コナンと海老蔵【歌舞伎十八番ミステリー】まとめと感想

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後編(5/5)

アニメだと、ここからもう最後まで一気に進む。

灰原はチップをコネクタから引き抜き、コナンに渡した。
「自分は勝手にカメラから抜いておいて、よく人のことギャーギャi言うわよね」
「はいはい、どうもすみませんでした」
チップをポケットにしまうコナンを見て、灰原は「・・・・・・新薬作ろうかしら」とつぶやいた
P153-154

コナンの自分勝手な行動にあきれた灰原は、「新薬作ろうかしら」とつぶやく。えっ?何それ(笑)どんな薬?

「全部気になるけど、最初はやっぱり高橋さんの・・・・・・」
表示された写真を見ていたコナンは、ん?と目を凝らした。
「誰・・・・・・?」
灰原も写真に写っている人物を見て首をかしげる。
「どっかで見た?」
「ううん。知らない」
首を横に振った灰原は「調べるわ」と次の写真を表示した。 P154

灰原とコナンは知らない金子のカメラに知らない不審人物が映っていることに気づく。金子が撮っているので、事件に関係のある人物ということになるのだけれど、コナンが知らないという事はコナンが会っていない人物。これは細尾の商談相手。歌舞伎座のスタッフも後半に登場しているのだけれど、金子は細尾に電話をかけているので、細尾に接触した人物が関係していると考えられる。

コナンに言われるままスクロールして写真の左下を表示する。
すると、エンジンルームのパーツに何かが引っかかっていた。
あ、と声を上げる灰原の横で、コナンの目がキラリと光る。
「同じだ・・・・・・」
「これって犯人の物?」
「ああ。あの人のだ」
確信に満ちた表情で言うと、コナンはベンチから立ち上がった。
「じゃあ、あそこに・・・・・・!」 P154

コナンは金子の撮った写真から、犯人が落としたと思われる所有物を発見。この時の映像だと、アニメではボタンが落ちているのは確認できる。録画して静止して確認すれば… それに、誰のものか判断するのは、一人一人服装を確認しないと難しいけど(笑)

公園の前の通りに出たコナンは、ガードレールに手をかけて道路を見つめた。そこは、ブレーキホースを細工された細尾の車が疾走した坂道だ。コナンが立っている辺りが坂のてっぺんで、今は街灯がひっそりと灯り、車が通る様子はない。
「現場百回?ならもう少し下じゃなかった?」
追いついた灰原はそう言って下り坂を見た。
「オレが追いかけたのはな」
コナンは暴走する細尾の車を思い浮かべた。
ブレーキが利かず、必死にステアリングを握りながらクラクションを鳴らす細尾。
コナンのバックルから飛び出したサッカーボールが細尾の車をはじき、踏切の手前にある工場に突っ込んでいく。

・・・

下り坂は大きく左に曲がり、その先には踏み切りがある──。
「この坂、あなたが止めなかったらやっぱり踏切まで突っ込むわ!」 P156-157

犯人の見当がついたコナンは、ふと思いついて最初の事故があった現場に戻る。これで、ようやくもしかしてあのアリバイ崩れるの?と気づくことができる。

でも、やっぱりコナンが止めていなかったら、細尾は踏み切りに突っ込んでいた。

「見つけた」
灰原は驚いてコナンの視線の先を見た。そして「なるほど・・・・・・」とうなずく。 P158

コナンは細尾が事故を回避する仕掛けをしていたトリックに気づいた。この時点で具体的な説明はないけれど、アニメだと黄色いウォータークッションの上部だけちらっと映る。パッと見じゃそれが何なのかわかり難いけれど、コナンが(事故を回避する仕掛けを)見つけたと言っているのだから、別にわからなくても問題ない。

「今回の事件──まずは、カメラマンの金子英司さん。彼は犯人のコマとして利用され、あの地下室で殺された!転がっていたブロックで殴られたんでしょう」
座席の後ろに隠れていたコナンは、すげー、と目を見張った。
(すげえ、おっちゃん当たってる)
一同から視線を浴びた小五郎はフフン、と得意げに鼻を鳴らして言葉を続けた。
「二表の面を高橋さんから奪った金子さんは、高橋さんを自殺に見せかけて殺害した。そしてさらに相手が子どもだろうと見境なくコナンを殺害しようとした・・・・・・が、天罰がくだり、自らが帰らぬ人となったのです」
(はい、違う違う!) P166-167

カメラマンの金子は犯人のコマとして利用され、地下室で転がっていたブロックで殴られて殺された。ここまでは小五郎の推理で正解。

でも、その後、「二表の面を高橋さんから奪った金子さんは、高橋さんを自殺に見せかけて殺害した」「天罰がくだり、自らが帰らぬ人となった」とか言い出している。もはやボケ老人どころじゃない(笑)

コナンは「岩見さん!」と声をあげた。突然名前を呼ばれた岩見は、ドキリと身を震わせた。
そのお金を金子さんに「あなたが病院のATMでお金をおろしているところ・・・・・・そして、渡しているところが、ATMに付いているカメラに残ってましたよ」
「金を渡したのか?」
海老蔵が険しい目で見ると、岩見は「すいません」と頭を下げた。
「だって夜中に入ったところを・・・・・・」
「金子さんは面を盗んだ犯人があなたじゃないのを知っていました」
コナンの言葉に、岩見は「えっ!?」と目を丸くした。
「知ってて脅した?」
海老蔵がたずねる。

・・・

「これは岩見さんが歌舞伎座に入っていくところです。これを見せられた岩見さんは、金子さんの言うがままに金を払ってしまった。しかし、金子さんのカメラには続きが写っていました。これがね」

コナンの言葉に合わせて、スクリーンの画像が切り替わった。
肩を落とした岩見が地下駐車場から外へ出てくる画像だ。
「見てください。岩見さんはケースも何も持っていない。金子さんは都合のいい写真だけをあなたに見せたんですよ。今回、金子さんのカメラが全てを教えてくれました」
「・・・・・・じゃあ、残っている人物は・・・・・・」
海老蔵はそう言いながら、後ろを振り返った。藪崎と箕輪もつられて顔を向ける。 P169-170

「病院のATMで金を卸している」。という事実は完全な後出し。まぁ、金子が岩見を脅迫していたというのはじっくり読めば推測可能かもしれない。

岩見は夜中に歌舞伎座に入ったが、何も持たずに帰っていった。

「おいおい、ちょっと待ってくださいよ」
視線を向けられた細尾は、とまどった様子で手を上げた。
「今、毛利さんがおっしゃってましたよね。金子さんのカメラに入ってないヤツは犯人から外すと・・・・・・」
そう言った細尾の口の端が持ち上がる。コナンは「細尾さん」と低い声で言った。
「あなたどうしてご自分が写ってないと?私、言いました?」
細尾は「え」とわずかに狼狽した。
「いや、私が・・・・・・ヤツのカメラになんて・・・・・・」

「残ってるはずないです・・・・・・か。大金を出してチップを買い上げたんですから」
コナンが突きつけると、細尾はハハ・・・・・・と軽く笑い飛ばした。

「冗談はやめましょう。お忘れですか? 私が車に細工されて命を狙われたのを」 P170

普通、自分が犯人じゃなかったらカメラに映っているなんて思わないので、細尾の発言は別におかしくないと思うのだけれど…

「今朝、あの坂をもう一度調べました。で、わかったのがブレーキオイルの跡は頂上からで、そこまではオイルの跡はありませんでした」
高木の報告を聞いて、
「あなた、なぜあの道を?」
コナンは細尾にたずねた。

「自宅から歌舞伎座に向かう最短距離は、ほぼ直線で平坦な道。わざわざあの坂を上ったのは、どんな意味があったんです?」
細尾が答える前に、高木が報告を続けた。
「あと、その近くからオイルのついたビニールテープが見つかりました」
「オイルのついたテープ?」
海老蔵はそう言うと、何やら考えに沈んだ。そして「そうか!」と顔を上げる。
「車が好きな海老蔵さんならわかりましたか?」
さすが、海老蔵さん──コナンは心の中で称えた。車に詳しい海老蔵ならきっとすぐに
わかると思ったのだ。
「ブレーキホースに穴を開けるのはそんなに簡単じゃありませんから。あらかじめ自宅の
ガレージで細工したホースにテープを巻いて──」

コナンが言い終わらないうちに、細尾がハハハハ・・・・・・と笑い出した。
「ちょっと待ってくださいよ」
と小五郎を見る。
「皆さん、見ましたよね?私の家の監視カメラの映像を。私、ガレージに行ってませんから」 P171-172

「ブレーキオイルの跡は頂上から」「自宅から歌舞伎座に向かう最短距離は、ほぼ直線で平坦な道」「オイルのついたビニールテープが見つかりました」この辺も後出し。コナンが現場を再調査したのは推理ショー直前に書かれているので、「何かトリックがあったんだなって」ことだけ読者に提示して、具体的なところは事後説明となっている。

「あなたの家の前にコンビニがありますよね?その店の防犯カメラに残った映像とあなたの家の監視カメラに残った映像を比べてみたんです」

・・・

「時間は合わせてあります。左が細尾さんにいただいた外を映している物、右がコンビニのカメラの映像です」左の映像は歩道をはさんで片側一車線の道路が横に映し出され、右は縦に映し出されていた。
時間は合わせてあると言っていたが── 右の映像には車が何台も走る姿が映っているが、左の映像には全く映っていない。

「わかりますよね。同じ道、同じ時刻なのに、片方しか車が走ってないのが」
「あなたの自宅のハードディスクを細工できる人物・・・・・・心当たりありますか?」
コナンがたずねると、
「・・・・・・誰がそんなことを・・・・・・」
細尾はわざとらしく悔しげに顔をゆがませた。 P173

防犯カメラの映像を加工できる、というかそれがバレない可能性を考慮に入れたら、防犯カメラは全く信頼できないアリバイという事に。まぁ、持ち主ならできちゃうかなぁ。警察も映像は持ち帰って検証したようだけれど、映像を見てチェックするだけなら気づかないかもしれない。でも、ちゃんと捜査すれば加工してるのはわかるはず。

これできちゃったら、「お店のお金が盗まれました、これがカメラの映像です」⇒「誰も映ってませんねぇ、これは密室窃盗だ!」⇒「自分が映った箇所だけ加工してました」⇒「盗難保険入ってたので、保険金がっぽり」。これできちゃいうますよね。去年どこかで大量の窃盗事件があったけど。

「二表の面、無事羽田で押さえました!」
と敬礼する。
「バイヤーのリチャードさんの話も取れてます。二表の面を細尾氏から莫大な金額で購入したそうです」
金子のチップにあった見知らぬ外国人の写真。灰原が素性を突き止め、千葉を羽田空港に向かわせた。
昨日、細尾が米花ホテルで商談をしていた相手はこの外国人で、二表の面の取り引きだったのだ。

「細尾さん、あなた言ってましたよね。”日本の文化財の海外流出は問題だからね”と・・・・・・あのセリフは何だったんですか?」
「私の物をどうしようといいだろう!」

・・・

「潮路さんが全て話してくれましたよ」
「潮路・・・・・・」
細尾は驚いた顔でつぶやいた。
ゆかりは目暮警部と並んで花道を歩き出した。
「そのお面は私が作らせた偽物です。でも、本物は本番当日まで大切にするんだと社長が・・・・・・」 P174-176

細尾が行っていた「商談」は二表の面を外国人のバイヤーに売ることだった。金子のバッグに入れられていた壊れた二表の面は、潮路が作らされていた偽物。これ、高橋に保険金をかけて殺害するのではなくて、潮路に保険金をかけて口封じも兼ねて殺害したほうが良かったのでは(笑)

「海老蔵さんは偽物だってわかってたんじゃないですか?」
コナンが言うと、手に持った二表の面をじっと見ていた海老蔵は「はい」とどこか寂しげな声でうなずいた。

「割れたせいかと納得しようとしたのですが、やはり・・・・・・」
すると、海老蔵の背後でそっぽを向いていた細尾が急にゆかりをにらみつけた。
「潮路ー!オマエが殺ったんだな!」

・・・

「私は、高橋さんと付き合ってた!」
ゆかりは涙を浮かべながら叫んだ。「それを・・・・・・社長は・・・・・・」
涙で言葉を詰まらせるゆかりを見て、コナンは「細尾さん」と口を開いた。
「あなたの会社がうまくいっていないのは調べがついています。面を売ったお金、そして高橋さんにかけた生命保険・・・・・・」
「高橋さんに・・・・・・保険・・・・・・?」
ゆかりが顔を上げる。
「そう。自殺でも保険が出ないことはありませんが、加入して間がない場合、より確実に手にするには──」
「殺人とした方がいいわけか・・・・・・」
コナンの言葉に続いた海老蔵は、厳しい目つきで細尾を見た。
細尾は高橋を殺害し、自殺に見せかける工作をした。だが、これが殺人だとにおわせるような細工も忘れなかったのだ──。 P176-177

高橋と潮路は付き合っていた。会社がうまくいっていない、高橋に生命保険がかけられている。警察が細尾の調査をもっと早くしてれば簡単でしたよねっていう。まぁ、ある意味現実的と言うか、普段が段取り良すぎるというか。

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更新日:2016-3-8
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