二元ミステリー|コナン=灰原の小ネタ

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42巻の、あのパーティーの事件では、コナンは灰原に、平次は新一に、ベルモットは新出に・・・と、みんな変装しまくっていましたね。ともかく、結構、みんなだまされたでしょ。でもよくみると分かるんですよ?

例えば、灰原に変装したコナン君は、ずっと左手首を押さえているんです。これはねえ。麻酔銃を押さえているんですよ。 SDB50

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「工藤新一登場!?」の1コマに、灰原が腕を押さえて隠しているシーンがある。これは時計型麻酔銃を隠している描写であり、灰原=コナンの伏線の一つである。

しかし、これだけではちょっと説得力がない。手を組むという行為は日常でも頻繁に行うことだし、このシーンはある程度クローズアップされてはいるものの、それほど違和感なく描かれている。得意げに「これは時計型麻酔銃を隠してるんだ!」と推理しても、普段なら「え?ただ手を組んでるだけですよ」と勘ぐりすぎで終わる危険も高い。

「ずっと」とあるが、描写は1シーン。小さくとも3コマもあればその根拠1つで灰原=コナンとほぼ確信できるくらいであるが… せめて2コマあれば疑いを持つことはできる。

伏線がこれだけならただの後付けとしか言えないわけだが、この二元ミステリーでの変装合戦は日常の事件同様に読者に考えさせる推理要素の一つであるため、他にも根拠がある。これはどちらかというとおまけ要素。

だが、ベルモット編全体の傾向でもあるが、騙す気満々でミスリードしている。しかも、短期戦だけあって「新出=ベルモット」の変装よりもやや難易度が高い。

コナン=新一のミスリード

コナンのセリフ

コナン:「用意万端整えたか、痺れを切らしたかはわからねーが・・・」「こいつに乗らねー手はねぇよ・・・・・・」

灰原:「ダメよ・・・」「行っちゃダメ!!止めなさい!!」「これは罠よ!!行ったら殺さ・・・」

コナン:「・・・ああ、かもしれねーな・・・・・・」

灰原:「だったらどうし・・・」「て・・・」博士:「お、おい新一君!?」

コナン:「悪いな灰原・・・」「このままじゃ・・・」「一歩も前に・・・」「進めねーんだよ・・・・・・」

コナンはベルモットの誘いに乗り、勝負をかけに強行するような発言をする。もちろん無策というわけではなく、何らかの作戦を練っている描写もある。

風邪をうつされる

コナン:「ゴホゴホ」

博士:「お、おい・・・」「まさか哀君の風邪が・・・」

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コナンが灰原に風邪をうつされてゴホゴホしている。このせいで、コナンが灰原に変装しても見分けが付かない。

コナンもゴホゴホ。目が覚める本物灰原もゴホゴホ。コナンの変装灰原もゴホゴホ。後に現れる工藤新一もゴホゴホ。特に、新一が服部や優作の変装であったとした場合に風邪をひいている必要はないので、(仕掛けがあるのだが)これが、新一はコナンが解毒剤で元に戻った姿であると思わせるようミスリードしている。

工藤新一登場

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幽霊船に「工藤新一」を名乗るミイラ男が現れる。そのミイラ男は事件が起きるとキレ者のような描写で証拠を探し出す。そして、最後は包帯を解いて新一の顔を晒す。

引き出しを探す

灰原:(引き出しの中の物の配置が・・・)(微妙に動いてる・・・)(探したのね・・・)(たった一人で・・・)(彼らと対決するために・・・)

コナンは灰原の引き出しを勝手にいじっているが、これは解毒剤を探したというミスリード。幽霊船に現れた新一がゴホゴホしていても、それはコナンが解毒剤で戻ったからだと思わせることができる。

ちなみに、原作ではまだ元の姿に戻るのに風邪をひいている必要があることが明かされていないが、しっかり条件を満たしている。コナンが灰原から風邪をうつされていなければ、「風邪をひいていないので新一はコナンじゃない」と推理可能であるが、上級者もしっかり騙している。

むしろ、あえて風邪をひいているという設定にしたことが、灰原の引き出しから何かを探したという描写でそれが解毒剤であると思わせるための先入観を与えている。

服部:(追跡眼鏡っちゅう機械を、あの姉ちゃんが隠し持ってなかったら大丈夫やて工藤はゆうてたけど・・・)

ここでコナンが行ったのは灰原が追跡眼鏡を隠し持っていないかを確認するため。灰原が「探したのね」と言っているので、何かを探したように思わせている。まぁ、探したことに間違いはないのだが、それは確認の意味で行った。

灰原=コナンと推理した人でも、解毒剤はミスリードでマスク型変声機を探したと考えるほうが多いのではなかろうか。

変装灰原がマスクをしているのは声まで変える必要があるからであるが、これは学園祭で灰原がコナンに変装した時の逆バージョン。実際コナンはマスク型変声機を付けていたのだが、博士の発明であるため灰原の引き出しから勝手に持ち出す必要はない。

まぁ、博士の発明品が複数あるとも限らないので、(追跡眼鏡は頻繁に使うので予備がある)仕方なく持ち出したとかどうにでも考えられる。灰原の使用したマスクをコナンが付けたら、後々色々と物議を醸すことになりそうだが… これはこれで、探したのがマスク型変声機ではない根拠になるのかも?

それと、この時点では難しいところであるが、コナンは解毒剤を勝手に盗みだして使うようなことはしない。誠実というか、欲しい時は灰原にお願いして、それで断られている。その気になれば部屋に侵入して盗み出すことぐらいできるのだが、まぁ、そんなことをすれば信頼関係が一気に崩れてしまい後が苦しくなるが… そんなんで、その辺は律儀である。

かと言って、正解が「追跡眼鏡」である。と、適当な予測が偶然当たる場合があるかもしれないが、具体的に推理するのはなかなか困難である。

灰原は過去に予備の追跡眼鏡でコナンを助けに来たことがあるので、博士の発明品であるマスク型変声機はともかく、そんな昔のネタをここで出してくるのはさすがというべきか。実は昔使った予備を隠し持っていた?その時から隠し持っていたのか、パーティ前日にこっそり持ち出したのかはわからないが、前者の方が伏線として秀逸である。

しかし、「引き出しの中になかったから隠し持っていない」ではなくて、隠していたから引き出しにはなかったというオチで、最終的に灰原は追跡眼鏡を使用してコナン達のところへ来てしまう。灰原は先読みして引き出しには入れなかったのかわからないが、コナンを上手く出し抜いたところはさすがアイリーンというべきか。

一応、コナンは「やっぱりお前・・・隠してやがったな!!」と言っているので、予備の追跡眼鏡が見当たらず灰原が隠していると疑い探したが、見つからなかったために勘違いだと諦めたようである。

「たった一人で・・・彼らと対決するために・・・」というのが、「一人で対決するために、(私を戦いに参加させないよう)(”追跡眼鏡”を)探したのね。という意味にも取れるのだが、一人どころか協力者が複数いたという件(笑)

確かに灰原が予備の追跡眼鏡で追いかけてくる可能性も考慮に入れる必要があるが、最初からそんなことはシナリオになく「そのままずっと寝ていました」で終えることもできるため、漫画の都合でどうにでもなりそうである。まぁ、ここは別にわからなくても推理全体としては大きく間違うようなことはないが。

同じ服装

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コナンは最初黒のセーターは着ていないのだが、灰原に変装した後は服も着替えて灰原と同じ服装をしているので、見た目は全く同じ。

ベルモットは盗聴はしているものの着ている服まではわからないので別にそこまでする必要はないのだが… まぁ服装が違えばすぐにわかってしまうので、漫画的な都合。コナンとしては一応、念には念を入れたということだろうか。

本来は進行上必要のないのに読者をミスリードするための行動をさせることは邪道。漫画のキャラクターは読者を意識して行動しているわけではないからである。まぁ、黒タイツの体型が犯人と全く違うことなんかは暗黙の了解で許されているけれど。

普通に読むと・・・

コナンがベルモットの誘いに乗る発言をし、幽霊船には工藤新一を名乗るミイラ男が出現。キレ者としての行動を見せ、後に素顔まで晒す。

一方で、コナンは偶然灰原から風邪をうつされ、灰原の部屋の引き出しを勝手に探した形跡も見つかる。

幽霊船に現れた新一はゴホゴホ咳をしている。となれば、コナンが解毒剤で新一に戻ったのではないかと読んでしまう。

あくまで普通に読めばであるが、二元ミステリーは日常編の事件で犯人を捜す推理もきちんとあるので、コナンサイドの変装合戦も推理の要素であるという意識を最初から持っていないと、「普通に」読んでしまいがち。

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