これまでの流れ
黒の組織のメンバーの一人である、水無怜奈(キール)をFBIが確保。実は、彼女はCIAのメンバーであり、黒の組織に潜入捜査しているスパイであった。しかし、一時は優勢と思われたFBIだが、水無を匿っている場所が組織にバレてしまい形勢は逆転。
FBI側(コナンと赤井)はキールがCIA所属であったことを利用し、キールをあえて組織に戻すことで、逆に組織の情報をFBIに提供してもらおうという思い切った作戦を実行。
その際、コナンと赤井はただ普通にキールを返してしまっては怪しまれると考え、逃走中のアクシデントを装い、組織に水無を確保させる形で自然な出戻りをさせた。
組織が不審に思う
ジン:「フン・・・今はお前を立てて手は出さねぇでおこう・・・」
ウオッカ:「今は・・・ですかい?」
ジン:「気に食わねぇんだよ・・・」「あの赤井がこうも易々とキールを奪い返される策を立てていたとは・・・」「何かまだ裏があるんじゃねぇかとな・・・」
ウオッカ:「そういえば赤井・・・やり損ねちゃいましたねぇ・・・」
ジン:「ああ・・・奴ならキールを奪い返す際に必ず絡んで来ると踏んでいたんだが・・・」
ウオッカ:「所詮、それだけの男だったって事じゃないんですかい?」
ジン:「・・・・・・」 File:605
キール:「ええそうです・・・」「この仕事、もう精神的に無理なんで降りたいんです・・・」「本当に申し訳ありません・・・」「では・・・」「ふう・・・」
ジン:「誰だ?電話の相手は・・・」
キール:「バカね・・・」「TV局の人事部長よ!」「こうなった以上、アナウンサーは続けられないから辞めるって言ったのよ・・・」「ヘタに捜されても困るしね・・・」「それに、私が何を話していたかなんて組織に筒抜けのはずよ・・・」「私にはいくつもの盗聴器と発信機を付けられていて・・・」「たえず見張りが2~3人付いているんだもの・・・」「それで?未だにあの方に疑われ続けている不自由な私に・・・」「何か用かしら?」
ジン:「フン・・・その疑い深いあの方からの命令を伝えに来た・・・」「ある人物を消し・・・」「お前の事を信じさせてくれと・・・」
キール:「あら・・・」「誰かしら・・・」
ジン:「FBI捜査官・・・」「赤井秀一・・・」 File:606
ジン:「FBI捜査官・・・」「赤井秀一・・・」「俺もそうだが、あの方も不審に思っておられるんだよ・・・」「いとも簡単にお前をFBIから奪還できた事を・・・」「ならばそのFBIの切り札である赤井秀一を葬り、自らの身の潔白を証明してみせろとのお達しだ・・・」「どうしたキール・・・まさかできねぇ訳でもあるんじゃねぇだろーな?」
しかし、あまりにもあっさりとキールを奪還できたことにジンだけでなく、あの方までもが不審に思う。キールにはいくつもの盗聴器と発信機を付けられ、たえず見張りが2~3人付いていた。
キールへの命令
キール:「なるほど・・・そしてのこのこやって来た彼に、あなた達が寄ってたかって弾丸をぶち込むのね?」
ジン:「いや、殺るのはお前1人でだ・・・」
キール:「え?」
ジン:「奴は人一倍鼻が利く・・・」「我々の気配に気づけば罠だと見破り、踵を返されちまうからな・・・」「我々は奴の弾が届かない遠くから事の成り行きを拝ませてもらう・・・」「お前に仕込む盗聴器とカメラでな・・・」
キール:「・・・・・・」「わかったわ・・・言う通りにするから少し時間ををくれる?」
ジン:「いや・・・」「今、この場で奴を呼び出せ!」「できなければお前に死に神を呼ぶまでだ・・・」
キール:「ちょ、ちょっと待ってよ・・・」「まさか本気で私がFBIに言いくるめられたなんて思ってないでしょうね?」
ジン:「それもあるが・・・仲間のつかんだ情報によると、FBIはまだ例の病院に留まっていて、どういうわけだか捜査官の1人がある事件に巻き込まれ、FBIの目は今そっちに向いている・・・」「この機を逃すわけにはいかねぇな・・・」 File:607
そこで、組織はキールが裏切り者でないことを確かめるために「自らの身の潔白を証明してみせろ」と、キールに赤井秀一の抹殺を命じる。
赤井秀一の呼び出し
キール:「実は組織に居づらくなってて・・・」「抜けたいから高飛びする手助けをして欲しいの・・・」<もちろんFBIが欲しがっている情報は提供するから・・・><今から2人きりで会えないかしら?>
赤井:「ああ・・・そっちも1人なら構わんが・・・」
キール:「じゃあ時間と場所は・・・」「後ほど・・・メールで・・・」
・・・
ジェイムズ:「2人きりという事は罠かもしれん・・・行かない方が賢明だが・・・」
赤井:「ええ・・・ですが・・・罠だとしたら私が行かなければ彼女は十中八九殺される・・・」「大丈夫ですよ・・・我ながら勘が働く方だと自負していますし、彼女もCIA端くれ・・・」「うまく切り抜ける策が何かあるんでしょう・・・」 File:607
赤井:「今夜19時・・・」「来葉峠の7つ目の左カーブを抜けた先か・・・」「この時間、あの峠なら車の通りも少なく、密会するには絶好の場所というわけか・・・」
ジェイムズ:「し、しかし本当に大丈夫かね?」
赤井:「ええ・・・私を信じてください・・・」「もちろん彼女も・・・」「では、後の事は任せましたから・・・」
ジェイムズ:「あ、うん・・・」 File:608
二人きりで会うという約束に、ジェイムズは「罠かもしれん」と警告。
だが、赤井は「私が行かなければ彼女は十中八九殺される」とキールの身を案じ、「うまく切り抜ける策が何かあるんでしょう」とキールを信じる。
そして、「私を信じてください」「もちろん彼女も」と反対するジェイムズを説得して一人で来葉峠へ向うことになった。
赤井秀一の抹殺
ジン:<どうしたキール・・・><早く止めを刺せ!>
キール:「でも、肺を撃ち抜いたから放っておいても後30分程度で・・・」
ジン:<頭だ・・・>
ジン:「頭に弾丸をぶち込め!」「それで赤井の息の根は・・・」「完全に停止する・・・」
キール:「・・・・・・」「了解・・・」
赤井:「フン・・・」「まさかここまでとはな・・・」
キール:「私も驚いたわ・・・」「こんなにうまく行くなんて・・・」
ジン:「警察か・・・」
ウオッカ:「どうやら近くで事故があったらしいですぜ・・・」
ジン:<キール!後始末してズラかれ!>
キール:「了解・・・」(悪く・・・思わないでね・・・)
警察A:「な、なに!?」「は、早く署に連絡だ!!」警察B:「は、はい!」 File:609
約束通り来葉峠に到着した赤井秀一。だがそこで待ち構えていたキールに肺と頭を打ち抜かれ、さらに車に仕掛けられた爆弾で木っ端微塵になってしまう。
組織はキールにつけられた隠しカメラでその様子を確認。任務を遂行したキールは、ジンやボスからの信頼を取り戻し、以前のようにうまく組織に戻ることに成功した。
赤井秀一の死
FBIモブ:「今TVのニュースでやってましたけど・・・」「来葉峠で車が1台炎上していて・・・」「中から焼死体が発見されたって・・・」
ジョディ:「な、」ジェイムズ:「何だと!?」
TV:(炎上したのは黒いシボレー・・・)(中に乗っていたのは20代から30代の男性で・・・)(発見したのは、偶然 別の事故現場にパトカーで向っていた警察官2名!)(その警察官の話によると、突然目の前で車が爆発したらしく・・・)(遺体に拳銃で撃たれた跡が残っている事から・・・)(警察では殺人事件と見て捜査を続け・・・)(車のナンバーや、かろうじて焼け残った遺体の右手から身元の割り出しを・・・)
・・・
ジェイムズ:「その様子だと・・・」「やはり遺体は赤井君だったか・・・」「かといって、水無怜奈を責めるわけにもいくまい・・・そうしなければ彼女の方が殺されていただろうし・・・」「赤井君にそう話していたそうじゃないか・・・」「「いかなる場合でもCIAの任務を優先させるから・・・FBIに不都合な事があっても悪く思わないでね・・・」───とな・・・」
「だがこれで・・・組織の楔を打ち込む事はできた・・・」「決して外れる事のない・・・」「鋼の楔を・・・」「その代償はあまりにも・・・」「あまりにも大き過ぎたがな・・・」 File:609
その後、来葉峠で起きたニュースの報道を見たFBIは、状況を考えて焼死体が赤井のものではないかと案じる。
そして、ジョディがコナンから借りていた赤井の指紋のついた携帯電話を高木刑事に調べてもらったところ、車の中で発見された焼死体(かろうじて焼け残ったのは右手)の指紋と携帯についていた指紋が一致。FBIは赤井は死んだものと判断した。
赤井秀一は本当に死んだのか?
だが、赤井秀一の死んだ来葉峠はシャーロック・ホームズが死んだとされる「ライヘンバッハの滝」をオマージュした地名であり、ホームズはその後に復活している。赤井も同じように生きているのではないか?
もちろん、これは名探偵コナンにおいての推理の根拠にはならないが、コナンは赤井の死に全く動揺していなかったり、組織の切れ者である「バーボン」が赤井の死を疑い、なにやら企んでいるようでもある。これ以外にも、赤井秀一の死は偽装ではないかと思われるような伏線はたくさんある。
果たして、赤井秀一は生きているのか?生きているとしたら、どうやって生き残ったのか?
赤井が現在何をしているのか?の考察は↓を参照
沖矢昴の正体予測
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