サンデー File:1006-1008

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優作:「それとウチに住まわせているFBIの彼と先程話したんだが・・・」「羽田浩司が殺害された現場に残されていた例の暗号・・・」「ASACA」と「RUM」の2つの単語に分けるのではなく・・・あの8文字である一つの名称だろうという結論に達したよ・・・」

コナン:「一つの名称・・・」「ま、」「まさかそれって・・・」

CARASUMA

優作:「烏丸蓮耶・・・」「この推理が正しければお前はこの日本で最も強大な人物を敵に回そうとしている事になる・・・」「この世にいないはずの大富豪をな・・・」「・・・なので事が終結するまで私と有希子は日本に留まり一緒に策を練る事にした・・・」「これからが正念場だぞ新一・・・」「いや・・・」「江戸川コナン君?」

コナン:「ああ!」「望む所さ!!」

■ ついに辿りついた組織のボスの正体──!! 全ては・・・元の姿に戻るため──

いきなり優作と赤井が話して結論に達したボスの正体を言ってしまいました(笑)とは言え、一つの名称と聞いて、「CARASUMA」と気づくコナンもすごい。U MASCARAを並びかえてCARASUMAにはなるけれど、何を持ってその解釈が正しいと判断したのかは謎。単純に、黒の組織を烏の組織と解釈し、ボスが烏丸だとしたのか。

コナンは事件に関わっていて行方不明の浅香が犯人でラムだと考えたけれど、普通はそれが自然。赤井はもしかしたらASACA≠RUMだと知っていて、辻褄が合わないので最初から別の解釈を模索していたのかも。それでも、烏丸の一致が偶然なのかは判断しかねる。日本で唯一の名字とかでなければ、烏丸蓮耶とは限らないし。

まぁ、優作の推理は絶対なので、あのダイイングメッセージの解釈が「CARASUMA」であることに間違いはない。

また、ダイイングメッセージが「CARASUMA」であることは予想されてたけれど、羽田浩司の事件に関わったのはラムだとされていたので、まさかあれが組織のボスを示していたとは。優作はボスが烏丸だとは一言も言っていないのだけれど、柱に「ついに辿りついた組織のボスの正体」と書かれているのと、準備されたように大掛かりなインタビューが公開されたので、”一応の”ボスということも間違いはないはず。

いきなり烏丸が「日本で最も強大な人物」と言われてもピンとこないのだけれど(笑)そんなすごい人だったのか。これは、「この世にいないはずの大富豪」にかかっていて、死んだことになってる人物だから手強いってことなのかな。名探偵コナン界における暴力団の泥参会は組織に比べてしょぼい集団なのだけれど、烏丸家って一体どんな家系だったのか。

ダイイングメッセージが組織のボスの名前だったということは、組織はあの暗号の意味に気付いているはず。組織が波土のところへバーボンを調査に遣ったのは、波土がcarasumaに気づいた可能性があるか、またはあれがダイイングメッセージであることに気付き、それを歌詞に込める可能性があったので、それを調べに来たということか。

おそらく、コナン以上の暗号解読能力を持っている描写のある若狭先生も、あの意味に気付いているのではないか。根拠はないが、漫画的に優作の次くらいにスペックの高そうな赤井務武も気付いてそう。務武の「とんでもない奴らを敵に回した」というのも、優作が言ったように「この世にいないはずの大富豪」だから。

務武さん、あんたもこの世にいないことになってますよ(笑)そう言えば、新一も。赤井秀一も… 死んだことになっている者同士の戦いってことで、実は意味があったり。

それから、これなら安室も「CARASUMA」であることを知った上で波土のところへ行ったと考えられる。安室はボスの正体を知った上で、でもこの世にいないはずの人物なので逮捕ができないという状態。赤井とコナンは現在組織に潜入中の安室にようやく追いついたのかも。幼児化の事実に関しては赤井、コナンのほうが先だけれど。

あのメッセージがボスの正体を示したものであるのなら、羽田浩司の事件当時の状況はどうだったのか。羽田浩司の手には握られたハサミの痕がくっきり残っていたので、死の直後でなければ、誰かが残して握らせたわけではないと思うが。

APTX4869を飲まされたらメッセージなんか残してる余裕はないとも考えられるのだけれど、死後直後に居合わせ、さらにダイイングメッセージとしてボスの名前を残すというのは、タイミングとその方法で拡散しようとしたところがピンとこないところはある。

務武や若狭先生なら、今の時代ならSNSで「烏丸蓮耶」って拡散しまくればいいし(笑)いや、そんなことしても、しょうがないのだけれど。ボスの正体がバレてもボスが存在し得ない人物というのは、優作の言う通り最強なのかもしれない。

単純に、羽田浩司はアマンダとラムの会話で組織のボスが烏丸蓮耶であることを聞いてしまった。ラムはその烏丸が生き延びている薬だと言って、アマンダに渡して飲ませて殺害したとか。実は、ラムではなくて、ボスの烏丸がそこにいたとか。

烏丸は学者たちを見せしめに殺害していったエピソードがあるのだけれど、もしかしたら、若狭先生を切りつけたのは烏丸というパターンもあるのか。だから、ラムの正体はコナンサイドでは誰も知らない。

しかし、ラムが羽田浩司の事件で抜かったのは事実だし、若狭先生がラムでもなく、烏丸の亡霊ならぬ実体と対面したというのはちょっと微妙なところ。いずれにしろ、過去の事件だけに想像ばかりになるし、考え始めると複雑過ぎる。ストーリーが進まないとこれではどうしようもなさそう。

話を戻すと、大方の読者がどこから突っ込んでいいのかわからないという感想のようで、いやいや、もう何一つ解決していない(笑)ボスの正体に驚いたというより、伏線の回収方法と、ボスが烏丸であった場合の説明の付かつかない数々の矛盾。

最初、このほぼ打ち切りに近いような強引な展開に、本当に体調が悪くて一気に畳み掛けてきたのかなとも思いました。実際、そう思っている人もい多いような。まるで、「組織との戦いはこれからだ!」と、散々ネタにされてきたオチを想定させるような、というか優作の台詞はほぼそのまま(笑)。

ただ、ダイイングメッセージの解は近いうちに回収されるネタであったはず。前述したように、正解に気付いていなかったのはコナンサイドでもコナンと赤井だけで、若狭先生や安室はもう知っていたのではというところ。

コナンがボスについて一切推理していないのは、これからまだ死んだはずの烏丸の真相を解明する謎が残っているのでこれでダメだったとは言えないけれど、優作の推理で解決というのは一つの手段でしかなく、若狭先生の正体がわかった時に、「私はRUMじゃないわ。あれはASACAではなくてCARASUMAよ」と回収する方法もあったのかなと。

そこまでやらなくても、「あれはASACAとRUMで分けるのではなくて一つの名前になるの」とおいしいところで区切れば、そこからまた読者に謎解きをさせることができる。むしろ、そうしないと読者は「CARASUMA」にも変換できることはわかっていても、「あのメッセージが示す意味はCARASUMAです」と推理することはできない。なぜCARASUMAなのかという説明ができないため。

おそらく、元々このような展開は原作25週年くらいでやるつもりだったのではと。原作の進行具合からしても、あと2年程度で若狭先生や黒田兵衛周辺のことは外堀が埋まりそうだし、ラム編をいつも通り5年18巻(正体判明)+2年(対面)くらいにわけるのだとしたら、その時期にも重なってくる。

タイミング的にも30週年に向けて、「いよいよ核心に迫るストーリーへ向かう」みたいに煽りを付けて。本当に烏丸が真打ちなのであればだけれど、ラムの正体だけ判明させいくつかの伏線は残しつつも、そのまま「あの方(最終)編」へ突入することもできる。

ラムの正体がわかった後に、あれはラムの正体とは関係ない。じゃあ誰?もしかしてボス?とすれば、読者的にも烏丸ボスかよ!と推理が可能になる。羽田浩司の事件に関わったのはラムであって、ボスの関与は一切言及されていないので、あのダイイングメッセージはボスの正体を示す伏線ではなくて、あくまで回収用の布石でしかない。

インタビューで言及されていたように、どの時点であれをやるかは未定だったが、今回長期休養に入ること、1000話記念の後で大きな区切りでもあったしで、じゃあその前に一気にネタ投下しちゃおうかと。要は、諸事情でタイミングが少し早まっただけで、ほぼ予定通りだったのではないか。あくまで想像ですが。

ただ、前述したように唐突に烏丸ですといきなり説明もなく正解だけ出すのと、きちんと順を追って推理させるのとは別。今回、何の脈絡もなくいきなり烏丸ですと言われても読者は困惑するだけ。でも、たぶん、作者・編集サイドもこの展開に対する読者の反応は想定内だったのではと。つまり、これも仕掛けでちゃんとまだ裏がある。

もちろん、先に正解を明かし、なぜ烏丸がボスなのかを後から説明することもできるけれど、現状コナンサイドには烏丸がボスであることをちゃんと推理する情報はない。だから、ダイイングメッセージからボスの名前だけ導いたわけで。突然、あのメッセージがボスの正体だといいがかりのように決めつけたのは、予定外だったからかもしれない(笑)

後でコナンが、黒ずくめの服装をしているのは烏の集団を意味してて、ボスのメールアドレスが七つの子だったのも烏の暗示で、だから烏丸蓮耶がボスだったのか!── と、推理することはできなくもないけれど、黒の組織は烏だから黒の正装をしているというのは何の根拠もなく、死んだはずの烏丸がボスだから喪服を意味しているでもいい。

つまり、どうでにも考えられるのでボスの伏線とは言えず、七つの子のメロディもボスの名前が烏丸だから、烏の歌を使った。というのはやはり根拠にならない。それなら、名前に烏がついたら全員候補になってしまうし、烏丸ではなくてエドワード・クロウ(crow,烏)でも当てはまる。こうした論理展開はコナンも良くやるパターン。烏丸の若返りなり変装がエドワード・クロウでしたという、安易なオチかもしれないけれど(笑)

烏丸だから烏というのは、黒の組織だから大黒連太郎、よりはましな程度。むしろ、組織が打ち合わせ場所に使用していたバー(組織はコードネムがお酒)が大黒ビルだったほうが伏線とも言えるくらいかもしれない。

本当は伏線と言えるものがそれほどなく、烏丸であることを前提にその先を推理させるのであれば、烏丸の暗示はもっと早く出しても良かったはず。それこそ、キール編とかでもう一度泥参会のように名前だけでも出すなりすれば、だいぶ印象は違ってくる。バレバレだからやりたくなかったのかもしれないけれど(笑)

実は、ダイイングメッセージの解釈が「carasuma」なら、京都修学旅行編で烏丸駅だとかの名前をコナンが「そう言えば烏丸っていたな~」とか出してくるかもしれないと読者間では噂されていたのだけれど、本当はそういう”フリ”を入れる予定だったかも?これもちょっとバレバレだけど。まぁ、京都編自体、当初予定していたシンガポールからの変更だったので、計画なんてあって無いようなものだけれど。

詳細は後述するとして、ボスは石橋を叩いて壊してしまう慎重居士という、ボスを割り出すための特徴的な伏線がある。たった1回きり語られた烏丸のエピソードは限られているだけでなく、その中に慎重居士をイメージさせる性格どころか、死期が近づくことに焦って学者を一人ずつ見せしめに殺害していったという、むしろ反証する根拠がある。

烏丸ではなくて、千間の父が家族に手紙でSOSを出すため、烏丸に内容がバレないよう注意して針で穴を開けてメッセージを託したところ、20年間家族の誰もその暗号に気づかずにスルーされてしまったことのほうが、よほど石橋を壊している。しかも、娘は一般人ではなくて切れ者の探偵だったくらいで、要は慎重になりすぎて暗号の難易度を高くしすぎていたという。

同じシリーズでは、これも千間の話だけれど、チャンスをふいにする教訓も語られていて、やはり石橋を壊す(慎重すぎてやりそこねる)エピソードの例に近い。この二つの例が烏丸登場回に語られたのは、この時にボスの性格設定まで考えられていたのだとすれば、意図的なような。同じ話に伏線を張ることはこの漫画で良くある傾向。

ボスが部下にメールアドレスをアドレス帳に登録させず、音で覚えさせていたことで、コナンにその音を聞かれ組織のメンバーであることを把握されてしまったことは、石橋を壊す性格が表れていることは、七つの子のメロディの考察でしたけれど、それは七つの子のメロディ(烏)が烏丸蓮耶を意味していることで、初めて烏丸が石橋を壊したエピソードになるのであって、烏丸が慎重居士であるという特徴は、烏丸がボスであると推理させる伏線として活かされていない。

烏丸は存命なら140歳くらいになっているはずで、それなら薬が前提になる。しかし、仮に100歳で薬を飲んだとすれば、40年前に薬ができていたことになるが、宮野厚司が組織に加入したのは30年前のことと考えられる。

それより前に薬があったと読者が想定するのは無理だし、現状のAPTX4869を見てもリスクが高すぎる薬を慎重居士なボスが飲むだろうかという疑問が残る。死ぬ間際だったのでその時だけ性格設定は無視とするのなら、烏丸がボスと推理することに、その設定は邪魔な要素でしかない。

そもそも、灰原が作ったと考えられていたAPTX4869が、17年前に既にあったというのがラム編に入り新たにわかった真相。ではいつからあったのか、その時点でどの程度の効力を持っていたのか、ボスやラムはどこまで認識しているのかがラム編で今後明らかになってくる事実だと考えられていた。

ラム編で17年前の真相がわかり、いや実はその前にも何かあったらしい。17年どころか数十年前に成果を出し幹部も知っている~などの事実が明らかになってくれば、じゃあ烏丸も圏内に入るんじゃ?というか、そうしたいのなら、高齢で絞って最有力候補じゃない?と導くこともできる。

ところが、それを一気にすっ飛ばしていきなり烏丸がボスですと判明しても、現状何ら矛盾を解明できていないと言うのが読者が腑に落ちない理由。

それなら、烏丸がボスであることは大して重要ではなく、烏丸がボスであることを前提に、その謎を解明していくのが本番なんじゃない?と多くの読者が思ったはずで、それは確かなのだけれど、これまでの過程はボスは誰でしょう?と推理させてきている。

「ボスの根拠を見つけてボスを当ててみてください」という流れが、突然ボスの正体は先に明かすので、残された謎を解明してください。と、倒叙になるのだから、驚きというよりも困惑。それなら、ここまではそんなに引っ張らずにやはりもっと早く明かして良かったのではと思われてしまう。

しかし、最初に説明したように、上記のような読者の反応は織り込み済みで、これもまた仕掛けではないかとも考えられる。伏線はともかく、これまでコナンをきちんと推理してきた人から見れば、あまりにも設定が”ガバガバ”なのは明白。

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更新日:2018-3-9
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