毛利小五郎が関わった事件の調書が盗まれた件

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この伏線は二元ミステリーで既に説明されているけれどその整理。

毛利探偵が関わった事件の調書を盗んだ理由

ジョディ:「Dr新出、もうすぐ殺人事件の裁判ね!」「ちゃんと証言しなきゃいけませーん!」「本当は── お手伝いのひかるさんが引き金を引いて─・・・」「あなたの父親を殺した事を隠してね・・・」

新出:「ひかるさんが引き金?」

ジョディ:「とぼけてもダメね!」「私、毛利探偵にこっそり本当の事聞きました─!」

新出:「何を言っているんですか!?あの事件の犯人は、僕の義理の母・・・」「それに死因は感電死、拳銃なんかじゃありませんよ・・・」

ジョディ:「HA HA HA」

新出:「な、何なんですか?」

ジョディ:「Oh Sorry・・・」「私が今言った引き金とは、電気のブレーカーの事ね・・・・・・」「殺人の仕掛けを仕組んだのは犯人ですが── ブレーカーを上げて、殺人の引き金を引いてしまったのは、何も知らなかったひかるさん・・・」「その彼女を傷つけないためにー犯人と警察が示し合わせてウソの調書が作られたんでーす!」「殺人は別の方法で行われたとね・・・」「まあ、知らなくて当然でーす!」「あなたが警視庁から盗んだ調書にはそんな事書いてありませーんから・・・」「裁判を乗り切ってDr新出で在り続けるために盗んだ・・・」「あの事件の調書にはね・・・」「違いますか─?」 File:432

ベルモット:「気づかなかった?毛利探偵が関わった事件の調書を盗んだのには、もう一つ意味があったのよ・・・」「全て盗んだのは、必要としている事件の調書を特定させないためだけど・・・」「警視庁にそれをまとめて送り返したのは・・・」

「私が日本に留まっている目的が、毛利探偵と関係があると匂わせてあの探偵事務所を張り込ませてあぶり出すため・・・貴方達FBIの仲間をね・・・」「おかげで、その人数や宿泊場所も連絡の方法も手に取るようにわかったわ・・・」「この場所で私を罠に掛けるって事もね・・・・・・」

ジョディ:「・・・じゃあ、私達が貴方の部屋に忍び込んだ事を・・・」

ベルモット:「ええ・・・知らない振りをしていたのよ・・・」「あの写真を見せたら、貴方達がこの女を見つけてくれるかもしれないと思ってね・・・」 File:433

vermouth_record_f433

ベルモットが毛利探偵が関わった事件の調書を盗んだ理由は以下の二点。

1.裁判を乗り切ってDr新出で在り続けるため。
2.日本に留まっている目的が、毛利探偵と関係があると匂わせてFBIの仲間を探偵事務所を張り込ませてあぶり出すため。

一つはFBIも見抜いていたように、新出先生に成りすましたベルモットが、新出先生で在り続けるために24巻の新出医院で起きた事件の証言を裁判でして乗り越える必要があったから。

漫画と言えどもここは現実視点。いくら変装が得意でも、こうした情報をなぜか最初から知っていましたと神の手を加えることはできない。

そしてもう一つ、調書を全て盗んだのは、必要としている事件の調書を特定させないため。新出先生の関わった事件の調書だけを盗んだのなら、何の事件について調べたかったのかが警察にも読者にもバレバレになってしまう。

ここを大ヒントにしてしまうと、新出=ベルモットの変装も見破られてしまうので、漫画的な都合もある。ここはわかりやすい。

また、盗んだ調書をわざわざ警視庁に送り返したのは、毛利探偵と関係があると匂わせてFBIの仲間を探偵事務所を張り込ませてあぶり出すため。

ベルモットはFBIが新出医院に忍び込んで調査していることに気付いていた。そのため、自分が新出先生に成りすましていることがバレていることは知っていたのだが、あえてそれを利用したということ。

事件の調書を返して、それが全て小五郎が関わった事件だということがわかれば、FBIはベルモットが小五郎に目をつけていると判断して小五郎の警備を強める。そうすれば、誰がFBIの仲間でどのくらいの人数でやって来ているのか等調べやすくなる。

ということは、調書が盗まれた段階ではまだ大量に盗まれただけで、小五郎が関わった事件のみ盗まれたということまではわからなかったということになる。だから、返却するという手段で、盗んだのは全て小五郎関係の調書だったということをあえて教えている。

小五郎:「あなたは何もわかっちゃいない・・・殺人の仕掛けをしたのはあなただが、引き金を引いたのはブレーカーを上げたひかるさんだ・・・」「予期せぬ事とはいえ彼女がそれを知れば心に一生傷が残ってしまう・・・自分が殺してしまったと・・・」

陽子:「じゃああなた達が最初の停電が偽装だと口外しなかったのは・・・」

小五郎:「ええ・・・ひかるさんに悟られないため・・・あなたをおびき出し皆さんの前で真相を明かさなかったのもそのためです・・・」「ここで一つ提案があります!あなたの殺人方法を、「薬で眠らせたご主人をバスタブにつけ、湯の中にタイマーに取り付けたコードを入れ感電死させ、停電時にタイマーを回収した」と供述していただけませんか?」「殺人は最初の停電で行われた」と・・・」「もっともこんな偽証を強要されたとあなたが裁判でバラせば、私もそれを黙認した警部殿もただでは済みませんが・・・」

陽子:「いえ・・・そう通させていただきますわ・・・」「人を殺した者がこんな事を言うのもおこがましいですけど・・・」「私もまだ人の心を・・・」「失いたくありませんから・・・」 File:237

24巻、ベルモット編の初期に当たる時期に新出医院で殺人事件が起きたが、この時小五郎はひかるさんを傷つけない為に、嘘の証言をすることを犯人にお願いしている。

気持ちはわかるけど、「え?そんなのあり?」と思われるような衝撃的なシーンであったが、これがきちんとフラグになっているというオチ。

では、ここまでに至る過程について順に整理しておくと ──

小五郎が関わった事件の調書が盗まれた

高木:「ところで、毛利さんの事務所に行かれた時にあの周辺で不審な人物とか見かけませんでした?」

護田:「いや別に・・・」

コナン:(・・・・・・・・・)「ねえ、それ・・・どーいう事?」

高木:「あ、いや・・・」「・・・・・・」「これはまだ、本人に伝えるかどうか警部と相談中なんだけど・・・」「どうやら、毛利さんの事をひそかに調べてる人間がいるみたいなんだ・・・」

コナン:「え?」

高木:「消えたんだよ警視庁から・・・」「毛利さんが今まで探偵として手掛けた都内の事件の調書がごっそり・・・」

コナン:(な!?)

高木:「調書の控えを松本管理官が保管していたから、裁判の時にも支障はなかったんだけど・・・」「驚いた事に、その調書が昨夜本庁にまとめて送られて来たんだ・・・差し出し人不明の封書でね・・・」

コナン:「それで?消えたっていつなの?」

高木:「えーっと、確かあれは・・・」「バスジャックがあった日だよ・・・」

コナン:(!!)

高木:「毛利さんを恨んでつけ狙っている被疑者の線もあるから、調べてるんだけど・・・」「該当者が見当たらなくて迷ってるんだ・・・」「毛利さんに身辺警護をつけるかどうか・・・」「あ、でも誰かのただのイタズラかもしれないし・・・」「と、とにかく毛利さんの周りで怪しい人を見かけたら、すぐに警察に電話するんだよ!」

コナン:(いや・・・)(狙われているのはおっちゃんじゃなく・・・もしかしたら・・・)(もしかしたら・・・) File:336

takagi_record_f336

ポイントは以下の通り ──

「小五郎が今まで探偵として手掛けた都内の事件の調書がごっそり警視庁から消えた」

誰かが小五郎の関わった事件について調べている。その理由は何なのかということ。

調書を盗んでわかるのは、その事件がどんなものであったか。眠りの小五郎に目を付け、彼に助言を与えている人間がいるのではないかと疑っても、調書からは判断できない。 もし小五郎を調べたいのであれば、直接張り込んで調査したほうが確実。

つまり、犯人は小五郎の関わった事件から小五郎を調べたいのではなくて、何らかの理由で特定の事件の内容を知りたかったのではないかと予測ができる。

「盗まれたのはバスジャックがあった日」

「バスジャックがあった日」と指定しているので、これに意味がある。盗んだ目的によるのだけれど、特定の事件が目的なのであれば、ベルモット編が始まった24巻~バスジャックのあった29巻までの範囲で小五郎が関わった事件に秘密があると考えられる。

また、警視庁なので都内で起きた事件となるであろうか。その中から考えてみてくださいという読者向けのヒント。ただ、ここは事件を一つ一つみなくても、もっと大きなヒントが少し後に出て来る。

それと、結果論であるが実は「バスジャックがあった日」とした理由は、このあと事情聴取に警視庁に向かった新出ベルモットがその足で調書を盗んだようである。

バスジャックの事件では読者向けには変装術の得意なクリス・ヴィンヤードがバスの中の誰か(コナンは後にジョディ、赤井、新出に目をつける)に変装しているというヒントが与えられているので、このタイムリーな展開から、その中の誰か(クリス)が犯人だと見当をつけることができる。

「その調書が昨夜本庁にまとめて送られて来た」

普通ならそのまま捨ててしまうのであるが、あえて送り返してきた。考えられるのは警察や小五郎に対する挑発か、あえて何かを教えたい場合。しかし、日常編の犯人でない限り小五郎や警察関係者を挑発する意味はない。つまり、これ(盗んだ調書が小五郎に関わった事件であることをバラしたこと)にはきちんと別の意図がある。

「毛利さんの事をひそかに調べてる人間がいる」

犯人の目的は大抵表向きにはわからないようにカムフラージュされている。しかし、犯人はとあることを引き起こすための誘導しているわけだから、実際に起きていることが目的に関係する可能性が高い。

調書を盗み送り返したことで起きたことは、警察関係者が警戒して小五郎に警備をつけようとしていること。(ただしまだ付いてはいない)もし犯人の目的が小五郎なのであればこれは逆効果なので、小五郎は狙われてはいない。しかし、小五郎の警備を強めることには何らかの意図がある。

「狙われているのはおっちゃんじゃなくもしかしたら」

コナンとしては、小五郎が組織に調べられているが、小五郎が目的でないとすれば自分が狙われている可能性を考える。灰原が目的であれば、小五郎の調書を盗むことと関連しない。

しかし、前述したように調書を盗むことでは眠りの小五郎のトリックは見破れないし、この時点でのコナンの考えがそのまま答えにはならない。つまり、コナンが目的でもない。

探偵事務所を張り込む怪しい男 ─

コナン:(くそ!!)(何で誰も出なねーんだよ!!)(蘭、おっちゃん!!)(そうだ夕飯だ・・・)(上の自宅に・・・)(蘭!?)(蘭!?)(やりかけの夕飯の支度・・・)(事務所のつきっ放しのTV)(まっ、まさか・・・)

高木:(ひそかに調べてる人間がいるみたいなんだ・・・)

コナン:(まさかあいつに・・・) File:337

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調書が盗まれたという話の最後に、男(赤井)が探偵事務所に張り付いて調査をしている。これは調書を盗んだのがこの男で小五郎を狙っているというミスリード。

調書を盗んだ犯人は事務所の警備を強めたい側で直接張り込む側ではない。また、直接張り込んでいるのだから、調書を盗む(あまり意味がない)という回りくどい方法を取る必要はない。最初から事務所の警備を強めたいだけであったのなら、脅迫文を出すなりのほうがシンプルなので、やはり調書を盗んで警戒させるという方法は不自然。

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更新日:2015-11-19
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