ミステリートレイン
灰原:(さっきの男・・・)(あの人に感じが似てた・・・)(でもあの火傷・・・)(どういう事?) File:819
灰原は車内にいた火傷赤井を見て諸星大を思い浮かべる。(この赤井はベルモットの変装)
安室:「ベルモットか・・・」「悪いが彼女は僕が連れて・・・」「手榴弾!!」「だ、」「誰だ!?」「誰だお前!?」 File:824
煙の中から帽子を被った赤井秀一と思われる人物が姿を現す。
バーボンは最初現れた影がベルモットだと思ったようだが勘違い。手榴弾を投げ込むのを見て「誰だ!」と叫ぶ。
はっきりと姿は見えなかったようだが、車内で世良を利用して死んだと確かめた赤井を再び調査することに。
緋色の~
赤井秀一の生還
?:「屋根を開けろ・・・」
ジョディ:(え?)
?:「開けるんだキャメル・・・」
キャメル:「あ、はい!」
ジョディ:「シュ・・・」「秀一!!」
キャメル:「あ・・・赤井しゃん・・・」 File:896
来葉峠に向うFBIの車にこっそり乗っていた赤井秀一が顔を出す。これで、ファンが長~く待ち望んでいた赤井の生存が確定する。
欲を言えば、ヒョこりと顔を出すのではなくて、崖の上や道路の真ん中に立って、ポケットに手を突っ込んでドーンと登場して欲しかったかもしれないが、またいつかその機会はあるかもしれない。
安室との交渉 ─
赤井:「大丈夫か?」
公安:「あ、赤井・・・」
赤井:「悪く思わんでくれよ・・・仕掛けて来たのはあんたらの方だし・・・」「ああでもしなければ死人が出かねぬ勢いだったからな・・・」「そこで提案だが・・・今、あんたが持っている携帯と・・・」「さっき発砲したこの拳銃・・・」「交換してはくれないか?」
安室:「おい?」「どうした?状況は!?」「応答しろ!!」
赤井:<久しぶりだな・・・>「バーボン・・・」「いや・・・今は安室透君だったかな?」
安室:(赤井・・・秀一・・・)
赤井:「君の連れの車をオシャカにしたお詫びに・・・ささやかな手土産を授けた・・・」「楠田陸道が自殺に使用した拳銃だ・・・」「入手ルートを探れば何かわかるかも知れん・・・」「ここは日本・・・そういう事はFBIより君らの方が畑だろ?」 File:897
安室:「まさかお前、俺の正体を!?」
赤井:<組織にいた頃から疑ってはいたが・・・あだ名が「ゼロ」だとあのボウヤに漏らしたのは失敗だったな・・・><「ゼロ」とあだ名される名前は数少ない・・・><調べやすかったよ・・・><降谷零君・・・>「恐らく俺の身柄を奴らに引渡し、大手柄をあげて組織の中心近くに食い込む散弾だったようだが・・・」「これだけは言っておく・・・」「目先のことに囚われて・・・」「狩るべき相手を見誤らないで頂きたい・・・」<君は、敵に回したくない男の一人なんでね・・・> File:897
公安:「ふ、降谷さんどうします?」「追いますか?」
安室:<我々の正体を知られた以上、これ以上の深追いは危険・・・>「撤収してください・・・」「上には僕の方から話しますので・・・」 File:897
ジョディ:「バーボンっていえば安室透は本当に秀一を組織に引き渡すつもりだったのかしら?拘束された経緯を秀一に話されたら・・・」
沖矢:「お前らを人質に取られていたから俺は無言を通すと読んでいたんだろう・・・」 File:898
赤井は安室との交渉を行うために、黒の組織捜査の手掛かりとなる楠田陸道の拳銃と安室の仲間の携帯を交換する。これは、日本国内の捜査を担当している公安を立てる意味合いもありそうである。
そして、赤井は自分が安室の正体(公安であること)を暴いたことを告げる。安室は正体を知られたことで部下にも撤退を命じるが、このことは組織に自分の正体をバラされれば、スパイとして潜入していることが知られて潜入捜査が失敗するばかりか、組織から命を狙われ追われる身になってしまうことを意味する。
本来であればジョディとキャメルを人質に取るつもりであったので、それが成功していれば、もし赤井が安室の所属を話せば人質の命はないという脅しにもなったが、その作戦もうまくいかなかった。(拘束された経緯だけでは証拠がないので安室にとって致命的にはならないと思われるが。)
上記の理由のため、安室は赤井が生きていることを組織に報告できない状態となる。
ベルモット:「だから言ったじゃない!あの赤井が生きているわけないって・・・」
安室:「ええ・・・僕の取り越し苦労でした・・・」
ベルモット:「もうこういうのは無しにしてよね?」
安室:「はい・・・でもまた何かあったら力を貸してくださいよ・・・」 File:898
現在、赤井が生きていたことは組織には伝わっていない。これにより、ミストレで灰原が死んだ事になって狙われることがなくなったように、赤井の生存を疑われて捜索されることもなくなり、これまでより自由に動くことが可能となった。
安室との確執 ─
赤井:「それと・・・彼の事は今でも悪かったと思ってる・・・」
ジョディ:(彼?)
安室:(彼の事は・・・)(今でも悪かったと思っている・・・) File:897
キャメル:「あの男ってバーボン・・・」「安室 透ですか?」
沖矢:「ああ・・・後々の事を考えると敵に回したくはなかったんでね・・・」「ベルツリー急行の車内で変装を解き、煙越しに対面したよ・・・」「あの男なら一人で会いに来ると踏んでいたんだが、まさか、ボウヤの予想通り本当の仲間を連れて乗り込んで来るとは・・・」「俺に対する奴の恨みは・・・」「思った以上に根深いようだ・・・」「まぁ、ボウヤのお陰でこちらの真意を奴に伝えられた上に、俺の居場所もうまくごまかせたようだがな・・・」
ジョディ:「その恨みってもしかして・・・」「あの時 秀一がバーボンとの電話で言ってた・・・」 File:898
ひとまずは安室を追い返すことには成功したが、まだ赤井と安室の確執は解けたわけではない。
ジェイムズと協力
キャメル:「しかし驚きました・・・まさかジェイムズさんもこの事を知っていたなんて・・・」
沖矢:「話すつもりはなかったが・・・」
ジェイムズ:(とにかくジョディ君を呼び出してFBIとしての対応を・・・)(ど、どうしたんだね!?)(その指・・・)
赤井:(実は・・・)
沖矢:「指先のコーティングに気づかれてしまったんでね・・・」 File:898
赤井はキールに呼び出された際、思わずジェイムズの手を握ったことでコーティングの細工をしていたことがバレて怪しまれてしまったため、ジェイムズには事前に作戦を話していた。
ジェイムズがジョディに連絡をしようとしたところ、そうなると作戦がうまく行かなくなるので慌てて手が出てしまったと思われるが、赤井にとってはちょっとしたミスであったようである。
あの瞬間「しまった!」と苦笑せずにポーカーフェイスを貫いていた赤井はさすがというべきであろう。というのはあながち冗談ではなく、キールが杯戸中央病院で意識があるかの確認をされた時に無反応でいられたように、重要な能力かもしれない?
敵をだますにはまず味方から ─
ジョディ:「だったら何で私達にも話してくれなかったの?」
沖矢:「前にも言っただろ?敵をだますにはまず味方から・・・」「現に奴らはお前達に探りを入れて来たじゃないか・・・」「生きている事を話していたら、俺に変装したあの男に会った時にバレていたよ・・・」
ジョディ:(秀一?ここで何してんの?)
ジョディ:「そ、そうかもしれないけど・・・」 File:898
ジョディやキャメルに作戦を秘密にしていた「敵をだますにはまず味方から」という考え。これは赤井の死亡偽装作戦を成功させる上で重要なコンセプトである。
戻って来る沖矢(赤井)
コナン:「─ったく、打ち合わせ通りにやってくれよな?」「勝手に喋り出すから・・・」「バレるんじゃないかとヒヤヒヤもんだったぜ・・・」
沖矢:「うまくいったじゃないか・・・」「基本は、このマスクに仕込まれた変声機で私が喋り・・・」「マスクを取れと言われたり、答えにくい質問をされた場合は・・・」「ゴホゴホと2度咳払いをした後、変声機に内臓されたスピーカーを通してお前が答える・・・」「そのモニターで彼の問いやそれに対応する私の動きに合わせて、答えを予測し俊敏かつスムーズに・・・」「そして私が喋りたくなったら1度咳払いをする・・・」「咳払いで声の違いはわからんからな・・・」
優作:「上出来じゃないか!!」「助演男優賞をもらいたいぐらいだよ!」
・・・
優作:「母さんに感謝するんだぞ・・・私を変装させた後、すぐに飛行機でマカデミー賞の会場に向って私を演じてくれたんだから・・・」 File:897
優作:「それで?」「私がわざわざ身代わりになったFBIの彼は・・・」「またここに戻って来るのか?」
コナン:「ああ・・・」「守んなきゃいけねぇ奴が・・・」「いるからな・・・」 File:897
安室は工藤邸に住んでいる沖矢に狙いをつけ、沖矢=赤井と疑いやってくるが、事前にそれを予測していたコナンの作戦で有希子の手によって優作を沖矢に変装させ、遠隔モニターで見ているコナンと二人で共同して沖矢を演じる。
また、優作本人はマカデミー賞に出席する予定だったが、代わりに有希子が優作に変装して工藤邸のテレビに映ることで、安室に家主である優作が沖矢に変装していると思われないようにした。
さらに、この状況で来葉峠に赤井本人が出現することで、完全に安室の沖矢=赤井の考えを覆すことに成功。うまく出し抜くことができた。
赤井はまだ「守んなきゃいけねぇ奴」(灰原)がいるため、再び沖矢昴として工藤邸に戻って来ることになる。
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