来葉峠の真相(安室とジョディの推理ロジックとトリック解説)

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偽装トリックの解明

死体すり替えトリック

安室:「拳銃で自殺する場合あなたならどうしますか?」

ベルモット:「そうね・・・」「銃口をこめかみにあてて・・・」

安室:「そう・・・弾痕は頭蓋骨にしっかり残る・・・たとえ遺体が燃えようと・・・」

ベルモット:「え?」

安室:「いましたよね?楠田の消息が途絶えた頃・・・」「時を同じくして頭を撃たれて焼かれた男が・・・」

ベルモット:「そ・・・それってまさか!?」

安室:「FBI捜査官・・・」「赤井秀一・・・」

ベルモット「まさかあの男が生きてるっていうわけ!?」

安室:「ええ・・・」「俺の推理が正しければね・・・」 File:894

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楠田の消息が途絶えた時期と赤井が抹殺された時期はほぼ同じ。そして、楠田は自害したということがわかったが、その遺体は見つかっていない。

楠田の死因が自殺である事がポイント。遺体が燃えてしまっても、弾痕は頭蓋骨にしっかり残る。そして、赤井もまた頭を撃ちぬかれて死亡したことになっている。遺体は激しく損傷していたため、取り替えられいても区別がつかない。

ベルモット:「残念だけどその推理は的外れよ・・・」「だってあの男の死亡は確認されているんだもの・・・」「しかも、それを確認したのは日本警察で・・・」「それを確認させたのはFBI・・・」「前に言ったわよね?キールが来葉峠で頭を撃ち抜いて、車ごと焼き払った赤井の遺体の指紋と・・・」「あの探偵ボウヤの携帯に残っていた赤井の指紋が一致したって・・・」

安室:「どうして焼死体から指紋が採れたんですか?」

ベルモット:「耐火加工されたズボンのポケットに手を突っ込んだまま焼かれたからよ・・・」「そういう男なのよ・・・」「ショットガンで私を撃った時も片手はポケットの中だったし・・・」

安室:「ホー・・・片手でショットガンを・・・奴らしい・・・」「だが、後で指紋が採取でできるように・・・」「わざと遺体の手を入れたとも考えられますよね?」 File:894

右手だけが都合良く焼け残ったのは耐火加工のズボンのポケットに手を突っ込んでいたから。もちろん、それは身元がわからなくなるくらい死体を損傷させつつ、うまく指紋だけを採取させるための意図的な行動。

安室:「ミステリーはお好きですか?」

沖矢(優作):「ええ・・・まあ・・・」

安室:「ではまずその話しから・・・」「まあ、単純な死体すり替えトリックですけどね・・・」

沖矢(優作):「ホォー・・・ミステリーの定番ですね・・・」 File:895

赤井の死亡偽装トリックは単純な死体すり替えトリック。

指紋の偽装

安室:「ある男が来葉峠で頭を撃たれ、その男の車ごと焼かれたんですが・・・」「かろうじて焼け残ったその男の右手から採取された指紋が・・・」「生前、その男が手に取ったというある少年の携帯電話に付着していた指紋と一致し、死んだのはその男だと証明されたんです・・・」

・・・

安室:「その携帯に残っていた指紋ですよ・・・」「その男はレフティ・・・左利きなのに・・・」「なぜか携帯に付着していたのは右手の指紋だった・・・」「変だと思いませんか?」

沖矢(優作):「携帯を取った時偶、利き手が何かでふさがっていたからなんじゃ・・・」

安室:「・・・もしくは右手で取らざるを得なかったか・・・」 

・・・

安室:「その携帯はね・・・その男が手に取る前に別の男が拾っていてその拾った男が右利きだったからですよ・・・」

左利きの赤井が右手で携帯を手に取ったのは、その前に拾った別の男(楠田)が右利きであったため。

安室:「ええ・・・実際には3人の男に携帯を拾わせようとしていたようですけどね・・・」「さて、ここでクエッション・・・」「最初に拾わせようとしたのは脂性の太った男・・・」「次は首にギブスをつけた痩せた男・・・」「そして最後にペースメーカーを埋め込まれた老人・・・」「この3人の中で指紋が残っていたのは1人だけ・・・誰だと思います?」

沖矢(優作):「・・・・・・」「2番目の痩せた男ですね?」「なぜなら最初の太った男が拾った時に付着した指紋はきれいに拭き取られてしまったから・・・」「脂まみれの携帯を後の2人に拾わせるのは気が引けるでしょうしね・・・」「3番目の老人は携帯の電波でペースメーカーが不具合を起こすのを危惧して拾いすらしなかったって所でしょうか・・・」

安室:「ええ・・・」

沖矢(優作):「でも痩せた男の後に問題の殺された男もその携帯を手にしたんですよね?」「だったらその男の指紋も・・・」

安室:「つかない工夫をしていたとしたら?」「恐らくその男はこうなる事を見越して・・・」「あらかじめ指先に・・・」 File:895

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携帯に残っていた指紋は楠田陸道の指紋のみ。最初の男は脂性であったため、指紋はきれいに拭き取られていた。3番目の老人はペースメーカーが不具合を起こすのを危惧して拾いすらしなかった。

最後の赤井は、ジョディ曰く指先を透明な接着剤か何かでコーティングをしていた。これは、後にジェイムズに作戦がバレてしまった原因として沖矢(赤井)自ら語られる。

缶コーヒーを落としたのはコーティングで手が滑ったことが理由。

これで、かろうじて焼け残った右手の指紋(楠田の右手の指紋)と、携帯に残された指紋(楠田の指紋)が一致するようになる。FBIは警察にそれを確認させたために、赤井秀一は死んだと偽装することができた。

逃走手段

沖矢(優作):「なるほど・・・なかなか興味深いミステリーですが・・・」「その撃たれたフリをした男・・・」「その後どうやってその場から立ち去ったんですか?」

・・・

安室:「その男を撃った女とグルだったんでしょうから・・・」「恐らくその女の車にこっそり乗り込んで逃げたんでしょうね・・・」「離れた場所でその様子を見ていた・・・」「監視役の男の目を盗んでね・・・」 File:895

赤井は監視役の目を盗み、グルであったキールの車に乗り込んでそこから逃げた。

拳銃(空砲)のフェイク

沖矢(優作):「監視役がいたんですか・・・」

安室:「ええ・・・監視役の男はまんまとだまされたってわけですよ・・・」「なにしろ撃たれた男は頭から血を噴いて倒れたんですから・・・」

沖矢(優作):「頭から血を・・・?」

安室:「だが、それもフェイク・・・」「撃たれた男はいつも黒いニット帽を被っていましたから・・・」「この近所にはMI6も顔負けの発明品を作っている博士がいるそうじゃないですか・・・」「彼に頼めば空砲に合わせてニット帽から血ノリが噴出す仕掛けぐらい簡単に作れそうだ・・・」 File:895

空砲に合わせてニット帽から血ノリが噴出す仕掛けを博士に作ってもらっていた。

計画の全容

沖矢(優作):「じゃあそのグルの女に頭を向けて空砲を撃ってくれと頼んでいたんですね?」

安室:「いや・・・頭を撃てと命じたのは監視役の男・・・」「予想していたんですよ・・・監視役の男が拳銃でとどめを刺す際に必ずそうすると・・・」(ピスコの時もそうだったようだし・・・)

沖矢(優作):「なかなかやるじゃないですかその男・・・」「まるでスパイ小説の主人公のようだ・・・」

安室:「だがこの計画を企てたのは別の人物・・・」「その証拠にその男は撃たれた刹那にこう呟いている・・・」

回想 赤井:(まさかここまでとはな・・・)

安室:「ってね・・・」

安室:「まさかここまで・・・」「読んでいたとはな・・・」「そう・・・この計画を企てたある少年を・・・」「賞賛する言葉だったというわけですよ・・・」

沖矢(優作):「なるほど・・・」「面白い・・・」 File:895

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キールが赤井の頭を撃ったのは監視役(ジン)の命令。ベルモット曰く、赤井とキールの会話は示し合わせた台詞じゃない。

これはアドリブで出たセリフであるため、キールが頭を撃つ行動は計画的な演技ではないことを示すが、それをあらかじめ予想していないと計画自体が成り立たない。

つまり、それを見抜いていたのはその場にいないコナンということになる。

この部分は、赤井とキールでさえ驚いた(そこまでは考えていなかった)ところから、「敵を欺くには味方から」の考えを応用しているとも言える。もし一連の行動を全て演技で行っていれば、ムービーを見たベルモットに見破られていたことになる。

赤井の居場所

安室:「そこから先は簡単でした・・・」「来葉峠の一件後・・・」「その少年の周りに突然現れた不審人物を捜すだけ・・・」「そしてここへ辿り着いたというわけです・・・」「あの少年のこの家の家主の工藤優作が・・・」「どういう関係かはまだわかっていませんが・・・」「あなたがあの少年のお陰でここに住まわせてもらっているのは確かのようだ・・・」

赤井は生きていることがわかれば、後はその居場所を見つけるだけ。そして、その計画を企てたのがコナンであることをを見抜くことができれば、どこにいるのかは予想がつく。

来葉峠の一件後、コナンの周りに突然現れた不審人物は「探偵たちの夜想曲」の立体交差で見かけた沖矢昴となる。

安室:「フン・・・」「顔は変装・・・声は変声機・・・」

沖矢(優作):「変声機?」

安室:「今日の昼間、この近辺を回ってリサーチしたんです・・・」「隣人である阿笠博士の発明品で評判がよかったのに、急に販売を止めた物はないかってね・・・」「それはチェーカー型変声機・・・」「首に巻けばノドの振動を利用して自在に声が変えられて・・・ストーカーの迷惑電話にお役立ち・・・」「そう・・・大きさは調度・・・」「そのハイネックで・・・」「隠れるぐらいなんだよ!!」 File:896

安室は赤井が顔を変装し、声は阿笠博士の発明品である変声機を首元に隠し、沖矢昴に成り済ましていると考える。

この推理自体は正解であったが、この回はコナンの作戦により優作が変装、来葉峠に赤井本人が現れることでうまく出し抜かれてしまう。

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更新日:2018-3-28
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