少年サンデー1983

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和也を殺して正解です

先生、和也を殺して正解です。僕は78年、少年サンデー増刊号で『ナイン』を読んで、あだち充ファンになりました。

『タッチ』に最初に心を掴まれたのは、部屋に置き忘れた南ちゃんの日記を、達也が見つけてしまう回です。見られたのではと疑う南ちゃんは、達也を高校の屋上に呼び出してかまをかけましたよね。「日記に書いてることは本当よ。タッちゃんのことが昔から好きだったのって。達也が「え、あ」と動揺するのを見て、南ちゃんは「そっか、そっか、見てないのか』と。ウマイ!「それって好きってこと?好きじやないの?でも好きなんじやないの!?と、もはや続きを読まずにいられなくなりました。そんな細やかな感情の描写が、ドラマチックなシーンよりも好きでしたね。あ、ちょっと待ってください。ドラマチックだったキスシーンも好きでした(笑)。キスした後の台詞、今も覚えてます。「忘れろ!おれも忘れるから」『南は忘れないからね。・・・一生!』口に出して言うのは恥ずかしいですね(笑)。

多分、男性読者の99%が、達也に感情移入していたと思うんです。和也には感情移入しづらいですから。だって、あんな優等生にはなれないですし、あんなすごい球投げられないですから。でも、僕が特に好きだったのは新田です。とにかく新田はカッコいい。最初の登場シーンで、達也にジヤンケンで負けますよね。それを原田に「珍しいな」って言われて。僕は「おいおい、ジヤンケンだろ!」ってツッコミながら、カッコいいから納得してました。「甲子園に忘れ物をしてきたから」ってキザな台詞も似合いましたね。南ちゃんをバイクの後ろに乗せた時なんて、「取られちゃうー」ってドキドキしたものです。カッコよくて、いいヤツで、なにより野球が上手い。新田は、もう完壁でした。『H2』の比呂も、『クロスゲーム』の光も、新田にはHRを打たれるでしょう(笑)。そして、明青と須見工が甲子園出場をかけて決勝戦で対戦。延長戦、10回の表が終わったタイミングで打順を数えると、朗青が勝つには新田を抑えなければいけないとわかり、『打たれちゃうんじゃない?』って、それはもうドキドキでしたね。あの頃、本当に『タッチ』が好きでした。サンデーの次の発売日まで、1週問がどれだけ長く感じたことか。南ちゃんがインターハイに出場し、会場が僕の出身地の鳥取でした。そこに達也も駆けつけますよね。「南ちゃんと達也が地元に来てる!」って、漫画の中の話なのにうれしかったくらいですから。

でも、やはり『タッチ』を『タッチ』たらしめたのは、和也を殺したことだと僕は思うんです。当時、”ラブコメのサンデー”とまで呼ばれていた誌面で、和也を死なせる。大学生だった僕は、「絶対に殺して正解だ」と思いながら読みました。今も、本当に英断だったと思います。重症だったり、後遺症が残ったり、万全な状態で投げられない和也が生き続けるのはキツイです。和也、いいヤツだから。生きていたら、読むのが辛すぎます。辛すぎて、その後は読まなかったんじゃないかとも思います。まっ、漫画でたくさん人を殺している僕が言うのもなんですがね(笑)。学生の頃から、あだち先生を好きだった僕が、先生とちゃんとお話ししたのは、93年に『YAIBA』で小学館漫画寅を取った時でしたね。どなたかにコメントを頂くことになり、先生にお願いできないかなと思い、緊張してお電話しました。「あん!?なんだよ」しゃべり方が、「あ、達也だー』って思いました。あの口調、今も忘れられないです。あだち先生は、僕のラブコメの先生です。師匠です。僕が勝手に宣言しているだけなので、「師匠」なんて恥ずかしくてお呼びすることはできませんけど。呼んだら何を言われるか分かりませんしね(笑)。

ある時、先生のサインが欲しくて、「ください』ってお願いしたら、また達也みたいに「オマエはライバルだからやらねーちて言われましたもんね。でもある時、先生の息子さんがコナン好きで、先生が僕にサインを頼みましたよね。僕は、交換条件で先生のサインを頂きました(笑)。南ちゃんが「がんばれ剛昌」と言っているイラスト入りのサインです。ある時、サンデーの後書きで「地震があったら何を持って逃げますか?』という質問があり、僕は「あだち先生のサイン』と答えています。今でも南ちゃんに励まされ、僕は頑張ってます。本当に一生の宝物です。まっ、そんなエピソードを並べなくても、『名探偵コナン』を読めば、僕がどれだけ先生を好きかバレバレすね。だってコナンの目は、あだち充の描く目と同じですから。

タッチへの熱い思いが語られています。他に大ファンと公言しているガンダムやうる星やつらのオマージュは名探偵コナンの作中にたくさんあるのですが、タッチのオマージュはあるのか不明。(発見されていないだけ?)

まぁ、「目が同じ」と言っているので、影響は画のほうに出ているのかもしれません。あまり気にしたことはなかったけど、そういえば、ヒロインの目とか似ているような。

それに、「ラブコメの先生」ということで、コナンはラブコメ推理漫画ということもあり、恋愛ネタの話し作りの参考になっているのかも。

タッチって、度々再放送されてるけど個人的にじっくり見た事ないんですよね。数話見て、その後続かない(笑)なので、話はあんまりよくわかりません。

和也の死はストーリーの核となる部分だと思うのですが、コナンでも今後重要人物の死はあるのかどうか。(日常編の殺人は毎回ですけど。)

キャラが死なないと言われている某人気漫画でも主人公の兄が理不尽に殺されました(笑)それがストーリー上意味を持ってくるのですが… 犠牲なしにドラマチックな演出は難しい。タッチも和也が死なずにごく普通に生きてたらタッチにならなかったんじゃないかなと。

名探偵コナンでは宮野明美がリアルタイムで死にましたが、物語の初めのほうで登場間もなくだったので、感情移入する期間が短く比較的あっさり流されてます。ピスコやカルバドスは悪人なので気にもされませんが…

警察関係者だと過去に死んでいたケースはわりとあるんですけどね。殺人漫画という暗い世界観を明るくしてくれる警視庁組みが死んだらショックを受けそう。コナンは都合良過ぎるくらい王道漫画なので、たぶん大丈夫でしょう。

元々キャラが死なない漫画で重要キャラが死ぬ場合は通常、その死に意味がある、ストーリー上の必要性がある時。あるいは、前もってフラグが立っている、読者に伏線を提示して予測しながら楽しんで欲しい時。組織編に関与しないレギュラーキャラは”必要性”がないので死ぬことはなさそう。

人が死なない漫画なのに、何の理由もなく突然誰かを殺したりとか、そういうのは少年漫画は意外とあるのですが、ちょっとひねくれてるというか、「どうだ驚いただろ」的な作者の自己満足もあったりします。名探偵コナンは王道漫画であり、ミステリーでもあるので、推理(フラグ)なしの無意味な突然死はたぶんないんじゃないかと思います。

「ライバルだからサインやらねー」はちょっとキツイ(笑)その後息子に交換条件でもらったということは、本当にそれで断られたのか。

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