沖矢:「ホラ、あの銀行で強盗事件があっただろ?」「あの事件を振り返るニュース映像に知人が映っていたから、もしかしたらあの銀行を利用しているんじゃないかと来て見ただけさ・・・」「利用してるならこの近辺に住んでいるはず・・・」「会えたらラッキーだと思ってね・・・」
コナン:「じゃあ、その人と会えなかったの?」
沖矢:「いや・・・ 偶然あのフロアで見かけたんだが・・・」「残念ながら人違いだったようで、声はかけなかったよ・・・」「昔からよーく知った顔だから・・・」「見間違えるわけないからね・・・」 File:704
ジョディの可能性は?
沖矢は「強盗事件を振り返る映像に知人が映っていたので来た」と話しているが、それが火傷赤井ではなくてジョディのことではないか?という意見もある。
実際に、銀行強盗の現場にはジョディもいたので映像に映っていた可能性もある。
ただし、仮に探しにきたのがジョディであると仮定すると、おかしくなる場面がいくつか出てくる。
火傷赤井について聞き込みをしている
まず、ジョディとキャメルがデパートで店員に火傷赤井について聞き込みをしているところにコナン一行がやってきて、ジョディ達と話をして終わったところでその場を離れている。
その直後に沖矢がやってきてその場を離れて行くコナン達を見かけ、店員に同じく火傷赤井について尋ねている。
火傷赤井が最初に現れたのは銀行であり、沖矢がそれを知ってデパートでFBI同様に火傷赤井について店員に聞き込みをしているのだから、事件を振り返る映像でみたのは火傷赤井である。沖矢は銀行での事件の映像でなければ火傷赤井の存在を知る手段がない。
つまり、探していたのは火傷赤井。探しているのがジョディであれば店員に火傷赤井について聞き込みはしないだろう。
フロアが違う
蘭:「さっきの爆弾事件の時、わたし達と同じフロアにいたんだってさ!」
…
蘭:「だったら、あのフロアで声かけてくれればよかったのに・・・」
…
沖矢:「いや・・・ 偶然あのフロアで見かけたんだが・・・」
沖矢は爆弾事件の時に小五郎たちと同じフロアにいたことと蘭に話し、偶然「あのフロア」で知り合いに似た人を見かけたと言っている。あのフロアとは爆弾騒ぎがあったフロアであるが、沖矢がジョディに会ったのは1階の出入り口付近でぶつかった時であり、爆弾騒ぎがあったフロアではない。
ジョディはカフェでキャメルと合流し、「上のフロアで何かあった」と言っているので、騒ぎの時にジョディ達がいたのは1つ下のフロアである。そのため、「偶然あのフロアで見かけた」という話と矛盾が生じる。
あのフロア(爆弾騒ぎがあったフロア)で見かけたのはコナン一行を除くと火傷赤井である。
ちなみに、ジョディの入ったカフェと沖矢の入ったカフェは階が違うので別のカフェである。これは漫画であれば入り口の外装が違うのが分かる。ドアも手動と自動で違ったりしている。アニメは該当シーンの出る箇所が少し変更になったりしているが、テーブルなどの内装でも分かる。店員も違うが、これはバイトが数人いる可能性もあるので根拠にはならないか。
沖矢は一番最初にコナン達とジョディ達が話しているところもタイミング的にはみていそうだが、アニメ版ではちょうどジョディがフロアを横切った後にまだコナンが店員と話しているシーンがあり、沖矢がやってきたのはコナンが去ってからなので、ここはうまくかわされているようでもある。この辺は意図的に付け加えられたのか微妙なのでなんとも言えない。
声をかけている
「残念ながら人違いだったようで、声はかけなかったよ・・・」と言っているが、沖矢はジョディに声をかけている。
表情のヒント
沖矢は「偶然あのフロアで見かけたんだが・・・ 見間違えるわけないからね」と言っている時から空気が変わり意味深な表情をするが、これは火傷赤井を見つけた時、外にいる組織の連中を見つけた時と同じである。(眼鏡が曇る)一方で、ジョディには優しい表情である。
探していた人物の話をするときとフロアで火傷赤井をみた時の表情が同じであることからも、同一人物の話をしているのではないかと想定できる。
伏線の回収
⇒ミステリートレイン(File:818-824)で火傷赤井(バーボン)の正体が確定。
⇒緋色シリーズ(File:893-898)で沖矢昴の正体が確定。
また、様々な根拠や作者公式の発言(SDB70)により沖矢昴は1人だけとわかる。
火傷赤井=バーボン=安室透、沖矢昴=赤井秀一である。
「知人が映っていたから」という表現について、赤井は安室と組織時代に面識はあるが、火傷赤井はベルモットの手による完全な変装をしているので、赤井がバーボン(安室)とわかった上で「知人」と表現したかどうかはわからない。
どちらかというと、自分と同じ顔をした人物が出歩いているので、それを蘭にはうまくごまかす意味も含めて「知人」と言ったのではないかと思われる。
「昔からよーく知った顔だから」「見間違えるわけない」という表現は、「昔から」は生まれたときから、「見間違えるわけない」は自分の顔だからと考えられる。これも、沖矢=赤井の伏線の一つ。
「残念ながら人違いだったようで、声はかけなかったよ」と答えたのは、バーボンにあそこで声をかけるわけにはいかないだろうが、実際「人違い」(自分じゃない)というのは正しい。