ミステリーマガジン6月号(2011)

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「『金田一少年の事件簿』が大ヒットしていまして(笑)、《週間少年サンデー》でも探偵ものをということで、僕に依頼が来たんです。」

・・・

「編集部は僕がミステリー好きだということは知らなかったようなんですけどね。」

・・・

「自分では、連載は三ヶ月とか、単行本も一~二巻で終わるかなと思っていたんですけど(笑)」

この「三ヶ月」「一~二巻」というのは、恐らく連載が決まった頃ですね。2巻には組織の秘密を握った人物、18巻に登場する灰原の伏線があるので、(本当は服部初登場の10巻で出す予定だったとのこと。)最初の手ごたえで、もう数十巻の目処は立ったのだと思います。

探偵役を子供の身体に縮んでしまった少年という設定にした─

「普通の探偵は、漫画でこそさほど多くないにせよ、ありふれてるじゃないですか。だからどこか変えようと思ったんです。それも、漫画ならではの変え方で。」

警察をはじめとする大人達に推理の結果を伝えるのに苦労する─

「子供が言っても、なかなか耳をかたむけてくれないですからね。だからなにか工夫が必要だと思ったんです。」

「三毛猫ホームズですよね(笑)猫に犯人を指摘できるはずはないと思いつつ、猫が証拠のそばでにゃーにゃーって鳴くと、刑事が”これかー”って気付く。コナンは三毛猫ホームズが喋っているようなもんですよ(笑)」

ここでもまたホームズである─

「やっぱり探偵といったら、僕のなかではホームズですから。」

「手品、ですね。種明かしのある手品。いかにきれいに説得力を持って種明かしするかは、いまだに難しいです」

・・・

「「ホームズ(笑)。俺のなかでは名探偵というと口が悪いイメージがあって、その方が頼りになる気がするんです。ホームズもあの調子だから頼りがいがある。そこでコナンも子供ながらにべらんめえ調なんですよ。”バーロー”とか、”~しちまうんだよ”とか。で、一度ファンレターで”子供がコナンの口調をまねして困る”という苦情を受けたこともあります。しかも、いつもポケットに手を突っ込んでいるとまで言われて(笑)。困りますと言われても、急にコナン君がですます調になるのもおかしいですしね」

コナンが「バーロー」を口癖にしている理由がちゃんとあった(笑)

そういえば、ポケットに手を突っ込んでいますね。別に気にしたことありませんでした。

⇒「バーロー」は「SDB30」では口癖、「少年サンデー33号特別付録」では『あしたのジョー』の矢吹丈の影響と答えています。

「黒ずくめの話は苦労するんです。期待度が高いですからね。なのでこちらも気合いを入れます。もう・・・・・頭を使いすぎましたよ(笑)。これからもまだまだ使わなきゃならないのに」

大きな流れの到達点は決めてある─

その伏線もいろいろ張っていますよ。最後のシーンは自分としてもちょっといいかな、という感じですね。

アガサ・クリスティーは名探偵ポアロの最後の事件を早々と書き上げておいたが、青山剛昌はコナンの結末をまだ描いていないという─

「俺もそうしようかな。年をとると鈍くなるかもしれないし(笑)」

ラストはもう考えていることは何度もインタビューで言っているけれど、伏線もちゃんと張ってあるとのこと。推理物としては当然なのかもしれないけど、しっかり読んでいけばヒントはちゃんとどこかに隠されているということ。

コナンは時々後だしなんかもあるのだけれど、大きな枠組みを決めて少しずつ伏線を張っているので、特に重要な組織の目的だったり、あの方の正体だったりとかはいきなりパッと後出しででるようなことはないはず。

推理をする際に、時々想像の範囲で先に結論を考えることも有効であるが、あまり飛躍しすぎてもいけないということ。必ず点と点で線を結ぶことができるようになる。

もちろん、伏線をきちんと見つけられるかが難しいのであってそれができれば苦労しないし、点で終わってしまうミスリードも多数仕掛けられているので簡単なものではないけれど。

以前、最後の事件はもう金庫にしまっていると言っていたような。違う作家だったかも?

個別の事件については、トリックをまず生み出すという─

「トリックをひねり出して、それにあった設定を考えて、サブエピソードを考えて話を作るという流れです。なので最初の打ち合わせがとにかく大変ですね」

打ち合わせには平気で六時間も八時聞もかかる。担当編集者によれば、前回は十時間だったそうだ─

「ははは、そんなにいったか(笑)」

トリックが決まれば設定は比較的スムーズに思い付くという─

「ですが、動機が大変なんです。やりつくしちゃって」

誰かを取られたから殺すとか、そんな単純なものはもう描けないのだ─

「難しいです」

日常編はミステリーなのでトリックからですかね。あとはどうにでもストーリー付けできるというか。組織編はどうでしょう。

動機はハンガーとか… あれはアニオリなので青山先生が考えた動機じゃないですね(笑)

連載を続けるなかで、腕時計型麻酔銃や蝶ネクタイ型変声機のような発明品もいくつか登場してくる─

「あんまり便利にしすぎても面白くないので、控えめにしています」

最近では、自分をボクと呼ぶ女子高生探偵・世良真純も登場させた─

「世良は、灰原哀以来のビッグなキャラクターかもしれません。なんだかいきなり人気がすごいんですよ」

怪盗キッドまで投入した─

「コナンという名探偵にライバルが欲しかったんです。黒ずくめの男たちや、服部平次もいるんですが、やはり探偵には怪盗だろうと。そう思って編集長に聞いてみたら、出していいとのことで。もうめちゃめちゃノリノリで描きました」

似ているのは執筆順のせいばかりではなく、裏設定があるからなんですよ。あんなに似ている人がいるわけないじゃないですか(笑)。似ている理由については、お愉しみに、ということで。

チートアイテムを増やすしすぎると現実感を損なうし、組織との戦いも面白くなくなるので、あくまで探偵として活動するため、子供の体で大人に対抗できる手段という最低限が理想なのかもしれません。まぁ、今でも十分すぎるぐらいですが(笑)

キッドと新一の裏設定はなかなか興味深い発言であるが、ストーリー上重要な設定となるのか、それとも単なる面白ネタとなるのかどうかは不明である。

似ている理由があるというのは、シンプルに考えれば、実はどこかで血が繋がっているとかだろうか?

お愉しみにってことはいずれ明かされるのだろうけど、作中で明らかにされるのか、時期が来たらまたインタビューでネタバレするのだろうか。

他作品の主人公であり、コナンの世界においてはゲストキャラ的な存在であるキッドをどこまでストーリーの中核である組織編に関わらせるつもりなのかというところも問題である。

(「名探偵コナン VS 怪盗キッド 完全版」でも同様のインタビューがあるが、まじっく快斗のコラボは新一(キッド)は完全にゲスト扱いと言っていたので、名探偵コナンの組織編にかかわる設定ではないと思われるが…)

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