シンフォニー号連続殺人事件【影の計画師】

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4億円強殺事件の関係者

鮫崎島治

小五郎:「さ、鮫崎警視殿!!」

鮫崎:「おいおいもう警視じゃねーぜ・・・」「二年前にめでたく定年になったただの老いぼれさァ・・・」

蘭:「わ──おひさしぶりです!」

鮫崎:「おお蘭ちゃんか?えらくベッピンになったなァ・・・」

小五郎:「しかしなんでここへ?」

鮫崎:「なーにちょいと海を見たくなってな・・・」「ホラ、今日は特別な日だろ?」

小五郎:「特別な日?」

鮫崎:「ハッハッハッ!10年前に刑事を辞めたおまえが、忘れちまうのも無理はねェか・・・」 File:225

鮫島島治は二年前に定年になった元警視で、過去に蘭にも会っている。今日は「特別な日」と言っているが、「10年前に刑事を辞めたおまえが~」というセリフから、それは現役時代に二人が関わった事件についてであると考えられる。

小五郎:「叶才三・・・この名前どっかで・・・」

鮫崎:「馬鹿野朗忘れたのか!?」「昔、ワシと共におまえが追ってた4億円強殺事件の主犯!」「影の計画師叶才三だ!!」 File:225

鮫島警視は4億円強殺事件の主犯「叶才三」を追っていた。そして、その叶を名乗る老人が乗船していると噂になっている。

蘭:「じゃー待ってるからね・・・」「お父さん!」

小五郎:「オウ!」

鮫崎:(待ってるからね・・・)(待ってるからね・・・)(待ってるからねお父さん!!)

鮫崎(・・・・・・) File:226

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鮫島刑事は蘭をある若い女性と重ね合わせる。OLのようだが、銀行員のような制服を着ている。また、「待ってるからね~」と言い残したシーンが描かれるということは、鮫島警視はこの女性に会う予定であったが、会えなかった(女性は亡くなった)と推測できる。

この事件の筋書きが20年前の強殺事件に絡んだ話であり、銀行員のような若い女性を思い浮かべるとなれば、この女性が誰であるかもだいたい想像はつく。

鮫崎:「おい、毛利いたか?」

小五郎:「いや全然・・・」

鮫崎:「野朗ォ・・・いったいどこに消えたがった!?」

小五郎:「くそっ・・・あと一時間切ったか・・・」

鮫崎:「毛利・・・」「ワシはあきらめんぞ・・・」「このヤマだけは最後の1分1秒まで・・・」「絶対に!!」

小五郎:「は、はい・・・」

・・・

鮫崎:「タイムオーバーだ・・・」「もうあのヤマには手出しできん・・・」「もっとも二年前に刑事を辞めたワシには・・・」「すでにその資格はないがな・・・」「飲め飲め毛利!今日はワシのおごりだ!」

小五郎:「は、はい・・・」

服部:「けどあのオッサン・・・なんぼ自分が追うてた事件やゆうても入れ込み過ぎとちゃうか?」

コナン:「ああ・・・」 File:226

鮫島刑事は過去に4億円強殺事件を追っていたが、それにしてもこの事件に入れ込んでいる。と、服部やコナンにまで突っ込まれている。鮫島刑事にとってはただの強盗殺人事件ではなく、私情が入っているということ。

博士:「しかしイヤな事件じゃわい・・・防犯ベルに驚いた犯人の一人が拳銃を乱射して・・・」「その流れ弾に当たって、鮫崎という若い行員が一人犠牲になってしまったんじゃから・・・」

博士:<え?誰が撃たれたって?> 「女性の銀行員じゃよ、名前は鮫崎美海さん・・・」

コナン:(さ、鮫崎美海!?)

博士:<おい、どーした新一君?>

コナン:(バカな!?偶然にしては出来過ぎている!)(なんであの事件に深く関わっていそーな人間が、この船にゴロゴロ乗ってんだ?)(このツアーを企画した「古川大」ってなんなんだ?)(いったい何者だっていうんだよ!?) File:228

鮫島刑事が20年前の事件の捜査に私情を入れるほど執着している。若い行員のような女性を思い浮かべる。20年前に女性の銀行員が殺されたとなれば、鮫島刑事の思い浮かべる女性が誰であり、なぜ事件の捜査にそこまで熱くなっているのかはほぼ繋がる。

そして、阿笠博士の情報によると、20年前に殺された銀行員の名前は「鮫崎美海」と判明。鮫島刑事と同じ名字、つまり、強盗犯に殺されたのは鮫島刑事の娘であったと考えられる。

海老名稔

鮫崎:「ちょっとあんた・・・」「どこかでワシに会った事ないか?」

海老名:「え?」「い、いや・・・」「人違いでしょう・・・」 File:225

鮫島刑事は海老名に見覚えがある。

海老名:「あ、あのー・・・」「今何時かわかります?」

蟹江:「0時5分前だ・・・」

服部:「あんたさっきからえらい時間気にしてるけど何かあんのか?」

海老名:「あ、明日はちょっと大事な日なんで・・・」

磯貝:「もしかして恋人の命日?」海老名:「え?」

磯貝:「そのカクテルもブラッディー・マリーでしょ?」「愛しのプリンセスが死んじゃった日とかいうんじゃないでしょーね・・・」

海老名:「い、いえそんなんじゃ・・・」 File:226

海老名はやたら時間を気にする。フォーマルな恰好で来ているわりには、自分で時計くらいを持っていないのかと突っ込みたいところだが、結果的には、これは伏線を張るための設定上の問題。

「明日はちょっと大事な日」と言っているが、この船は一晩かけて小笠原へ向うツアーである。

そんな大事な日を船の上で迎えるのに、のん気にクルージングを楽しみに来たわけがなく、彼も「叶才三」の名を聞いて驚いたように、「大事な日」は鮫島警視の言う「特別な日」と同じで4億円強殺事件の時効の件であろうと考えられる。

どうでもいいことだが、このツアーは二泊三日のイルカツアー。出発日の午後~夕方に出航。(ちょっと後に夕焼けでタイタニックシーン。)一晩かけて翌朝以降に小笠原に到着。(初日に事件、0時の時効騒ぎが起き、事件解決後は朝日が出ている。)それから恐らく小笠原で休息をした後に、再び午後に出航して一晩かけて翌朝本土に到着するスケジュール。

クルージングがメインで、小笠原の観光はあまりしない、あくまで船内で豪華な食事と景色を楽しむものであり、イルカもクジラツアーと同じような、船上から見るものではと思われる。

小学生1年生であるコナンが、深夜十二時を過ぎても普通に起きていて、明け方まで事件の調査をしているというところ、それに誰も突っ込まないところはどうなのか…

ブラッディー・マリーを飲んでいたために「愛しのプリンセスが死んじゃった日~」などと磯貝にからかわれ、海老名は動揺して否定しているがこれは伏線。

ここでは時効を気にしているように見せ、海老名が強盗殺人犯の1人ではないかとも思わせている。実際は、時効ではなくて爆弾を仕掛けた時間を気にしていたようである。

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蟹江と鯨井の二人のやり取りを睨みつけている。だが、蟹江と海老名は蟹江─亀田の時にように確認のための鍵を見せたりしていない。海老名が時間を聞いた時、財布を落とした件で話しをした時も20年ぶりの再会をした時のような表情の変化はない。

海老名:「コラ!危ないじゃないか!!」「もし落ちたりしたら・・・」

コナン:「あ、でも・・・」 File:228

後に海老名がコナンを船尾から遠ざけたことで、コナンが事件解決の証拠を見つけるのが遅くなるのだが、これが海老名が犯人で証拠を隠すための意図的な行動ではないかと思わせている。実際は、海老名は連続殺人に関しては無関係なので偶然。

海老名:「さ、財布がない・・・」

蟹江:「ああ・・・」「もしかしてコレ、あんたのか?」

海老名:「え、はい!」

蟹江:「廊下に落ちてたから拾ってやったぜ・・・」「おいおい中身は抜いちゃいねーよ・・・」

海老名:「す、すみません・・・一応念のために・・・」 File:226

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海老名は財布を落とし、蟹江がそれを拾う。これも結果論だが、故意に財布を落としたわけではない。ここは後の行動に意味があり、お金が抜かれているのではと心配した海老名は札を数えるが、そこで「パチン」とお札をはじく行動が少しわざとらしく描かれている。

財布を落としたのがわざとではないのなら、本来その箇所はこの事件の話に必要ない、完全に蛇足となるのだが、それをあえて入れてくるということは、そこが伏線となるということ。

財布を落としたという事実をやたら強調するとそこがヒントだと一目でわかってしまうが、作者はそのまま読んだら流してしまうほど自然な形で、こうした意味のない行動を入れてくることが多い。

海老名のお札の数え方は銀行員の数え方である。つまり、海老名は強盗犯の1人ではなくて銀行関係者、20年前に強盗にあった銀行側の人間だと予測できる。

海老名:「よ・・・美海・・・」

蘭 コナン:「え?」

海老名:「いや・・・知り合いに声が似てたもので・・・」 File:228

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鮫島警視と同様に、蘭をある女性と重ね合わせる。思い浮かべた女性も同一人物。この女性は鮫島警視の行動と阿笠博士の情報から、20年前に殺された銀行員で、鮫島警視の娘と考えることができる。

海老名は恐らく銀行関係者であるが、女性を名字や「さん」づけではなくて「美海」と名前を呼び捨てで呼んでいる。父親は鮫島警視なので、ここで磯貝との会話で出た伏線「愛しのプリンセスが死んじゃった日」が活かされ、海老名は鮫島美海の恋人であったのではと推測できる。

鮫島刑事が海老名に見覚えがあるのは、娘の父親と交際相手という共通の繋がりで二人が会ったことがあるため。

磯貝渚

磯貝:「そうね・・・海は何もかも覆い隠してくれる・・・」「辛い思い出・・・不安な未来・・・そして・・・屍さえも・・・」

蘭:「し、屍ですか?」

磯貝:「あらごめんなさい・・・」「昔、海で父を亡くしたからつい・・・・・・」 File:225

・・・

磯貝:「そうよボウヤ・・・」「この広大な大海原に放り出されたら・・・」「ちっぽけな人間なんて無力・・・」「助からないわよ・・・」 File:228

磯貝は昔海で父を亡くした。この話で海に落ちて死んだことがわかっているのは叶才三。

小五郎:「それよりどーしたんです?三人そろってこんな所で・・・」

鯨井:「彼女に頼まれて捜し物をしていたんですよ・・・」

小五郎:「捜し物?」

磯貝:「ペンダントよ・・・」「寝る前にないのに気づいて、あちこち捜してたらこの人達に出会って・・・」「暇そうだったから、手伝ってもらってたのよ・・・」「一人より三人の方が効率がいいからね・・・」

蘭:「あ、もしかしてこの写真入りのロケットの事ですか?」

磯貝:「え?」

蘭:「鎖が切れて船の舳先の所に落ちてましたけど・・・」

磯貝:「ああこれよ・・・きっと夕方あそこにいた時落としたのね・・・」

蘭:「じゃあ写真の写っていた女の子が渚さんで、抱えていたのがお父さんですか?」

磯貝:「え、ええ・・・」

小五郎:「──ったく、どーしてすぐに彼女に返さねーんだ?」

蘭:「だって──お父さんの顔の所に穴が空いてて誰だかわかんなかったんだもん!」「もしかしたらほかの誰かが娘さんと撮った写真かもしれないでしょ?」「夕食の時、誰のか聞いて返そうと思ってたのを忘れてたのよ!」

コナン:「・・・・・・」

蘭:「あすみません穴が空いてたなんて・・・」

磯貝:「いいのよ・・・」「どーせ20年以上前の古い写真だし・・・」「これしか持ってないのよ・・・」「父の遺品はね・・・」 File:228

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磯貝は写真つきのロケットを落とし探していたが、蘭がそれを拾っていた。ロケットの写真には女の子とその父親らしき人物が写っていた。その女の子が磯貝渚で、父親の顔の箇所には丸い穴が空いて確認できない。

磯貝曰く20年以上も前の写真で、ロケットは唯一残された父の遺品。「20年以上も前の父の遺品」となれば20年前の4億円強殺事件が関係してきそうであるが、磯貝もまた、鮫島警視や海老名同様に叶才三の名前に反応した関係者である。

しかし、彼女は女性なので強盗犯ではない。彼女が亡くしたのは鮫島警視や海老名と違い銀行員の女性でもなく、父親である。叶才三の関係者で、形見のロケットには丸い穴、なくしたのは父親、そして、前の会話でそれは海でのことと話している… となれば、磯貝の父親は拳銃で撃たれた叶才三ではないかと推測することができる。

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更新日:2015-10-24
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