宮野夫婦の研究目的【願いを込めて呼んでいる】

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宮野夫婦の元の研究

組織の安定的な存続を目的とした機密保持を除き、組織が半世紀ほど前から始めているプロジェクトの中で最も力を入れている活動とも言えるのがAPTXの開発。

漫画的にも、この研究に宮野夫婦の理論が深く関わっているであろうとは思われる。「宮野夫婦は頭がいい設定だけれど、理論は他の誰かが考えてそれを実用段階に持ってくるだけ」では何のための重要キャラだかわからない。

それに、「宮野夫婦は元々研究者でありながら、何の理論も持ってはいなかった」「組織に入ってからがんばって考えた」というのも、ただ後付でAPTXの理論を思いついただけになってしまう。

この件について、厚司だけはある程度推測できるような説明が作中にある。

厚司の研究

出島:「ええ・・・確かに私は、宮野厚司君と幼なじみだったが・・・」「彼とはもう30年ぐらいあってないよ・・・」「最後に彼と会ったのは・・・」「彼が親から受け継いだこの家を、私が借り受けた事だったかな・・・」

博士:「という事は、この家は宮野博士の・・・?」

出島:「ええ・・・デザイン事務所を欲しがっていた私に、自分は家を空けるから、しばらくお前に貸してやるって・・・」「それ以来、30年間ずっと刈りっ放しだよ・・・」

灰原:(ここがお父さんの育った家・・・)

コナン:「じゃあその後、宮野博士はどこに住んでいたの?」

出島:「さぁ・・・自分の理論を認めてくれたスポンサーの大きな研究施設に行くと言っていたが、それがどこにあるかまでは・・・」

コナン:「奴らだな・・・」 灰原:「ええ・・・多分・・・」 File:423

宮野厚司は30年ほど前、「家を空けるからしばらく貸してやる」とのことで、幼馴染に会っていた。その時、厚司は「自分の理論を認めてくれたスポンサーの大きな研究施設に行く」と言い残している。

「大きな研究施設」は組織のことだと考えられるけれど、その理由は「自分の理論を認めてくれた」から。

これは幼馴染に語った表向きの理由なので真意は測りかねるけれど、厚司は最初から特別な目的があったというよりは、組織の実態を知らずに単純に研究への熱意で入ったのかもしれない。

それで、厚司は組織にスカウトされる形だったのだけれど、それは厚司の理論が組織の開発したい薬に利用できるから。

APTX4869の要素 ─

灰原:「いーい工藤君よーく聞いて・・・」「私達の体を幼児化したAPTX4869のアポとはアポトーシス・・・つまりプログラム細胞死の事・・・」

「そう・・・細胞は自らを殺す機構を持っていて、それを抑制するシグナルによって生存してるってわけ・・・」

コナン:「おい灰原なに言ってんだ?」

灰原:<ただ、この薬はアポトーシスを誘導するだけじゃなく、テロメアーゼ活性も持っていて細胞の増殖能力を高める・・・>  File:241

APTX4869の効果に関係する主要素は「アポトーシスを誘導」と「テロメアーゼ活性」の二つ。厚司の理論が研究に貢献したとするのなら、内容はこのどちらか、または両方に関わるものだったと考えられる。

自費出版した本 ─

博士:「こりゃー休み明けにでも哀君の父親の宮野博士の友人に会いに、哀君を連れて行けるかもしれんのォ・・・」

<知り合いの博士に宮野博士の事をあたってみたら、彼には小中高と同級生で、デザイナーをやっておる幼なじみがいる事がわかったんじゃよ!>

「なんでも、宮野博士が若い頃に自費出版した本の装丁を、その幼馴染が受け負ったらしくてな。」「本は売れなかったが、そのデザインが斬新で博士達の間でも評判じゃったよ・・・」

<その人に会えば、君がいう黒ずくめの男達の事や、哀君の両親の事がもっと詳しくわかるかもしれんと思ってのォ・・・・・・> File:423

実は、厚司は組織に入る前に(自分の研究について)書いた本を自費出版していた。本は売れなかった(興味を持たれなかった)ようだけれど、出島社長の本の装丁が評判で人の目には留まった。研究者の本なので、実は趣味の料理のレシピだったとかいうのはなしで(笑)

まだ若かった無名の研究者の存在を組織が知ったのはこれが理由だったのかもしれない。問題は、博士達の間でも評判になったにも関わらず、内容については評価どころか関心すら集めなかったこと。

マッドサイエンティストとして学会を追放される ─

コナン:「そういえばピスコが言ってたな・・・オメーの両親、科学者だったって・・・」

灰原:「ええ・・・母はあまり知られていないけど・・・」「父の「宮野厚司」の名前なら、その方面にとどろいているらしいわよ・・・」「学会から追放された・・・」「マッドサイエンティストとしてね・・・」

コナン:「マ、」「マッドサイエンティストだと?」「おい、何なんだ!?」「おまえ、両親の研究を継いで薬を開発してたんだろ!?」「その薬っていったい何の?」

灰原:「・・・・・・」「死者を蘇らせる秘薬・・・」「・・・とでも言えば満足かしら?」

・・・

灰原:「まあ安心しなさい・・・私の研究の目的はそんな夢のような薬じゃないわ・・・」「この地球のほとんどの人間にはその価値を見いだせない愚かしい代物・・・」「そう・・・この小さな国の女の子にしか必要とされない・・・」「雛人形のような物だもの・・・」 File:384

コナン:「はあ・・・せめて博士が灰原の父親の宮野厚司って科学者を知ってりゃなぁ・・・」

博士:「ん?」「ああ・・・宮野博士なら知っておるよ・・・」

コナン:「え?」

博士:「発明品の発表会で二、三度会ったかのォ・・・」

コナン:「学会から追放されたマッドサイエンティストを知ってんのか!?」

博士:「マッドサイエンティスト?」「気さくで感じのいい男じゃったぞ・・・ワシの発明品も気に入ってくれとったし・・・」「無口で何を考えているかわからなかったのは、彼の奥さんの方じゃったよ・・・」「確か名前はエレーナとか言ったかのォ・・・」

コナン:「エレーナって、奥さん外国人かよ!?」

博士:「ああ・・・彼女がイギリスから日本に留学している時に知り合ったそうじゃ・・・」「でも、まさか彼女が哀君の母親だったとは・・・」

コナン:(なるほど・・・どーりで、何かと日本人離れしてるってわけか・・・)

博士:「そーいえば、彼は一度も自分が何を研究しているか言わなかったのォ・・・」 File:398

宮野厚司は「学界から追放されたマッドサイエンティスト」として、その方面にとどろいている。

博士は発明品の発表会で二、三度厚司に会っており、そのうち少なくとも一回はエレーナもいた。博士と厚司(エレーナ)の出会いが組織に入る前なのか、後のことなのかわからないのだけれど、厚司は「一度も自分が何を研究しているか言わなかった」とのこと。(SDB90によると、組織内で出会ったわけではない。)

わざわざ自費で自らの理論をアピールしていたことを考えれば、「言わなかった」のは組織の研究だったので「言えなかった」のではないかと。

それに、「マッドサイエンティスト」として学会を追放されてしまえば、発明品の発表会に夫婦でのん気に参加している立場ではない。

そう考えれば、少なくとも自費出版(アピール)⇒組織入り⇒発表会(発明は秘密)⇒学会を追放 の順番だろうか。

また、厚司は何らかの理由で自分の研究が批判され、「マッドサイエンティスト」として学会を追放されることになるのだけれど、それはもちろんAPTXの研究に関連したことと考えられる。

個人的な研究ごときでマッドサイエンティスト呼ばわりされて追放されるのかとも思えるが、コナンが「マッドサイエンティスト」という言葉に反応して「その薬っていったい何の?」と灰原に聞くと、灰原は「死者を蘇らせる秘薬とでも言えば満足かしら?」と答えているので、死者の薬を開発しているような人間はマッドサイエンティストということになる。

人を幼児化させる薬も同類。なぜ研究の内容が外部に漏れたのかはわからないが、追放までされてしまったのは「悪用」されれば怖い薬であり、その研究に着手した。あるいはもっと何らかの成果を出してしまったからだと考えられる。

ともかく、厚司が自費出版した本の内容に関しては、追放どころか相手にもされていない。自費出版した本の中にAPTXに関しての理論がそのまま書いてあったら、その後秘密にするのも滑稽。

まぁ、本の中に全て書いてあったが、ただの理論に過ぎない。それが、実際に研究を始めたために追放されたとも考えられるけれど、それでも理論の段階で多少なりとも物議を醸すのではないかと。

絶対に実現不可能であったために見向きもされなかったのであれば、研究を始めても馬鹿なことをやっているとしか思われない。

となれば、自費出版=APTX4869の理論の一部とも考えられ、それが「アポトーシスを誘導」と「テロメアーゼ活性」のどちらか。

後者は不老や若返りの研究で世間からも関心が高く、ある程度研究をしている人も多数いることから、関心を集めなかった厚司の理論は、「アポトーシスを誘導」により人の身長を後退化させる理論だったのではないかという考えはできるかもしれない。

人を幼少期に戻す効果なら夢のような薬だけれど、背だけ7歳児に縮める薬を欲しがる人はほとんどいない。

APTXは厚司とエレーナ、組織に入った夫婦二人が開発していたというのもポイントで、厚司が理論の全てを考え、エレーナがその助手では共同の意味が薄れる。

「話そうDAY2015」では、エレーナは領域外の妹以上の切れ者であることが明かされる。これも、「ただ頭がいいだけ」ではせっかくの設定が役に立っていない。

厚司かエレーナどちらかが全部考えましたでも話は済んでしまうのだけれど、どちらかというと世間で有名だった厚司よりも、秘密めいたエレーナのほうが真の天才だったようなイメージもある。でも、それじゃぁ、厚司は何の研究を認められたのかわからないことになる。

厚司が「アポトーシスを誘導」の理論によりスカウトされ、組織に入った後に「テロメアーゼ活性」を自ら考えた。ではなくて、いわばエレーナも天才だったようなので、「テロメアーゼ活性」はエレーナが持ち込んだ理論だったとすれば上手く話は繋がる。

父厚司=「アポトーシスを誘導」+母エレーナ「テロメアーゼ活性」=APTX4869 これを娘の志保が引き継ぐとすれば芸術的。

また、元の研究が夫婦別々の理論だった場合、APTXの研究も最初は別々に効果を出せるか実験していた可能性がある。

「テロメアーゼ活性」による若返り(不老)。それに、「アポトーシスを誘導」による身体の縮小。

この場合、ベルモットの不老(仮定)はAPTXの「テロメアーゼ活性」のみ成功したのではなくて、最初からエレーナの理論だけテストしたという可能性も。

「アポトーシスを誘導」のほうはもちろん宮野夫婦。APTX4869の「毒が検出されない死亡」は細胞の増殖能力を高める「テロメアーゼ活性」ではなくて、細胞死を引き起こす「アポトーシスを誘導」のほうが原因だと考えられる。アポトーシスは「細胞死」なので、ただ誘導させるだけではなく絶妙なバランスが重要なのではと。

もし宮野夫婦が自ら「アポトーシスを誘導」の実験をしたのなら、それによる事故死は想定できるし、もし成功したとしても、大人の見た目のまま身長が縮んでいる可能性も。それなら、姿を現せなくなることも納得ができる。小学生サイズの小っちゃいおちゃんとおじちゃんが出てきたら、いかにも少年漫画っぽい展開ではある。

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更新日:2018-3-27
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