【敵か味方か】 安室透の現在の立ち位置

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キールと同じなのか?

安室の立場を検証するのなら、秘密主義という意味ならベルモットと共通であるが、公安のスパイとして考えるのなら、CIAのスパイとして潜り込んでいるキールとの比較が適当だろう。

安室は公安からスパイとして送り込まれ、情報の収集をしているのか…

それだとキールと全く同じである。作者はそんなつまらないことをするだろうか?まぁ、CIAの前に登場したFBIも以前スパイとして潜り込み、バレて撤退するということをしているが。

しかし、さすがに3度も同じことをするだろうか、しかもキールと全く同じというのは芸がない。FBIは過去の話である。

もし安室が単なる情報収集用のスパイであり、組織に対抗する側のキャラとして、後にキールのようにコナン達の仲間になるのなら、赤井が自らの死を偽装してキールを再び組織に潜り込ませた努力の意味がなくなってしまう。

というか、シルバーブレットである赤井に匹敵する能力の持ち主が今もバレずに組織に潜入しているのなら、そのうち安室が組織を壊滅できそうである。

わざわざ赤井に対抗できる組織のキャラとして安室を登場させたのに、それが味方になってしまったら、あっという間に組織を制圧できるくらい戦力が偏ってしまう。推理としては邪道だが、漫画として成り立たない展開というのは考え難いのである。

キールの特長

ジン:「どうしたキール?」「早くDJを座らせろ!」<キール?>

・・・

水無:「そう・・・」「ありがと・・・」「靴を拾ってくれて・・・」「助かったわ・・・」「本当に・・・」 File:502

kir_thanks_f502

土門康輝暗殺のためにターゲットをスナイパーの射程範囲に誘導する役を受けた水無は直前に躊躇するが、コナンの機転で暗殺劇を免れることになった。

その時、コナンにかけた意味深な「助かったわ」はもちろん、靴を拾ったことではなくて、計画を破綻させてくれたことに対する感謝である。

kir_accident_f503

後にキール自ら土門を射殺する役を引き受けることになるが、(ベルモットが行うはずだったおとり役とキールが入れ代わっている。)途中、飛び出してきた子供を避けるためにバランスを崩して、自らが事故を起こしてFBIに捕らえられてしまう。

水無:<まるで戦場です!!><突然爆発した化学工場!まだ未確認ですが死者は100人を越える模様で・・・><今、工場のそばにある病院にぞくぞくと運び込まれています。><日売TVの取材中に起きたこの大惨事、かくいう私も巻き込まれて少々ケガを・・・>

<すみません!AB型の方いませんか!?><血が足りないんです!!>

水無:「私、AB型です!!」

<ん?あなた、ケガしてるじゃないですか!!>

水無:<あ、はい・・・><でも私、血の気多いですから・・・>

<と、とにかく中へ!>

庵野:「な!」「ケガしてるのに他人に血を与えるこの優しさ!」「なかなか真似できないだろ?」「実はこの時、彼女も腕に何針も縫う大ケガしてて・・・採血した後ぶっ倒れて結局、彼女も輸血されたってかわいいオチもついてるけどな・・・」 File:586

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また、過去には採血した後に倒れてしまうくらい自分が大ケガをしていたにもかかわらず、献血のために駆けつけている。しかも、仕事である爆発事故のインタビューを放棄して人助けを選択した。

キールはこれらの出来事で、蘭や灰原に一歩も劣らないくらい自己犠牲心が強く、正義感の強い人物として描かれている。

注意すべきは、こうした行動は「何をしたか」だけでなく、内面を見抜くためのものであるから、本心で行動をしているかをしっかり判断する必要がある。下心のある親切というのはいくらでもある。

キールの場合自分にはデメリットであるにもかかわらず、相手のことを優先しているところがポイント。

上記のことは、キールが純粋な組織の人物ではない(少なくとも訳ありで、最終的にコナンの味方になってくれる。)伏線でもあった。

ジョディ:「・・・確かに・・・それが本当なら厄介ね・・・カンパニーなら我々FBI捜査官の顔を知っているかもしれないし・・・彼らは手段を選ばないから、捜す過程で杯戸中央病院で事を荒らげられたら・・・」 47巻

キール=CIAの伏線も多くあるのでそれでスパイだと判断することもできるが、ジョディ曰くCIAは手段を選ばない組織であり、民間人を犠牲にしてまで目的を達成することも考えられた。

手荒な手段はコナンサイドが取る行動ではないので、味方になるかどうかまではわからない。あくまで、キールがどんな人間として描かれているかである。

安室の独断行動

安室はキールの時のパターンとはちょっと違う点がある。1つは安室の行動面、もう1つは安室の人格面である。

安室は赤井とシェリーの捜索目的で行動していることがわかっているが、これは安室自ら言い出したこと。組織に命令されたわけではない。

一応、慎重居士なボスは赤井の死に懐疑的でバーボンに調査の許可を与えたようだが、ジンやその他のメンバーは特に疑いを持って積極的に再調査するようなことはしていなかった。

放って置いても情報収集が仕事のスパイとしては問題ないのである。また、小五郎の弟子入りについても同様で、一度白だと思わせることに成功した小五郎に再び疑いがかかるようなことをしている。

組織の目が一般人にまで向くことになり、下手をすれば関係のない人達まで巻き込まれてしまう可能性もある。コナン達にとっては迷惑極まりない。

安室の行動は組織にプラスになることを自ら積極的に行っているのである。キールの場合は基本的に”待ち”である。

赤井への執着

シェリー捜索はどこまで本腰だったのかは不明だが、わざわざ火傷赤井に変装して真相を確かめるなど、赤井に対しての執着心は本物である。

安室と赤井はグルで、赤井を嫌っているのは組織を欺くための演技との声もあるが、赤井が自らの死を偽装してキールをわざわざ組織に戻したのに、赤井が生きていることがバレたらその意味がなくなってしまうし、キールの命も危うくなる。

それどころか、キールよりもっと優秀な安室が組織にいるのだから、最初からそんな回りくどいことはする必要はない。

また、安室は赤井のことを嫌っているだけでなく、憎んでいるようである。↓
少年サンデー33号特別付録の作者インタビュー

赤井をなぜ憎んでいるのかはまだ明らかにされていないが、作者はネットで噂されていると語っている。(必ずしもその通りになるとは言っていないが。)

ネットで噂されているのは宮野明美との関係である。まぁ、これはいくつか腑に落ちない部分もあるのだけれど、それ以外には今のところ考えられないので、たぶんそのままの展開になりそう。ここれは別項で考察。(明美関連は作者が否定)
赤井秀一に執着する理由

確かなのは、赤井に対してそこまでこだわるのはその憎しみが原因で、対決は本物になるだろうということ。

これだと、完全に白のスパイとして潜入しているキールとの比較よりも、ベルモットが灰原だけは生きていてはならないと考えているように、安室も赤井だけは許せないと考えているとすれば、立場はベルモットの方に近くなるのかもしれない。

しかも、この赤井の恨みというのは完全に個人的な都合である。組織のメンバーとしてなら、元々赤井秀一の抹殺は組織がやりたかったことであるので、利害関係が一致するため個人的な恨みが動機だったとしても問題ない。

だが、組織に潜入しているスパイなら、自分の感情で動いているというのはちょっとおかしな話である。普通はプロフェッショナルとして仕事に私情は持ち込むのはNG。

それに、犯罪者を止めるためにやむをえず殺してしまう場合はあるとして、自分から復讐のために人の命を狙うのは相手が誰だろうと許されることではない。これは名探偵コナンという漫画においての重要なお約束。

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