6話構成で久々のシリーズ長編。ちょっとレビューが大変そうですが、ラブコメと事件がメインなのでまぁなんとかなるかな。事件も1000話記念だけあって凝ったネタでした。多少突っ込みどころもあるみたいですが、今回はスルーします。理解するのが大変そうなので(笑)
完全にラブコメやらお祭りのシリーズがあっても良さそうですが、そういうのはやらずに基本的に事件を必ず入れるのが名探偵コナン。やはり、土台はミステリーであるこだわりがあるのかなと思います。
File:1000(鮮紅の天井)
タイトルが紅鮭に見えた(笑)毎回やたら凝った熟語使うので変換が大変。
「あ、ゴメン!ぶつかっちゃって・・・」「痛かった?」ロンドン告白後の久々の再開で意識してるのか、二人の距離感がぎこちない(笑)
帝丹高校女子裏人気投票トップ10が気になる。というか、裏じゃなくて表はどうなってるのか。蘭ねーちゃんが裏に回されるくらいハイレベルなのか。それとも、裏というのは人気投票自体がシークレットという意味での裏なのか。あるいは、ちょっと癖のあるけど人気のある女子が「裏」で投票されているのか。(蘭は彼氏持ちなので)
新一:「言っただろ?風邪気味だって・・・」「ゴホゴホ」
蘭:「大丈夫?」「一応、風邪薬持って来てるけど・・・」
新一:「大丈夫だよ博士に薬もらってっから・・・」
元の姿に戻るのに必要な条件である風邪。今回は「風邪はどうした?」と読者に深読みさせるようなひねりはなく、新一視点でも普通の風邪なので気にしてない。
世良:「本当に工藤新一なのか?」
新一:「あ、ああ・・・」
世良:「ボクの事覚えてるよな?」
新一:「え?あ・・・オウ!ガキの頃海で会ったよな?10年振りか?」
世良:「10年振り?」「本当にそうなのか?」
新一:「あ、ああ・・・」「もちろん!」
新一と世良は初対面なんだから、あっさりと「ガキの頃海で会ったよな?10年振りか?」はまずいんではないだろうか(笑)しかも、その後でも新一は世良の推理力を信用したまま進んでるし。
世良は「10年振り?」「本当にそうなのか?」と確信を持った表情で問い詰める。一応、数話先でさらに具体的な描写が出てくるけれど、この時点で「半信半疑」というほど曖昧な考えでいるわけではない。
世良がコナン=新一と気づいていることはこれまでの描写で判断できるけれど、もう少し細かいところでどこまで知っているのか(どういう認識なのか)という点について、このシリーズで後々少しだけ進展。
コナン:(だからってわけじゃねぇけど・・・)(よかったら・・・薬を・・・)
灰原:「絶対に・・・」「イ・ヤ!!!」
コナン:「や、やっぱそうだよなあ・・・」「ひっ」「くしゅん」
博士:「おいおい風邪か?」
元太:「コナンのヤツストラップが海に落ちそうになって飛び込んだからよ・・・」 光彦:「結局、他の人のヤツだったんですけど・・・」 歩美:「その後も服濡れたまま探してたから・・・」
博士:「そーいえば君達も少々汚れているようじゃが・・・」
元太:「車の下とかも探してたからな!」 歩美:「哀ちゃんの為だもん!」 光彦:「全然平気です!」
灰原:(・・・・・・)
コナン:(やっぱ修学旅行はあきらめるっきゃねぇか・・・)(工藤新一が生きてるって世間に知られてもヤベェしな・・・)「痛たた・・・」「何すんだ灰原!?」
灰原:(薬・・・あげてもいいわよ・・・)
元太 光彦 歩美:「?」
コナン:「ホ、ホントか!?」
灰原:(ただし、私の言い付けはしっかり守る事!!)(わかった!?)
目立たないけど、ちゃっかり腕組んで会話を聞いている沖矢昴(笑)聞こえてるのかはわからないが。
解毒剤を渡すことに乗り気でない灰原にどうやって薬をもらうのかというのがポイントだったけれど、今回は「自分のために風邪をひいてまで必死にがんばってくれたから」と心動かされたのか、薬をあげることに。
前シリーズは1000話に繋ぐために風邪をひく原因と灰原説得のための布石。一応、灰原の心情の一つは後に少し描かれるものの、これでミステリートレインの続きは先延ばしに(笑)
灰原の強い決意のようなものが感じられたので、普通に薬をあげててちょっと拍子抜けなのだけれど、ミステリートレインが描かれる少し前に「100巻まで続かないかも」という発言が出たので、現在94巻収録予定分として、本来はこの1000話記念はもっと核心に迫るストーリーの予定だったのかもしれない。
1000話で新一の登場と蘭の告白の返事ってのはもっとずっと前から考えられていただろうけど。世良VS灰原なんかもこの辺で終えていたはず。
「工藤新一が生きてるって世間に知られてもヤベェしな」はフラグで、この後で大変なことになってしまう(笑)
ちなみに、前シリーズで書き忘れたのだけれど、比護ぬいが車に轢かれて片目が取れていたのは、ラム編だからその辺を被せたギャグなのだけれど、もしかしたらラムの「何かの事故」=交通事故でラムの暗示だったり?とか。
ただ、ラムが交通事故で義眼はダサい(笑)これがちょっとした伏線で過去に交通事故に遭ったことが明かされている人物(ミネルバの父)とかがラムだったら面白いけど、SDBで務武も截拳道の使い手であることがわかったので、たぶん務武の「目つぶし」のほうかな。この辺も最後に少し考察できそうなので後述。
File:1001(紅蓮の魔物)
「もちろん一発かましたったに決まってるやろ?ボケ!!」
服部かっこいい!!…のかな?
「お前らも関西弁使えるようになっとけよ!!」⇒京都だし(笑)
世良:「京都府警の綾小路警部ねぇ・・・」
新一:「その人ならシマリスを連れてる妙な警部だけど・・・」「割と切れる人だから心配ねぇ・・・」「ぜっ!?」
世良:「ん?どうかしたか?」
新一:「い、いや何でもねぇ・・・」(やべぇ・・・薬の効果が切れちまう・・・)「あ、後は任せたぜ・・・」「世良・・・」
綾小路警部原作初登場(後で登場)。綾小路警部は白鳥警部のライバル的な存在とされていて、キャリア組の秀才。事件解決においても切れる設定のようなので白鳥警部より上なんじゃなかろうか(笑)
コナン(新一)が「心配ない」と安心して任せられる警部は他に長野県警。位置づけ的には西の諸伏警部というか。まぁ、諸伏警部は訳ありでノンキャリアで長野県警に入ったので出世的には白鳥警部がライバルでいいんですけど。
服部:「工藤・・・言うとくけど・・・」「こらメッチャ貸しやからな・・・」
コナン:「ああ・・・わあってるよ・・・」
前話で登場した色黒でマスクにサングラスの男は服部(バレバレ)でした。学園祭とか二元ミステリーの頃が懐かしい。この「貸し」はちゃんと後のシリーズでも生きていて、何らかの形で回収されるのでは?と。
コナン:(しっかし・・・灰原の言い付けを守るのも苦労するぜ・・・)
灰原:(いーい?重要なのは次の三つ!)(薬の効果が切れたらすぐに飲まずに8時間は間を空けること!)(幼児化してる間は周囲の人に気づかれない対策を何か立てる事!)(元の工藤新一の体に戻ったら目立つ行動は避ける事!)(あと、あんまりイチャイチャしない事!)
コナン:(イチャイチャって・・・今、4つ要点言ってなかったか?)
灰原:(ま、まあ4つ目はどーでもいいけど・・・最初の3つを守るのがAPTX4869の解毒剤をあげる条件よ!)
灰原がコナンに解毒剤を渡したくない理由。最初の三つは基本的にバレたら困るから。
過去には「事件に遭遇すると見境なしに大立ち回りをやらかす推理フェチさんには、とてもじゃないけどあげられないわ!!」なんて言って解毒剤を渡すことを拒否したように、調子に乗っているうちに突然幼児化して騒ぎになったり、工藤新一が生きていることが世間に広まって組織の目に留まってしまう危険もある。
そして、4つ目が灰原の気持ち。「どーでもいいけど」なんて言っているけれど、表情を見ればツンデレなだけ。コナンはきょとんとして何が言いたいのか良くわかってないのはご愛敬。
しかし、後でこの約束を破ってしまうのだけれど(笑)灰原は修学旅行についていかなくて良かったかも。
綾小路:「ホ──・・・」「高校生探偵の工藤新一君が私の事を・・・」
世良:「割と切れる警部だから心配ないって・・・」
綾小路:「そらおーきに・・・」「せやけど変やなァ・・・工藤君とは会うた事あらへんのに・・・」
世良:(ホントにシマリス連れてる・・・)
綾小路:「コナン君にでも聞かはったんやろか?」
「工藤君とは会うた事あらへんのに」に世良は反応しても良さそうだけど、やはりもう疑いではなく確信を持っているのか、特に疑問は感じていない。それどころか、「ホントにシマリス連れてる」とギャグで流されている。
このシーンは読者向けに、「あれ?新一と綾小路警部って会ったことないよね?」と突っ込まれないように、また綾小路警部がその件についてどう納得しているのかをはっきりさせる意味合いの方が強いかも。
綾小路警部ってコナンと新一が仲良い設定にしてるの知ってたっけ?映画見直すのめんどい(笑)
コナン:「ふぁ・・・」ゴン
(痛て・・・)(そーいえばベッドの下で寝てたんだったな・・・)(よーし8時間たったから・・・)(お薬の時間ですよ~~♪)
「くっ」「くぁっ」(ふぅ・・)(オレ・・・こんなんで修学旅行終わるまでもつかなぁ・・・)
8時間空ければそれでいいことに(笑)これは薬が進化したわけではなくて、元からその設定なのかな、たぶん。どのくらい間隔を空ける必要があるのかという耐性の問題だし。
進化した結果なら連続投与の場合でも多少は効き目が伸びてるはず。なので、その想定のミスが理由で後に大変な目に。
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