宮野夫婦の研究目的

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組織でどんな研究をしていたのか

宮野夫婦は悪い人達だったのか。天使と呼ばれたエレーナは本当にヘルエンジェルになってしまったのか?

推理としては邪道だけども漫画の展開を考えればそうじゃなくて何か理由があったのでは?という予測はできるし、何を考えているかわからないような悪評の立っていたエレーナはやはり娘にテープを託すような”エンジェル”だったことからも、その仮説は立てられる。

「本当は協力したくないが、組織に騙されて入ってしまい、その後脅されているだけかもしれない。」これはリアルではありがちだけれど、宮野夫婦がただの間抜けというオチでしかない。

そう考えると、宮野夫婦は薬を悪用するつもりで作っていたわけではないのでは?ということ。宮野夫婦は組織で薬の研究をしていた。でも、「事実でもそれがイコール真実とは限らない」という名言通り、真相には裏事情がある。

「技術の悪用」というのはよく語られる話。例えばダイナマイトなんかがそう。もとは鉱山の劣悪な環境の改善や開拓をより安全に効率的に行う為に開発され、平和目的に利用されるはずだったが、その基礎化学が応用された事で多くの人が殺される兵器となった──

科学(化学)は全て使う人(使い方)次第。平和目的で使うこともできれば、戦争目的で使うこともできる。

そもそも、科学(化学)者は本来、探偵風に言えば「真実を追究する」ために研究をしているのであって、悪巧みが最初にあって研究をしているわけではない。

それに、もしかしたら宮野夫婦は組織とは別の意図・目的があって研究していたとも考えられる。これも結局、科学(化学)は使い方次第ということ。

例えば、APTXには不老(若返り)の効果が含まれているようであるが、宮野夫婦は老化が急速に進行する不治の病の治療を研究しているとか。また、APTXには体が縮む作用もあるが、身長が伸び続ける病を治すための研究に応用できるとか。

もう少し細かい設定であれば、APTX4869はアポトーシス(細胞死)を誘導する効果があり、それにより幼児化をするのだけれど、アポトーシスは現実の世界でも病気の治療に注目されている。

代表的なのは癌やエイズなど。癌はがん細胞が増殖していくことで悪化していくのだけれど、アポトーシスによりがん細胞を除去することで、癌の進行を防げることができるかもしれない…など。主に悪性腫瘍が増殖していく病気なら応用できるかもしれない。

宮野夫婦は自分達の理論で何らかの病気に対する治療薬を作ることができると考えている。しかし、組織はその理論を悪用、不治の病の治療ではなくて不死の薬を完成させようとしている── など。

ミステリートレイン

上記の件が、宮野夫婦の事故死に加えて、ミステリートレインのエレーナのテープで明かされた。

エレーナ:(実はお母さんね・・・)(今、とても怖ろしい薬を作ってるの・・・)(ラボの仲間は夢のような薬って浮かれてるけど・・・)(父さんと母さんは願いを込めてこう呼んでるわ・・・)(シルバーブレット・・・)(銀の弾丸ってね!) File:821

エレーナはもちろん、父である厚司も悪に染まっているわけではないようである。脅されているだけ、全く意に反してというわけでもない。これは想定の範囲なので特に大きな進展と言うわけではないけれど、ここも確定したのは大きい。

ただ、ここで明らかになった重要なことは「組織の薬の悪用」についてはっきりしたことかもしれない。

灰原:「死者を蘇らせる秘薬・・・」「・・・とでも言えば満足かしら?」「まあ安心しなさい・・・私の研究の目的はそんな夢のような薬じゃないわ・・・」「この地球のほとんどの人間にはその価値を見いだせない愚かしい・・・」「そう・・・この小さな国の女の子にしか必要とされない・・・」「雛人形のような物だもの・・・」 File:384

灰原の台詞から判断すると、組織はそんなヤバイことは考えていない。恐喝や殺人をする集団だけど、薬の研究は大したことではない。むしろ案外まともなだったりするのではないか── とも解釈できるのだけれど、エレーナのテープの続きを見ると、そうではなさそう。

宮野夫婦は「とても怖ろしい薬を作ってる」と認識し、「ラボの仲間は夢のような薬って浮かれてる」と言っている。

宮野夫婦は単純に使い用によっては危険が伴う、副作用が大きいと考えている可能性もあるけれど、後に「ダ・ヴィンチ」の作者インタビューで組織の目的に関して少し触れ、その情報からも、どうやら少なくとも組織幹部が「悪巧み」していることは確かのよう。

ともかく、宮野夫婦はラボの仲間とは違った考えがあり、「怖ろしい薬」と認識しながらも「シルバーブレット」と期待し研究を続けていることがわかる。

宮野夫婦が何を考えていたのか。これは宮野夫婦の事故死の真相と同じで残る疑問点は中身の方。組織と宮野夫婦、双方の目的は違えどAPTXの薬は同じなので、そこから見当はつけられるかもしれない。

そして、新たにヒントとして加わったのが、宮野夫婦はAPTXを「シルバーブレット」と表現していること。

宮野夫婦にとってのシルバーブレット

銀の弾丸(ぎんのだんがん、英語: silver bullet)とは銀で作られた弾丸で、西洋の信仰において狼男や悪魔などを撃退できるとされ、装飾を施された護身用拳銃と共に製作される。

現代においては文字どおりの弾丸を意味するものではなく、狼男や悪魔を一発で撃退できるという意味から転じた比喩表現として用いられる場合が多い。例えば、ある事象に対する対処の決め手や特効薬、あるいはスポーツで相手チームのエース選手を封じ込める選手などを表現する場合に用いられる。
wikipedia

シルバーブレットは狼男や悪魔を一発で撃退できる弾丸。狼男や悪魔を一発で撃退できるという意味が転じて、何かの事象に対する対処の決め手、特効薬を意味する。赤井秀一と沖矢昴は組織を「狼」と表現している。

名探偵コナンでは、これまで黒の組織を崩壊させることができる人物を指していた。

あの方は赤井秀一を組織を崩壊させるシルバーブレットと恐れている。一方で、ベルモットは工藤新一を組織を貫くシルバーブレットと期待している。

赤井秀一に関してはそのまま、実力で組織を制圧できる頭脳と体力、武力を備えている切れ者という意味であろうか。工藤新一については頭脳は同じだが、方法は対照的でハートが持ち味。

詳しくはベルモットの考察を参照↓
ベルモットの真意・目的

二人とも頭が切れるが、コナンの方が少し上だから本物というわけではなくて、二人のシルバーブレットが存在するのは、それぞれタイプが違うことに意味があると思われる。

そして、新たに登場したのが宮野夫婦が期待しているシルバーブレット。宮野夫婦はAPTXが何らかの問題を解決する手段だと考えている。

では、宮野夫婦はどういう意図でAPTXを「シルバーブレット」と名づけているのか。

一つは、これまで出て来たシルバーブレットの意味と同じ。APTXが組織崩壊へ導く弾丸となる。コナン、赤井、宮野夫婦(APTX)。それぞれ異なる三本の矢が組織を射抜くというシナリオ。

もう一つは、コナンや赤井とは違う意味でのシルバーブレット。特効薬という文字通りの意味で、前述したように、ある病気の治療薬を作っている。この場合、宮野夫婦の目的はとある人の病気を治すことになるので、組織の崩壊とは話は別。

あるいは、この両方が繋がってくるという可能性もある。(薬の完成=組織の解散)

後者の場合、大まかな目的はわかるので、あとはどんな治療薬なのか、具体的なところを詰めていくだけ。難解なのは前者の方。人を幼児化させる薬が組織崩壊とどう繋がるのか。

例えば、あの方や、あの方の大切な人が病気なのでは?という考え。単純にその病を治すことができれば、ボスの願いを叶えて組織の目的も達成。半世紀に渡った活動も終わる。ただ、ダ・ヴィンチのインタビューからするとこのパターンは微妙になってきた。

他には、組織の目的はAPTX4869のデータの入ったパスワードに「Shellingford(できそこないの名探偵)」と付けられていたことから、本当に名探偵を作るのが目的では?という考え。

幼児化(若返り)した人物がそれを繰り返して知識を蓄えていけば、いずれはホームズのような名探偵になれるかもしれない。そして名探偵が誕生し、組織の秘密を暴いて崩壊させてくれるのを期待しているとか。

これはまさにコナンのことなのだけれど、それならば宮野夫婦のシルバーブレット=コナン=ベルモットのシルバーブレットとなる。

宮野夫婦の考えるシルバーブレットはAPTX。「愚かな研究」と薬の開発を良く思っていないベルモットの期待とは正反対の方法なのだけれど、実際は同じというのもまた面白いのかも。

この場合三本ある矢が実質二本になってしまうのだけれど、二人の人間が期待しているコナンこそ本物と考えれば、真実の弾丸はたった一つ。ということでありかもしれない。最終的に物語を終わらせるシルバーブレットはコナン(工藤新一)だろうし。ただ、何というか、この考えは回りくどいけれど。

世良の母と宮野エレーナ

現時点で宮野夫婦の具体的な目的を推理するのに決定的な根拠がない。もう少しヒントが必要なのだけれど、作者インタビューなどにより、世良の母と宮野エレーナが姉妹である可能性が浮上してきた。

詳細は↓
とある二人の母同士が姉妹

ミステリートレイン後の話で安室がエレーナと過去に会っていたことが明かされたりと、エレーナと接点のある人間が登場。ようやく謎に包まれていた人間の秘密が明かされる準備が整い始めたのだろうか。

エレーナと関わりのある人間が出てきて、エレーナ周りの情報が出ないわけがない。特にエレーナがとある姉妹の一人であった場合。

エレーナ関連の情報、どんな家庭環境だったとか、人間関係だとか、研究をしていたとか、なぜ組織に入ったとか… これらがが明かされるのであれば、そこから「シルバーブレット」の意味に迫るヒントが出て来るかもしれない。

その他

APTXの錠剤と銀の弾丸 ─

silver_bullet_f821

作者はAPTXのカプセル(APTXの解毒剤)が弾丸の形をしているというのも意識していそうである。粉や液体だったら、この設定はできなかったかもしれない(笑)

あの方とエレーナのシルバーブレット ─

あの方が”恐れている”シルバーブレットは「赤井秀一」。
エレーナが”願いを込めている”シルバーブレットは「APTX」。

期待と恐れ、それぞれのシルバーブレットは相反する認識であり、対象も赤井とAPTXと異なっている。これは二人が別人である、あの方≠エレーナとも考えられる。

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更新日:2016-9-7
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