声をやって下さいね、という約束で出て戴きました。約束通りアニメの声もやって下さいましたよ」

少年誌に連載中のコナンでは書けなかったネタもあるという─

「やっぱりエッ〇関係は書けなかったですね。会社の社長が部下で愛人の女性に仕事を与える代わりに、その、身体を、なんていうセリフを書いたことがあるんですが、”先生、これまずいっすよ”と言われて変えるはめに(笑)」

そういう没ネタでいずれ青年向けなどを描いてみる気はないのだろうか─

「青年ものを描いていいならやってみたいですが、エグい話になっちゃうかもしれません。ハードになっちゃいますよ」

子供向けと大人向けの両方を書いた江戸川乱歩という先達もいるので期待したいところだが、コナンの連載が続いている間は難しかろうとも思う─

「コナンを終わらせると色々な方々に影響がありますからね」

「相棒」とのコラボ。面白そうですけど、双方個が強いので融合は難しそうかも。

⇒松尾貴史さん登場(11巻,テレビ局殺人事件)

「会社の社長が~」のシナリオ書き換え話がどこか知りたい(笑)そんなことやってるのはどこのどいつだー。

子供向けで、大人の女性がファンが多い漫画なので、ハードなのはやらなくて正解かも。でも、男性向けのサービースシーン?も割りとあるんですよね。女性ファンが多いのに。

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