月刊名探偵コナン新聞【第一号 SIDE CONAN】

sponsored link

青山剛昌先生 作者インタビュー ─1

まだ10年たっていない感覚・・・

Q:連載20周年を迎えました。どんな気持ちですか

A:いやぁ・・・もう20年もたっちゃったのか?というのが正直なところです。何か7~8年前に始めたかな、・・・という・・・まだ10年たってないな。って感覚ですね。

じゃあ、まだまだ続けられますね!

Q:日本はもちろん、世界中で老若男女に愛されています。なぜだと思いますか

A:世界中の人が、ミステリーが好きだからじゃないですか?自分じゃよく分からないですね。それと、あまり子ども向けにしていないし、ほとんど大人に向けて描いている。子どもは頭がいいんで、わざと楽しませてるんだろ、みたいなテクニック、子どもだましをすぐに見破るんですよ。子どもは、大人が読むものには興味津々じゃないですか?そういうのを意識しているのが、いいかと思うんですが。

大人向けに描いてるからこそ大人になっても見続けられるし、長く愛される。子供向けだと卒業しちゃいますので。

長く愛されるのはサザエさん方式だけでなくて、組織編というちゃんとしたストーリーがあるからかも。これが他のミステリー漫画と一線を画しているのではないかと。もちろん、「幼児化」というファンタジー要素だったり、親しみやすいキャラだったりとか色々あると思いますが。

Q:では連載20周年の青山剛昌先生的一番クイズをお願いします。まず、一番お気に入りのエピソードは

A:東都タワーでの爆弾事件です(「揺れる警視庁1200万人の人質」=36,37巻収録)。あれは、いろいろなキャラ、ストーリーがうまくはまった。会心のできです。

これは「オトナファミ6月号【2011,2013】」でも語っています。「揺れる警視庁」は世間でも1番人気かも。ベスト3には入ってきますね。王道なので下手な?映画よりもストーリーは良くできているくらい。

Q:今まで描いた絵の中で、一番会心のカットは

A:小さくなってから、初めて新一が出てきて、「そいつは違うな」と言って、見開きで登場させた「外交官殺人事件(10巻収録)です。これはやりたかったシーンで、やってやったぜって感じでした。」

新一の登場の時ですね。個人的には灰原がコードネームシェリーを明かした場面が好きです。あれは名シーンかと。

Q:漫画家や小説家は寝ないで仕事する、とよく聞きます。最長不眠記録は

A:丸2日間、寝ないのは無理だなぁ。若い頃、三十数時間というのはありましたね。今は無理だけど・・・。寝ないといい絵が描けないんです。いい話も。(寝ないのは)まねしない方がいいですね。ダメージが大きいんで、次に復活するまで、寝ちゃうんです。

睡眠時間3時間をずっとやってましたね。話を考える時は寝ますけど、絵を描く時はほぼ3時間ですね。ナポレオンが3時間睡眠だったというんで、じゃあ俺もできるな、と思ってやってたんだけど、最近の調べで、ナポレオンは3時間睡眠を1日2回寝てたって・・・マジかよ、普通じゃねぇか!と思った。それを聞いて寝ようと思いました。

最近はナポレオンは単なる睡眠障害だったという説も… 睡眠時間については「SDB60」「話そうDAy【2014】」なんかでも語られていますが、昔は3時間くらいだったのが、今は昼寝が30~1時間があるそうです。あんまり変らない(笑)

Q:最長休日期間は

A:休みはないですね。ほとんどずっと仕事してきました。ドラマもミステリーを見ちゃうし、これも仕事だなぁと、純粋に楽しめないというか。3日間で話を作るんです。構想して、ネーム(セリフや物語など文字を書く)に入るまでの何時間かは、ボーっとしています。その間に映画を見たりゲームをしたり、というのが最近の1日目です。実質2日でネームをやってます。推理小説を挿絵付きで書いているようなものですから、大変ですよ。普通、えらいミステリー作家さんとか、原作がつくじゃないですか。(原作が)自分ですからね。

一種の職業病的な。たまにはバカンスにでも… 日常編1回休んだところで問題ありません。たぶん。

常に好奇心を持つ。例えば、映画を見ても「つまんねー」じゃなくて「自分ならこうするのに」みたいに問題意識を持って見る。みたいなアドバイスを「コナンドリル」でしています。

「何をやっても仕事に関連付けて考える」みたいな習慣、どんな職業でも大人になるとどうしてもそうなっちゃうんですが、それが純粋な息抜きとか無心で楽しむとかの感覚をなくしてしまう部分もあるのかもしれません。

Q:一番のスタミナ源は

A:巨人!あとカレーは好きですね。都内の某店のカレーが大好きで、担当編集長に買ってきてもらいます。おいしい。多分、俺的には世界一うまい!断言できます!あれ太っちゃうと思うんですけどね。すごいカロリーで。(今は)太っちゃってますし(苦笑)。

Q:20年間で体重の最重量記録は

A:最近、八十何キロというのがありまして、70キロ台にしたいんですけどね。

Q:逆に最軽量記録は

A:50キロ台ですよ!!昔、ガリガリでしたから。食べても太らない体質だったんですが、人より起きてると腹が減っちゃうんですね。最近、それに気付きました。あと、頭を使うと甘いもの、チョコレートなどを食べたくなる・・・太りますね。

若い頃に太らない体質の人は、習慣的に食べ過ぎになって太ることも… あと、やっぱり起きてるとお腹が空きます。「SDB70」によると、ダイエットには失敗したそうで。

Q:一番うれしかったことは

A:最近じゃ、劇場版「ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE」(亀垣一監督)がヒットして良かった。心配でしたけど、300万人動員・・・すごいですね。失敗したら(コラボした)モンキー・パンチ先生に悪いなと。

モンキー先生は「僕はできたのを見るのが好きなんだ」と言ってらっしゃったけど。(13年は)映画2本は大変だったよ~。脚本チェックすれば、俺の仕事が終わると思ったら、コンテがシナリオからあさっての方向に行っていたから、一生懸命戻して・・・大変でした。公開前に「いろいろ直しましたよ」って、ものすごい言っちゃったから、外れたらどうしよう・・・やべぇな、俺の責任になっちゃうなと。正直良かったですよ、今までのコナンの映画より、一番かかわりましたよ。さらに、今秋のスペシャルアニメ企画もあり・・・ボロボロですよ(苦笑)。

そして14年度は20周年記念と…スペシャルアニメも楽しみです。

Q:過去のインタビューでは「ここまで長く続かないと思っていた」と語っています

A:そう。とにかく話を考えるのが大変だし、こんなに文字数の多い漫画が、受けるわけがないと思っていました。

Q:文字が多いだけじゃなく、主人公にメガネをかけさせるなど、連載開始当時はタブーと言われたことにいくつもチャレンジしています

A:タブーがすごくいっぱいありますね。当時は、メガネをかけて受けているキャラって、「ドラえもん」ののび太君と「Drスランプ」のアラレちゃんしかいなかった。のび太君は格好いいわけじゃないし、アラレちゃんもかわいいけど女の子だから・・・。

今、メガネをかけてる格好いいキャラ、いろいろいるでしょ?コナンのおかげですよ!「スーパーマン」のクラーク・ケントは正体を隠す時に、格好悪くするためにメガネをかけている感じなので、それもちょっとオマージュしています。コナンも正体を隠しているじゃないですか。

コナンも格好いいわけじゃないような?

「未来少年~」超えハッタリ

Q:ほかのタブーは

A:コナンという名前です。「未来少年コナン」がありましたから、当時の編集長から「やめた方がいいんじゃないか。ドイル君にしろ」と言われました。「いやぁ・・・コナンでいいですよ」って、ぶっちゃけ、腹の中では「どうせすぐ、終わるんでしょ」って思ってたから。ハッタリというか「『未来少年コナン』を超えてあげますよ」って、言ってましたけど。

ドイル君じゃなくて良かった。

Q:ある意味、長編小説ですよね。文字については、編集部から少なくしてほしいとリクエストはなかったのですか

A:ありました。実際、ちょっとだけ少なくしました。(原型は)もっと多かったですね。推理小説やミステリーが好きなので、3カ月で終わるかも知れないけど、これからやっていくなら自分の納得のいくヤツじゃないと嫌。だから「この文字数を読んでくれないと無理だ」と言ってて、半分ワザと多めに書いたんです。人が死んでる、どうやって死んだんだ、水辺で死んでいる・・・みたいに、どんどん文字数が増えていくんですよ。

たまにやたら小難しいのがありますね。

連載開始時のキャラ設定、タブーに挑戦云々は昔「コナンドリル」でも語っていました。

次ページへ

sponsored link
コメントはこちら