宮野エレーナが「ヘルエンジェル」と呼ばれた理由とその名前の意味

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ヘル・エンジェルの具体的な意味

「ヘル・エンジェル(地獄に落ちた天使)」はエレーナの元からの悪魔のような人格からそう呼ばれたわけでもなく、ある時期を境に悪魔のような人格に変わってしまったという伏線も、ここまではない。

では、「地獄に落ちた」が文字通りの意味ではないのだとしたら、なぜ「ヘル・エンジェル」と呼ばれるようになったのか?また、その意味は何なのであろうか?

ヘル・エンジェルと言われるようになった理由

天使だったエレーナがなぜ地獄に落ちたのか ──

「ヘル・エンジェル」がエレーナの人格を表現したものではないとすると、この「地獄に落ちた」の意味するものは、「怖ろしい」とされる薬の開発・組織のプロジェクトに携わったからではないだろうかと考えられる。背信行為による堕落。

黒の組織は様々な凶悪犯罪を犯し自分たちの目的を達成しようと企む悪の組織。ラボの仲間が夢のような薬と呼んでいるものの、宮野夫婦は「怖ろしい」薬としていることから、組織は決して正義のために薬を研究しているわけではなさそうである。(コナン新聞では、「007の悪いヤツ」「金の流れを牛耳ろうとしている」などの発言あり。)

天使とされるエレーナが、自身もAPTX4869のような非倫理的な薬の研究に手を染めたのだから、所謂、少年漫画的な「追放された(地に落ちた)天使」「羽のちぎれた天使」「黒く染まった天使」といった意味を持つ「ヘル・エンジェル」と呼ばれるようになったのではないか。もちろん、エレーナ自身には別に目的があってのこと。

ちなみに、「地獄に落ちた」⇒悪い薬の研究中の事故で死んでしまったためにそう呼ばれるようになった。文字通り、悪い事をして死んだので地獄落ち── と考えられなくもないが、これだと、事故死する(したとされる)前は「エンジェル」だったことになる。

「ヘル・エンジェル」と呼ばれるようになった時期を特定できる箇所は今のところないので、この点についてのはこれ以上説明のしようがないのだけれど… まぁ、この辺は後の情報で明らかになってくるか、他の可能性と比較判断していくしかない。今のところ、こう考えるような根拠もない。

宮野夫婦の死因 ─

灰原:「父と母の研究所が火事になって薬の資料と一緒に2人共焼死したのよ・・・」「組織の人達からは不運な事故だったと聞かされていたけど・・・」 File:948

File948で、宮野夫婦の死亡理由が「研究中の事故死」から「(研究中の?)火事による焼死」と、より具体的になった。なので、死亡要因とヘル・エンジェルと呼ばれるようになったことに直接の因果関係はなさそう。

エンジェルが死亡したが、天国へは行けず地獄に落ちたからヘル・エンジェルと呼ばれるようになったと考えられなくもないけれど、その場合は天国へ行けなかった理由、生前の行いに意味があるのではと。

マッド・サイエンティストと類似

コナン:「学会から追放されたマッドサイエンティストを知ってんのか!?」

博士:「マッドサイエンティスト?」「気さくで感じのいい男じゃったぞ・・・ワシの発明品も気に入ってくれとったし・・・」 File:398

灰原の父である宮野厚司は「マッド・サイエンティスト」として学会を追放されている。

「マッド・サイエンティスト」は一般的に非倫理的、または、社会的な影響を考慮しない、自身の探究心や野心のみを動機に社会に脅威を与える可能性のある研究を行うような人物を意味する。

これも、「マッド・サイエンティスト」と呼ばれる理由に「宮野厚司の性格がどうだから~」ということは関係ない。

性格が明るかろうが暗かろうが、上記の定義に当て嵌まるようであればマッドサイエンティストに当てはまる。実際、阿笠博士曰く、宮野厚司はきさくで感じの良い印象だったようである。

宮野厚司がなぜマッドサイエンティストと呼ばれるようになったのかと言えば、これはシンプルに組織の研究によるものであろうと考えられる。組織が厚司に注目したのはその理論に興味を持ったからであろうが、本を出版し、後に大きな研究施設にスカウトされる頃は、まだ学会を追放されてはいないのではと。

また、これによりエレーナが言う開発中の「怖ろしい薬」は、使い方によっては本当に社会的に悪影響を及ぼしたり、非倫理的な実験を伴うものであるとわかる。

しかし、ミステリートレインの内容からもわかる通り、宮野夫婦は「願いを込めて」薬の開発をしている。決して薬を悪用しようとしているわけでもなく、自分の欲望を満たすための身勝手で作っているわけではない。

つまり、マッドサイエンティストはあくまで、宮野厚司の研究に対する表向きの評価であり、内面を表したものではない。これについてはエレーナと同じ。

厚司とエレーナは夫婦同じ思いで薬の研究をしている。そして、夫の厚司はマッドサイエンティストという異名を付けられていることから、当然共同で研究している妻にも同様の呼び名が付けられるとも考えられる。

灰原:「知りたくなった・・・じゃダメかしら?」「私の両親が本当に組織で噂されていたような人物かどうかを・・・」「あの明かるい、あなたのお母さんに会ったら無性にね・・・」「でも、どうやらマッドサイエンティストの父はともかく・・・・・・」「母は無口で陰気で何を考えているかわからない人だったみたいね・・・」 File:424

灰原は「私の両親が本当に組織で噂されていたような人物か~」と、二人の呼ばれ方に関心を持っていたが、どちらも同じような意味で捉えている。

ベルモットにとってのエンジェル

実は、「エンジェル」のキーワードは「ヘル・エンジェル」以外にもう一つ使われている。ベルモットの「エンジェル」。

シャロン:「この世に神様なんているのかしら?」「本当にそんな存在があるのなら・・・」「一生懸命生きている人間は誰も不幸にはならないんじゃない?」「そう・・・私にエンジェルは微笑みかけてはくれなかったもの・・・一度もね・・・」 File:350

シャロン(ベルモット)は「この世に神様なんていない」「エンジェルは一度も微笑みかけてくれなかった」と言っている。

この微笑んでくれなかった「エンジェル」とは何なのかがポイント。組織には似たようなキーワードを持つ「ヘル・エンジェル」がいたはずだが…

シャロン:「あなたの言う通り・・・私にも天使(エンジェル)がいたみたいって・・・」 File:354

新一と蘭に出会う前は天使は一度もシャロンに微笑みかけなかった。しかし、自分にはいないと思っていた天使(蘭)との出会いにより人生観が変わり、組織の心臓を撃ち抜くことが出来る「シルバーブレット」に希望を抱く──

組織には天使のようなエレーナがいたはずであるが、彼女はベルモットにとって天使に成れなかったのか。

無口で陰険なエレーナが自分に笑顔を見せることはなかったと言うのはギャグオチだけれど、これもある意味遊び要素的に”かけている”のかもしれない。「微笑みかけなかった」というのは比喩で、自分の期待や願いに応えてくれなかったといった感じであろうか。

参考↓
ベルモットの真意・目的

ベルモット:「でも、まずはシェリー、貴方・・・」「恨むのならこんな愚かな研究を引き継いだ貴方の両親を・・・」  File:434

ベルモットは組織の研究を「愚か」と考え、灰原には両親を恨めと言っている。ベルモットは研究と宮野夫婦に否定的で、それが理由で灰原は生かしておけないと考えているのだから、ベルモットにとって、エレーナはエンジェルではなくて、まさに「ヘル・エンジェル」でもある。

そして、これが前提であれば、天使だったエレーナでさえ組織の研究に手を染め地獄に落ちた──

組織の研究を良いものだと思っていないベルモットにとって、それは絶望的な出来事。だから、ベルモットには「天使は微笑みかけなかった」そして宮野夫婦を恨んでいる… と話が繋げることができる。

これも、前述したマッドサイエンティストの件同様に、「ヘル・エンジェル」の呼び名が組織の研究・薬絡みであると考えられる根拠となり得る。

北欧神話

「ヘル」は北欧神話で老衰、疾病による死者の国を支配する女神で、「北欧神話の中で唯一、死者を生者に戻すことができる人物」とされる。

Wikipedia

これに関連するのが以下のシーン──

コナン:「・・・我々は神であり悪魔でもある・・・なぜなら・・・」「時の流れに逆らって・・・」

灰原:「死者を蘇らそうとしているのだから・・・」 File:380

高飛車な女が板倉卓に電話をかけた時のセリフだけれども、「我々は死者を蘇らせる神(悪魔)である」と似たようなことを言っている。

もちろん、「死者を蘇らす」ことはそのままの意味ではなく比喩であると考えられ、灰原も直接否定している。ただ、組織の目的(APTXの効用)はそれに関連したことだろうと想定できる。

エレーナがAPTXを開発できる唯一の頭脳を持っていた、もしくは薬の完成に必要な何か特殊な条件を備えていたのかは不明だが、「死者を生者に戻すことができる天使」を例えて「ヘル・エンジェル」と呼ばれていたとも考えられる。もしくは、APTXの考案者がエレーナであったのかもしれない。

実は、神話を参考にしたネタはこれ以外にも使われていて、ベルモット不老の重要な伏線であった。
↓「ゴールデン・アップル(黄金の林檎)」の項を参照
ベルモット不老の秘密

「ヘル・エンジェル」の名が始めて出たのが41巻のベルモット編だったことを考えれば、ベルモット編で神話をオマージュした伏線が他にも使われている可能性はありえる。

単に「死者蘇生」のキーワードが被るだけでなく、この神話ネタの活用も「ヘル」が女神ヘルを意味しているのではないかと考えられる根拠。

二つの意味の表と裏

作中の根拠としての「ヘル・エンジェル」の所以は薬の開発にあるのだけれど、「ヘル・エンジェル」の意味自体は「地獄に落ちた天使」のシンプルな解釈。

灰原が「地獄に落ちた天使」と自分で解釈しているところからすると、それは表向きの意味で、神話のヘルが隠された本当の意味ようにも思えるけれど、遊び心的に神話ネタを”かけた”だけの可能性も。いわゆるオマージュなら、これが伏線で具体的に回収されるかどうかはわからない。

もし、女神ヘルが本当の意味だった場合、板倉の件と合わせて「死者蘇生」が重要になるだろうと考えられ、このキーワードを元に薬の効果を突き詰めることができそう。ただ、前述したように、単純に人を生き返らせようとしているわけではないようではある。

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更新日:2018-3-25

宮野エレーナが「ヘルエンジェル」と呼ばれた理由とその名前の意味」への8件のフィードバック

  1. 管理人 投稿作成者

    >>H. K さん

    キュラソーさんと同じですかね。違ったらすいません。

    ん、ちょっとわかりません(笑)我々は神=悪魔なわけですが、悪魔はエレーナを意味し、つまり我々=研究者たち。我々研究者は神でもあり悪魔でもあるって意味ですかね。まぁ、その研究を主導しているのは組織なわけですから、研究者に限定しなくてもいいと思いますが。

  2. H. K

    「我々は神であり悪魔でもある~」ってつまり、
    “神”=”悪魔”=”死者を蘇らせようとしている(比喩)”ということで、

    悪魔=地獄に堕ちた天使=エレーナ

    死者を蘇らせようとしている(比喩)薬を作っているエレーナたちを組織の人達が(もしくはエレーナ自身が)そう呼んでいたって言うのは考えられませんか?

  3. 管理人 投稿作成者

    >>774 さん

    ストレート、なのかわかりませんが(笑)

    最初は「実験に犠牲は出せないわ」と言って、周囲から「エンジェル」と尊敬されていた人間が、「やっぱり人間で試したい」と言い出してたくさんの人を殺したから「ヘルエンジェル」と呼ばれるようになったってことだと思いますが… それだったら何?という、オチがない感じなのでストレートといえばストレートですかね。

    ミステリーだからストレート過ぎじゃ駄目なんでしょうけど、どうにも考えられるので、エレーナが方向転換して人体実験を行うようになったという根拠が出てこないと、現時点では何とも言えないですね。今のところ、

    ・「ヘルエンジェル」と呼ばれたエレーナは名前通り悪いイメージ。⇒娘にテープを残していた正真正銘のエンジェル。(残したのは死期を悟る前なので、その時もちゃんとエンジェルであり極端に性格の豹変はしていない)

    ・ミステリートレインで「ラボの仲間は夢のような薬~」に対して、宮野夫婦は恐ろしい薬と認識しながらも「シルバーブレッド」と期待して別の意図を持って作っている。そのために自分たちが娘と別れなければならない。

    と、悪い人に見せて実は正義の目的を持って動いていたという流れで進んでいますので、ヘルエンジェルと呼ばれていたエレーナが名前の通りひどい人間であったと落とす意味があまりないような気はします。

  4. 774

    もっと単純に、若返りの薬(仮定)を作っていたはずのエンジェル(この時点では素直な愛称)だったが成功品を作り上げることが中々出来ず、その仮定で人体実験等に使われた人を殺してしまった(のちに原作1話における未完成の毒薬発言)
    この工程によって元々の愛称であるエンジェルにヘルの頭文字を付けて皮肉交じりにヘルエンジェルと呼ばれるようになった

    という考察はストレート過ぎでしょうか

  5. 管理人 投稿作成者

    >>匿名 さん

    「死の天使」面白そうなので、後でちょっと調べてみます。

    安室がエレーナを誤解している可能性もありそうですね。昔は優しかったのに、何かで悪に染まってしまったとか。

    逆に、安室が事情を知っている可能性もありそうです。本当は悪人ではないのに、誤解されて悪人呼ばわりされている。あるいは、本当に悪に染まってしまった理由とか。

    安室が志保を死んだと思っているのかどうかは、一応まだ保留にしておこうかと。

  6. 匿名

    >「サタン」「デビル」「デーモン」などの直接的な表現ではなくて、あえて反対の意味になる「エン
    >ジェル」の否定をすることで悪魔的な意味を表している。

    アウシュビッツで人体実験などをしていたメンゲレ博士という人が
    「死の天使」というあだ名だったのを思い出しました。

    ミストレで安室が志保を「ヘルエンジェルの娘」と呼びましたが、
    灰原と同じようにエレーナを誤解している可能性もあるのでしょうか?
    (組織入り前に会ったのが最後であったとすると)
    志保が死んでしまったのにあまり気を留めてなかったようなので。

  7. 管理人 投稿作成者

    >>NS さん

    エレーナが組織入りする前から世間から「エンジェル」と呼ばれ有名であったと言う事実が出てくれば、組織入りしたことで「ヘル・エンジェル」と呼ばれるようになったというパターンも出てきますね。

    薬の開発については、ミステリートレインで宮野夫婦は自分達の意思で開発していることが明らかになりました。(ただ、ラボの仲間とは違い意図を持って)

    エレーナの本当の性格にがどうだったについては、作中からは推測以上のことは難しいかもしれません。宮野厚司が組織の外でもきさくな性格だったことからすれば、エレーナがわざと暗い性格を演じる意味はなかったような気はしますが。

  8. NS

    「ヘルエンジェルの意味」について、根拠はないですが思いついたを書こうと思います。
    もっとも、すでにあなたが推測されたものと近いですが。

    「地獄に落ちた天使」の「地獄」は組織のことだとは思います。
    自分が「地獄に落ちた天使」でイメージしたのは、
    元々はお人好しなぐらい優しい女性が、
    一度でも刃向えば死刑になる恐れがある凶悪な犯罪組織のギスギスした雰囲気にのまれてしまった
    という感じです。

    そして、組織のボスの命令で「幼児化できる薬」を宮野夫妻も含めた研究チームで製作することになり、
    宮野夫妻だけは、むりやり幼児化させることの危険さを理解していたが逆らうことはできなかった。
    なので、組織のボスに「時の流れに人は逆らえないのにそれを無理やり捻じ曲げようとした罰」
    が下るのを願って、あえて薬を作ることにした。
    というのが、自分の予想です。

    無口で根暗だと評されたのは、そのようなことを考えてると悟られないようにするために
    そうせざるを得なかったからだと思います。

    この予想だと、宮野夫妻の願いは理想の形で叶えられてハッピーエンドってことになりそうですね。

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