ダ・ヴィンチ【2014年 05月号】

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佐藤健×青山剛昌

… 青山:俺もね、子どもの頃そういうことやって遊んでいたんですよ。少年探偵団を結成していたの。俺は探偵ナンバー3番。長嶋茂雄さんの大ファンだから。

佐藤:先生は学校の勉強は得意だったんですか?

青山:いやあ、そうでもないなあ。でも数学は好きでしたね。

… 青山:ミステリーを描くのは数学に近いんですよ。パズルを解くような感じ。

野球好き、長嶋好きは過去に「SDB10,SDB30」などでも言及していました。

作者の家系については、同じくSDB10などのインタビューでも語られています。(このダ・ヴィンチの別のコーナーでも。)4人兄弟で科学者とエンジニアと医者なので完全に理系一家です。

絵が得意で理系(相談できる兄弟がいる)。小説と違い絵を描く漫画で、科学トリックを多用する(名探偵コナンでは特に)ミステリーを描くことは青山先生にとっ最大限能力を発揮できるステージであったのではないかと思います。

小説は書かないと他のインタビューで言っているのですが、自分の特長を良くわかっているからこそ。文章力で勝負しようとしても抜きん出ない。努力して結果が出せたのは適性があったからでしょうか。

青山:映画もね、俺が企画に参加してますから。『時計じかけ~』は1作目だし、全力投球。セリフもほとんど俺が考えました。今度の『異次元の狙撃手』も、参加してますよ。原画も一部描いてます。赤井秀一が出てくる回想シーンとか。

「赤井秀一が出てくる」!?と思ったら、回想シーンか。久々にCMで赤井の声を聞いたら、そろそろ登場が待ち遠しくなりました。

やっぱり、出ないと忘れられちゃう。赤井は忘れられることはないと思いますが、新出先生とか… 昔は人気ランキング上位の常連だったのに、今はもう入ってこないでしょう。芸能人とかもそうですが、世間の人気なんて露出度に比例します。

佐藤:赤井かー!ですよねー、やっぱり。その話ですよね。気になるな。ちなみに、先生は何巻まで続けようとか、構想はあるんですか?

青山:今はないですね。昔は100巻までって言ってたの。でも、余裕で超えそうだから(笑)。巻数は考えないようにしてます。

100巻発言は以前撤回(話そうDAY【2013】など多数)していますが、”余裕”で越えそうらしいとのこと。

これまではざっくり見積もると5年で20巻弱のペース。100巻まで続かない発言の時に、切りのよい25周年で大体その巻数にはなるけど、「ちょっとやること多すぎて終わらせるの無理じゃない?」と世間からは思われていた。

30周年で120巻くらい。まぁ、さすがに10年以上先までの構想は現時点でまだないんじゃないかと。「考えないようにしている」とのことですが、たぶん、この辺には「終わらせようと思えば終わらせられる、あとはその時の気分。」くらいまでには持ってくるのかなぁという気はします。

以前も、もう組織編は7,8合目まで到達しているのか?ということを書いたのですが、現在、コミック未収分で84巻。当初の考えだとあと10数巻。組織編はせいぜい2年半に1回程度。今年の組織編の後にもう1つ挟んだら、その次はもう最終決戦だったという計算。つまり、バーボン編の後は考えていなかったんじゃないだろうか?という憶測も。

その後に「組織の新キャラは登場する」と発言したので、新しい組織編を考えたのか、元々最終編が短い予定であったけど、バーボン編を後付け要素で引き伸ばす計画ができたのかわかりませんが… とりあえず、まだまだ推理することはたくさん残っているし、最近コナンに興味を持った人でもボスの正体等、じっくり考える時間はできたのではと思います。

⇒85巻でバーボン編は一区切りし、ラム編突入。(組織のNo.2なので、最終編まであと一歩かと。)

佐藤:20年間『コナン』を続けるのは、尋常じゃないですよね。やっぱリトリックを考えるのが一番大変ですか?

青山:トリックは、最初に担当編集者と打ち合わせをしながら考えます。だから、担当が変わると面倒なの。黒ずくめの組織のボスは誰か、とか一から全部教えないといけない

…佐藤:ボスはいつくらいから決めていたんですか?

青山:ああ・・・うーん、まあね、このあたりかな。(単行本のある巻を取り上げる)

一同:おおおー!!大ヒントじゃないですか!

佐藤:これはダメだ。その巻読んだらわかっちゃう。いっちゃダメです

黒ずくめの組織のボス、担当に教えてるのかー!?そりゃそうか。「その巻読んだらわかっちゃう」??

「あの方」のキーワードが最初に出たのがコミック24巻。ただ、この時点で”あの方”という名前は出したけど、灰原の時のように伏線だけでまだ登場はしていないかもしれないし、既に出ている人物かもしれない。

プロットは考えないって末次由紀さんとの対談で言っちゃってるんですけど、名探偵コナンの組織編はボスの正体と組織の目的を推理するのが主目的みたいなもので、いわばそれが日常編でいう犯人とトリック。

「24巻で「あの方」と書いたけど、その時はまだボスは誰か決まっていなくて気分次第だった」。という可能性はまずないはず。日常編で犯人とトリックを後に決めるなんてことはない。

で、「いつくらいから決めていたんですか?」という質問なので、それはあの方というキーワードが出る前、指差したのは24巻(含む)より前になるはず。ただ、「決めていた」=「その巻に伏線」とは限らない。

恐らく、灰原を組織の重要な研究者として登場させようと考えた時点で、ジン&ウオッカだけでない、黒幕と研究者等大規模な組織の構成図を大まかに練っていたはずなので、ボスの存在は恐らく2巻で頭にある。

2巻以前に既に伏線という可能性もあるけれど、この回答の意図は恐らくボスの存在を意識した(キャラクターを考えた)時点ではなくて、コミックで指差して(それを読んだらわかる)なので、最初にボスの伏線を張った時点という意味。

ポイントは一同が「おおおー!!大ヒントじゃないですか!」と言ったところ。「ボスはいつくらいから決めていたんですか?」という質問に対して、(ボスのキャラを考えてたのは1巻だから)と1巻を指し、(でも24巻まで伏線は一切ないけどね)だったら、ただの意地悪。

一同が驚いたのは先生が取り上げた巻にボスのヒントがあると思ったから。例えば、あの方候補で有名な烏丸蓮耶が登場したのは30巻だけれど、30巻を取ったからと言って、「烏丸だ!」と思ったわけではないはず。中身も見ないでそんなのはすぐにはわからない。佐藤さんはもちろん、他のスタッフも。普段考察してる人ですらなかなか厳しい。それに、30巻の違う人物かもしれない。

佐藤さんの「いつくらいから決めていた」という質問は「いつくらいから登場させたのか(伏線を張っているのか)」という意図で、質問した時にそこまでの意味はなかったとしても、少なくともそれに対する回答となる「単行本のある巻」はそこに伏線があるという解釈をしている。

もし作者が本当にボスを思いついた時期だけを元に何のヒントもない巻を取り上げたのなら、会話が成立していない。それに、「その巻読んだらわかっちゃう。」と佐藤さんが言ったことで、自分が行ったことを佐藤さんがどう解釈したのかはわかるので、「ん?その巻見てもまあわかることはないかな、何も描いてないし。単純に考えた時期ね。」とフォローが入るはず。

つまり、作者も最初に伏線を張った巻という意味で答えているのではと思われる。(というか、具体的にキャラ付けをした時期=最初に伏線を張った時期と重なるのかもしれない。)

一同が驚いたのは1巻(あるいは本当に最初の数巻)だったので、かなり絞られてしまうと危惧して驚いたが、作者は本当に頭の中で描いていただけの時期を指差しただけというのも、まぁ無きにしも非ずだけとそんなのだったらこれらのやり取りはかなり間抜け。

一同が「その巻読んだらわかっちゃう」と驚いている間、青山先生はニヤニヤしながら見守っていたのではないかと(笑)。決して、間違って解釈してるけどまぁいいか、なんてことは思ってないはず。

とは言え、佐藤さんが「その巻読んだらわかっちゃう」と言った件。これは書いてあるかを直接確認したわけではない。この発言をしたのは、先生が特定のコミックを指差すというピンポイントで回答してきたため、その巻をくまなく読めばわかってしまうのではないかと考えたためと思われる。そのため、具体的にどんな伏線なのかは不明。

ボスに繋がる重要な伏線があるのか、ボス自体(名前)が登場しているのかわからないけれど、コミックの早い段階では「慎重居士」みたいな特長を表したわかりやすい伏線はまだない。24巻でボスの存在を示す「あの方」というキーワードが初めて意味深に出たわけで、それよりも前にあの方の特長がわかりやすく出るわけがないのは当たり前なんですが。

ということは、それなら指差した巻に名前が出てるって可能性も。まぁ、インタビューの発言はどうでにも解釈できてしまうので、これであまり捜査範囲を狭めないほうが良いとは思います。(24巻含むそれ以前に何らかの伏線があることは信じても良さそう。)

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