考察 【File:914】 まるで別人のようだった

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コナン:「ねぇ由衣刑事・・・」「あ、後でちょっと聞きたい事があるんだけど・・・」

蘭 コナン 小五郎:「ええっ!?」「10年近く意識不明で入院してた!?」「警察病院に!?」

由衣:「そうよ!」「黒田捜査一課長・・・何か大きな事故に遭われたらしくて・・・」

小五郎:「なるほど・・・だからあの年で出向して来たわけか・・・」

由衣:「ええ・・・もっと若い内に警察庁から地方警察に出向するのが普通だから・・・」

蘭:「じゃああの顔の火傷も・・・」

由衣:「多分その事故の影響じゃないかしら・・・」「右目は義眼みたいだし・・・」「顔の包帯を取った看護師が腰を抜かしたらしいわよ・・・」「まっ黒だった髪が事故のストレスで白髪に変色してまるで別人のようだったそうだから・・・」

コナン:(別人・・・?)

由衣:「意識が戻った今も所々 細かい記憶が抜け落ちてるっておっしゃってたけど・・・」「何コナン君・・・課長の事気になるの?」

コナン:「あ、いや・・・」

勘助:「まあ、気になるのも無理ねぇよ・・」「どっかの組織の大ボスみてーな面だからな・・・」

コナン:「・・・・・・」 File:914

黒田捜査一課長は何か大きな事故に遭い、10年近く意識不明で入院していた。

この事故については、ただ黒田をラム候補の義眼キャラにするためだけに付けられたわけではなくて、伊達刑事の回みたいな感じでちょっとわざとらしいので、重要な話になってくるかもしれない。記憶が抜け落ちているというのは、後で大事なことを思い出すフラグっぽい。

でも、現時点の情報だけで読者が考えるには限界もあり、実際どんなものなのかはストーリーの進行待ち。

もう一つ気になるのが、由衣刑事の話にあった「別人のようだった」という看護師の証言。

・まっ黒だった髪が事故のストレスで白髪に変色してまるで別人のようだった
・意識が戻った今も所々 細かい記憶が抜け落ちてる

別人の可能性は?

これが伏線(別人フラグ)なのか、事故の状況を補足するためだけの情報なのかというところ。あるいは、日常編のミスリードという可能性も。(この場合、本来の解釈はやはり事故の補足的な意味になる。)

「別人のよう」というのはそのままだが、「記憶が抜け落ちる」というのも別人だからという理由に繋がるので、この二つで入れ替わりを示唆しているとも考えられる。

事故の補足であれば、「ストレスで白髪になる」「記憶を失う」という二点で、ただの事故ではなくてそれだけ恐怖に怯えた出来事であったということを表現しただけ。この場合、あえて強調しているのだからやはり事故そのものが今後のエピソードに関わってくることになりそうだけれど、この由衣刑事の話にはそれ以上の意味はない。

日常編のミスリードだった場合、黒田と入れ替わった偽黒田が犯人なのでは?と思わせる役割。実際のところは黒田は犯人でなかったので、「別人のよう」「記憶が抜け落ちる」は、もし入れ替わりでないとするのなら、事故の補足と同じ意味になり、それだけすごかったというだけ。

紛らわしい要因

単に事故の凄惨さを強調しただけであるのなら、(日常編のミスリードも含む)それ以上気にすることはない。

問題は伏線(入れ替わり)なのかどうかなのだが、判断しかねる理由は看護師の行動の詳細がはっきりとわからないためでもある。

例えば、看護師が腰を抜かした話がいつのことなのかはっきりしていないのだけれど、これが事故の起きた半年後、9年半前くらいのことだとしたら、入れ替わって現在まで9年以上意識不明のふりをしていた… というのはさすがにおかしいので、入れ替わりの可能性は低いことになる。

事故後三ヶ月後に本物黒田が目を覚まし、同じ事故で意識不明のまま拘束されていた身代わりと入れ替えて逃走した。というのはあるかもしれないが、現在の黒田の記憶は一部が抜けているだけで警察の仕事はこなしている。そのため、こうしたパターンは多くの制約が出てくる。

── など。

上記のように看護師の状況を細かく整理して「入れ替わりが”可能なのか”」というところを分析すれば(入れ替わりの)伏線かどうかの判断基準になるかもしれない。

「どちらでも十分ありうる」のであれば、他に伏線が出てくるまではそれ以上読者が考えても答えは出ない。「話に無理がある」「かなり難しい」というのであれば、確度は低くなる。

一応、ミステリーとしてのクオリティを保つために、テレビドラマのようにドタバタとご都合主義的な展開にはできない。(コナンは基本的に大丈夫)というのと、伏線の回収というところまで逆算すると、複雑過ぎないことと、尺を考えてもきちんと説明できる範囲に収まるようになる。(コナンは基本的にシンプル)

これはまぁ、あくまで「ありえなくはないけれど普通に考えれば~」という段階までの絞込みではあるけれど。

白髪に変色

細部の検証の前に、別人のように髪の毛が変色したという部分の解釈。入れ替わりフラグのように思えるのは「別人」というキーワードがあるからだけでなく、黒髪だった人間が突然白髪になったからというのも大きい。

入れ替わりであった場合は、あえてちょっと起こり難い現象にし「普通に考えてそれはないから…ということは~」と、それが伏線であるということを読者に暗に示していることになる。

黒髪がごく短期間のうちに白髪になるという話はフィクションの小説には多々存在し、「世界~」なんてタイトルのバラエティ番組で取り上げられることもまれにある。歴史上の人物でも「マリー・アントワネット」が処刑されるショックで一夜にして髪が真っ白になったという逸話は有名。

これもそうした類のものかと思ってしまうのだけれど、良く考えると今回の話では「突然なった」とは一言も書かれてはいない。

看護師が腰を抜かしたのは極端に言えば「黒髪」が「全部白髪」になっていたから。そういう意味では突然ではあるけれど、看護師が最後に見た時からタイムラグがどれだけあったのかははっきりしていない。これは詳細の検証で後述するとして、一晩だとか一週間だとかはっきりわかっているわけではなくて、半年くらい経過していたかもしれないということ。

白髪になる過程について ─

生理学的に言えば、白髪は新しく生えてくる(伸びてくる)髪の色素が抜けて白髪になるのであって、既に生えている黒い髪が白く変色するわけではないというのが真実。加齢ではなくてストレスが原因で白髪になることは確かにあるのだけれど、原理は同じ。

なので、小説などで出てくる「一晩で」というのはあくまでフィクションでマリー・アントワネットの件も作り話ではないかと言われている。

白髪染めで黒く染めていた髪の色が落ちて白髪に戻ったとか、これならまぁ生えてる髪が真っ白になるけれど、このオチは考えない。

一ヶ月で2CM、三ヶ月で6CMほど髪が伸びたとして、包帯を取った後に髪を短くカットすれば白髪だけが残るので白髪頭にはなる。

あるいは、一度黒かった髪が抜け落ち、新しく生えた白髪だけが残れば白髪頭になる。ただ、一気に抜けたらハゲてしまうので、これは全部生え変わるのに時間が必要。髪が消えるわけではないので、包帯にごっそり黒い髪が抜け落ちていることになる。

前者の場合、急に白髪になってて驚いたわけなので髪の毛を切ったわけではない。が、美容師と看護師が別であればこうした事態になることは考えられる。

説明されていないだけで、実は白髪と黒髪が半分くらいであったけど、美容師が切った後に看護師がそれを見たので、突然白髪になったように見えただけ。つまり半分勘違いのようなもの。う~ん、これは正直微妙。

後者もありえなくはないが、同じく「包帯に黒髪がごっそり抜けていた」と作中で説明するわけにもいかないし、似たようなオチ。

どちらにしろ状況が「説明されていないだけ」となるが、どちらか判断できない。これが非常にネック。

既に生えている髪が白くなるという事象も0ではないようなのだけれど、これははっきりと解明されているわけでもなく、一時的な事でしばらくすれば元に戻るとも言われている。

ともかく、この辺はまだ都市伝説的なところもあり、真実かどうかは疑わしい話も多い。

名探偵コナンは幼児化はフィクションだけれど(理論的には可能らしい)、リアリティのない架空の説をトリックにはせず、しっかりと科学的に説明、確認されている理論しか使われない。

似たような話ではキール編で瑛祐の血液型が変わったことがあったが、それは「ありえる」のであって、生え揃った黒い髪が真っ白になるという不確かな現象は様々な論説があるため、これは利用することはないはず…

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